バリュー株 VS グロース株

世界一の投資家、ウォーレン・バフェット氏は世界で最も裕福な人物の一人と言えるでしょう。

オマハの賢者と称され、投資実績の凄さから、いとも簡単に資産を築いてきたように見えてしまいます。

彼の発言は投資の世界でよく、このように取り上げられています。

●「他人が欲しがるときには恐れなさい」
●「10年間株を保有する気がないなら、10分間も持つな」
●「チャンスはめったに来ない。金の雨が降ったら、指ぬきではなくバケツを出しなさい」

また、バフェット氏と同様に、著名投資家のベンジャミン・グレアム氏、チャーリー・マンガー氏、ジョン・テンプルトン氏もバリュー投資を活用していました。

バリュー投資とは株価が安いうちに買って、長期間保有することで資産を増やしていく投資方法。

バリュー株は長期的にはグロース株を上回るという考え方も広く浸透しています。

ただ、気をつけなければいけない点もあるのです。

これは、時に投資家に多額の損失をもたらす可能性があるからです。

投資で成功するためには、常に進化し続けることが大切だと私は考えています。

テクノロジーが世界を席巻しているこの時代では、特にそうでしょう。

人工知能（AI）がこの1年で築いた富や、暗号資産がこの10年で築いた富について考えてみてください。

10年前にうまくいった戦略が、今日もうまくいく保証はありません。

仕組みはどんどん変わっていくのです。

そのため、常に、新しい市場環境を考慮して投資戦略を調整していかなければならないと、私は考えています。

もちろん、バフェット氏が偉大な投資家であり、彼が築き上げてきた資産は莫大です。

彼のバリュー投資のアプローチは、底知れぬ富を彼にもたらしてきました。

ただ、バリュー投資のリターンは圧倒的なものではなかったのではないかと思っているのです。

過去20年間、毎年最もパフォーマンスの良かったアセットクラスの大半は、大型株成長株、小型株、新興市場のいずれかでした。

2004年〜2023年でリターンが大きかったアセットクラス↓

そして今日、バフェット氏はもはや世界で最も裕福な人物ではありません。

彼の資産額はベルナール・アルノー氏、ジェフ・ベゾス氏、イーロン・マスク氏、マーク・ザッカーバーグ氏、ラリー・エリソン氏、ラリー・ペイジ氏、セルゲイ・ブリン氏に次ぐ第8位です。

今後数年間で世界有数の億万長者たちの間でバフェット氏の地位は下がり続けるのではないかと思っています。

なぜなら、彼の戦略は最盛期を過ぎたと考えているからです。

グロース株対バリュー株の嘘

数年前、バリュー株が大流行し、「バリュー株が輝く時だ！」と世間では言われていました。

しかし、最終的にはレースで大きく遅れをとっていると言えるでしょう。

バンガード・グロース・インデックスETF（NYSE: VUG）とバンガード・バリュー・インデックスETF（NYSE: VTV）の過去5年間を比較してみるとそれが分かります。

緑線がバンガード・グロース・インデックスETF（NYSE: VUG）つまりグロース株。

青線がバンガード・バリュー・インデックスETF（NYSE: VTV）がバリュー株を表しているのですが…

グロース株がバリュー株を2倍以上上回っているのです。

「バリュー株はグロース株を上回る」

そのようなことが世間で言われていますが、それはデマと言えるでしょう。

とはいえ、何十年もの間、バリュー投資はずっと利用されてきたため、投資の規範となっています。

そしてバリュー投資の信者たちはその証拠としてウォーレン・バフェット氏、チャーリー・マンガー氏、ジョン・テンプルトン氏、ベンジャミン・グレアム氏を挙げるのです。

一方、先ほどお伝えした通り、過去5年間、グロース株はバリュー株の成績を上回ってきました。

そして、直近の2つの世界危機の余波で、その格差はさらに広がってきました。

もちろん、バリュー投資で長期的に資産を増やしていくことも大切な考えと言えるでしょう。

ただ、私はグロース株の支持者です。

将来の資産を築き上げるために、業界トップクラスのグロース株をターゲットにすることほど良い方法はないと私は考えているのです。

マシュー・カー
 
〜編集部〜

マシューさんも支持するグロース株。
一生に一度くらいは、アップルやエヌビディア級の大化け株に投資したいものですよね。

実は、これらの大化け株にはとある共通点があるのですが…

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