トレンド投資

新年明けにチャンスが訪れる“決意表明株”

 
元旦になると、多くのアメリカ人は食料品売り場へやってくる。

そして、チーズケーキ、クッキー、パイ、その他さまざまな甘くて塩辛いお菓子がカウンターに並び、彼らを誘惑するのだ。

アメリカでは10月から元旦にかけたホリデーシーズンは“過酷”な時期と言えるでしょう。

なぜなら、「食べ過ぎ」の時期に突入するからです。

ただ、彼らの「食べ過ぎ」は投資家に恩恵をもたらすことになります。
 

アメリカ人の「食べ過ぎ」が投資家にもたらす利益

⚫︎10月はハロウィーンがありますが、この時期は大量のキャンディーが消費されます。

そしてこの日は、毎年アメリカで最も盛大に祝われるスポーツの日。

スーパーボウル・サンデーの大食い祭りを抑え、ピザ消費量年間第1位となりました。

⚫︎11月にある感謝祭の日は家族や友人と集い、美味しい料理を食べ過ごします。

そのため、ここでも多くのピザが消費されることになります。

⚫︎12月にはクリスマスがあるため、ここでもお菓子や、美味しいご飯がたくさん消費されることになります。

⚫︎1月1日の大晦日はたくさんお酒が飲まれる日。

また、ここでもピザを食べられるのです。

アメリカで毎年ピザを消費する日のトップ5は、ハロウィン、スーパーボウル・サンデー、大晦日、感謝祭前夜、元旦の5つです。

そして、ビールやお酒もこれらの5つの時期に多く飲まれるのです。

そのため、私はドミノ・ピザ(NYSE: DPZ)やボストン・ビール(NYSE: SAM)のような企業の銘柄を、その年の最終四半期(10月〜11月)にいつも勧めます。

ピザやビールが大量に消費されるということは、それだけ同社の売上が伸びる可能性が高いからです。

このように、11月から元旦にかけ、「食べ過ぎた」アメリカ人の多くが4キロから9キロ太り、18%程度の人たちは10キロから15キロ太る人もいます。

そんな中、年が明けた後に、あまり知られていない投資家に恩恵をもたらすイベントが発生するのです…

 

2030年に向けたEV市場の火付け役とは?

2020年はEVにとって魅力的な年だったと言えるでしょう。

世界的に自動車総販売台数は14%減少しましたが、EVの世界販売台数は41%も急増しました。

それ以来、EVの販売台数は増加の一途をたどっています。

一体、何が起きたのでしょうか?

欧州連合(EU)は2020年、新たな排出ガス規制をスタートさせたのです。

これにより、乗用車の二酸化炭素排出量は1キロメートルあたり95グラムに制限されました。

EUでは2008年に二酸化炭素規制を開始し、それ以来規制が強化されるたびに、EVの販売は急増してきています。

実際、2020年、世界のEV販売台数が2019年比で15%減少した一方、欧州のEV販売台数は55%増加しました。

その後、EUは取り組みを強化し、2035年までに内燃機関(エンジン)車の販売を禁止することにしたのです。

これが引き金となり、欧州内でのEV販売は急増しています。

実際、2023年末にはEUの新車市場の21.4%をEVが占めると予測されており、これは2019年の3.3%から大幅に増加。

そして、2028年には欧州で販売される新車の半分以上をEVが占めるようになり、その数年後にはほとんど全ての車がEVになる可能性もあります。

そして、かつてEV市場に出遅れていると言われた日本でもEVの普及が進んでいるのです。

 

“ダイエットシーズン”に知っておいた方がいい企業とは?

1月5日はアメリカ人にとって、独特な日と言えるでしょう。

この日は、ピザの消費量が最も少なく、ビールの飲酒量が最も少ない日です。

なぜでしょうか?

それは、ホリデーシーズンに「食べ過ぎた」自分を見直し、新年に向けて「新たな決意」をする日だからなのです。

これからの1年、「なりたい自分」に変身することを決意する日とも言えるでしょう。

そのため、多くの人はより健康的にスリムな体型になることを望みます。

そこで登場するのが、ダイエット治療薬。

2022年はダイエット治療が市場を席巻した年でした。

ノボ・ノルディスク (NYSE: NOV) が肥満治療薬であるオゼンピックとウェゴビー を開発し、イーライリリー(NYSE: LLY)はモウンジャロを製造しています。

ノボ・ノルディスクの株価は過去1年間で55%以上急騰し、同社は今や欧州最大手となりました。

またイーライリリーの株価は72%以上上昇し、今やS&P500の第9位の構成銘柄となっているのです。

年明けの私が“ダイエットシーズン”と呼ぶ時期に、知っておいた方がいい2つの銘柄と言えるでしょう。

また、医薬品企業以外でもプラネット・フィットネス(NYSE: PLNT)も注目しておいた方が企業と言えます。

同社はジムを運営する企業ですが、1月はジム運営会社にとって1年で最も忙しい月です。

同社は、年明けにジム利用者が1時間当たり約50%増加することを見込んでいるのです。

まさに“ダイエットシーズン”の効果が出ていると言えるでしょう。

投資家に恩恵をもたらすのは“ダイエットシーズン”だけではありません。

 

デートの日


1月7日はアメリカでは“デートの日曜日”として知られています。

年が明けると、独身者は「またこの一年も一人で過ごすのか…」といった気持ちになるのです。

そのため、大晦日の次の最初の日曜日は、出会い系アプリに人々が殺到します。

実際、出会い系アプリの一つTinderで更新・編集されるプロフィール数は、1年で最も多くなるのです。

なんと、1分あたり平均2,263枚!

その上、メッセージのやりとりは22%増加し、「いいね!」は18%増加すると予想されているのです。

これは、通常の日よりも1140万件のメッセージと5870万件の「いいね!」が増えることになります。

出会い系アプリで有名な企業の一つは、マッチ・グループ(Nasdaq: MTCH)。

同社はTinderをはじめ、Match.com、The League、OkCupid、Hinge、Pairs、PlentyOfFish、Hakuna、その他多数のオンラインデートアプリを所有しています。

そして、同社はオンラインまたは出会い系アプリで始まった交際の60%は、同社の製品のいずれかを使っていると主張しているのです。

新年は新しいチャンスに満ちています。

投資家にとっては、’決意表明銘柄’ とでも言える銘柄がいくつかあるのです。

そして、これらは毎年同じ時期にやってくるため、その時期に各業界や個別の企業に注目しておけば…

投資チャンスを得ることが期待できます。

このように、季節によって発生するイベントをあなたが投資する際の参考にしてみてはいかがでしょうか。
 

マシュー・カー

 
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〜編集部〜

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Matthew Carr(マシュー・カー)

Oxford クラブ・ジャパンのチーフ・インベストメント・ストラテジスト。金融業界で20年のキャリアを持つ。 企業の中ではある一定のサイクルで株価が上下する銘柄があると言われており、マシューの専門はそのサイクルを見つけ出すこと。 彼の専門領域は石油・ガスといった伝統的な産業から、AI、5Gといった最先端テクノロジーなど多岐にわたる。 マシューの記事一覧 ≫

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