6月は上昇前の仕込み時期？

ほとんどの個人投資家が忘れているルールがあります。

それは、すべての資産には波があるということです。

山あり谷あり…需要の高い時期もあれば、関心の低い時期もあるのです。

投資家の目に見えづらく、考えることに苦労するものでさえも…

例えば、ボラティリティ。

怒ったスズメバチを両手で挟むことはできます。

ただ、市場のボラティリティを掴んで抑え込もうとしても不可能です。

しかし、ボラティリティを取引することはできます。

そして、今日のメールマガジンであなたが知ることができるのは、

「ボラティリティには波がある」ということ。

1日や1週間という単位だけではありません。

1年を通してです。

そして、これらの波は何度も何度も同じパターンで繰り返されます。

私はCBOEボラティリティ指数（VIX）の全取引日を集計し、サイクルとトレンドを探し続けています。

VIXは「恐怖指数」と呼ばれ、一般的にこの数値が高いほど投資家の先行き不透明感も強いとされています。

そして、VIXを月平均の動きで分解すると、明確なパターンが見えてきました。

これを見ると、ボラティリティが急上昇する時期と下落する時期があることが分かりますね。

そして、その変化は毎年同じ月に起こることが多いのです。

さて、チャートを見て分かることは、歴史的に3月から6月にかけてVIXが下落する傾向があることです。

今年、VIXは4月19日の21.36をピークに46％下落し、5月には52週ぶりの安値をつけました。

そして現在、VIXはこの水準を上回る12前後で推移しているのです。

VIXは6月も下値圏で推移する可能性が高いでしょう。

しかし、7月に何が起こるのでしょうか？

チャートを見ると、VIXはプラスに上昇していますよね？

つまり、今は7月に向けて準備を始める時期と言えるのです。

「安く買って高く売る」

まさにこれが実践できる絶好のチャンスと言えるでしょう。

私は波が高くなる直前に、ピークではなく安値で資産を買いたいといつも思っています。

そうすることで、安定した利益を得ることが期待できるからです。

 
さらに、ボラティリティは7月から10月にかけての4か月間で急上昇していきます。

つまり、今この時点で上昇に転じる前に、可能な限り低い価格で参入したいのです。

そこで、過去のデータをを参考にしてみましょう。

過去15年間、VIXの7月安値の平均は14.97です。

これは現在のボラティリティ・インデックスよりも高い水準にあります。

しかし、過去11年のうち8年は、VIXが7月に12.74かそれ以下で底を打っているのです。

ほとんどの投資家は、VIXがこのような低水準にあることで安心感に誘われ、これから起こる大混乱に気づていないのです。

そこで、真の「儲けのトレンド」が潜んでいることを理解しなければいけません。

VIXの過去を振り返ると、7月の安値から11月1日まで平均42.36％、89.3％の確率で急騰しています。

過去5年と10年の平均リターンは30％以上でしたが、プラスになった確率は100％でした。

そして、歴史通りにいくなら、7月初旬には下降に転じるかもしれません。

しかし、その後11月まで急上昇することになるのです。

私はシンプルな哲学に基づいて生きています。

それは、株式投資をする上で、1日中ストレスのかかる状況であってはならないということです。

毎朝起きて、ダウ平均、ナスダック、S&P500の動きによって気分が左右される…

そのようなことはあってはならないと思っています。

投資とは将来への備えであり、経済的自立のために行うことです。

そして、自分の望む人生を生きる自由を手に入れるために行うことだと思っています。

もちろん、人によっては一日中コンピューターに縛られ、S&Pのローソク足の一本一本でずっと見ている、そんな人生を望む人もいるかもしれません。

ただ、私はそのような選択はしたくないのです。

そして、そのよう選択をしないためにも、トレンドとサイクルを認識しすべての資産はボラティリティも含めて波があること。

そして、ある傾向があることも理解することが大切だと思っています。

マシュー・カー

〜編集部〜

マシューも執筆の一部を担当するOxford インカム・レター。

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