トレンド投資

市場規模150兆円の新たな投資チャンス?

私は「先見性」がある小型株を分析するのが好きです。

今日はそのような「先見性」があるセクター(株式を分析する際に、業種や業界に応じて分類したグループ)についてお話ししようと思います。

このセクターは、投資家に見過ごされがちなビジネスチャンスに関わっています。

 

インターネットの衝撃


私は初めてインターネットを手にした時のことを、
今でも覚えています。

あの頃は回線の速度が非常に遅く、
電話回線を使ってインターネットに接続していたため、
電話がかかってくる度に接続は中断されていました。

しかし、その今までにないシステムに心が躍りました。

そして現代では、インターネットは私たちの周りに溢れています。

どこに行っても、インターネットに接続された機器を目にします。

私たちの日常は今後ますますインターネットと結びついていくでしょう。

それはPCやスマートフォンなどに限りません。

冷蔵庫、エアコン、防犯カメラ、スピーカー、テレビ、歯ブラシなど、
身の回りのほとんどのものがインターネットと結びついていきます。

例えば、帰宅中にエアコンのスイッチを入れ、
家に着く頃には部屋が涼しくなっている…

そんなエアコンが販売されていますが、
これはまさに、インターネットと結びつくことによって
実現された製品です。

 

1,250億台が繋がる


1999年、英国の技術者 ケビン・アシュトン氏は「Iot(Internet of Things:モノのインターネット)という言葉を作りました。

Iotとは、これまでインターネットに接続されていなかった様々なモノが、
インターネットに接続され、互いに情報交換をすることにより、
動作するような仕組みを指します。

この言葉が生まれた頃、インターネットに接続されていたのは
コンピュータだけでした。

しかし、そのような黎明期でも、全てが接続された世界は予想されていたのです。

実際、アシュトン氏がIoTを構想してから20年ほど経った現代。

ゆっくり、確実に、1つずつ製品が開発され、
IoTは現実のものとなってきています。

そして、今後10年間でその数は驚異的に増えていくでしょう。

インターネットに接続される機器の数は、
現在は300億台に届かない程度ですが、
2030年には、1,250億台を超えると予測されています。

しかし、1,250億台を超えると考えている人も多いです。

他の予測では、毎秒127個の新しいIoT機器がインターネットに接続され、
最終的には各家庭に50台以上のIoT機器が置かれるようになると言われています。

つまり、10年後までに1,250億台を超えるのです。

20年前まで、家庭にあるインターネット機器は、
せいぜい大きなPCが1台あるかどうかだったことを考えると、
信じられない変化です。

しかし、考えてみてください。

アップルがiPhoneのリリースで世界を変えてから、
まだ10年ほどしか経っていません。

それ以来、インターネット世界は急成長しました。

つまり、次の10年でそれに匹敵するような
急激な変化があってもおかしくないということです。

 

拡大するIoTのウラにある、360億ドルのビジネスチャンス


IoTは消費者の間だけではなく、
様々な業界でブームになっています。

実際、2021年には世界の産業用IoT市場は2,630億ドル(およそ35兆円)以上となりました。

そして、2028年には1兆1,000億ドル(およそ150兆円)にもなると言われています。

また、ある調査では、すでに69%の企業がコンピュータ自体よりも、
IoT機器の方を多く保有しているという結果が出ました。

しかし、これらは逆にある問題を引き起こしています。

それはセキュリティの問題です。

実際、インターネットに接続された、
ベビーモニター、防犯カメラ、医療機器などが危険にさらされる事案が起きています。

このようなことは今後増えていくことでしょう。

そして、これが全く新しい産業を生み出しました。

それはIoT機器のセキュリティです。

世界のIoTセキュリティ市場は、1年でほぼ24%の割合で成長しています。
そして、2025年までには365億ドル(およそ5兆円)以上の規模になるという予測があります。

先程お話ししたように、
IoT市場は今後、より一層の拡大が見込まれます。

それに伴って生まれた、
新しい産業であるIoTセキュリティ分野に今から注目しておきましょう。

そうすれば、消費者という立場だけではなく、
投資家という立場でも恩恵を受けられるかもしれません。

これはまさに「先見性」のある小型株の1つなのです。

ハイリターンを願って。

 

~編集部コメント~

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Matthew Carr(マシュー・カー)

Oxford クラブ・ジャパンのチーフ・インベストメント・ストラテジスト。金融業界で20年のキャリアを持つ。 企業の中ではある一定のサイクルで株価が上下する銘柄があると言われており、マシューの専門はそのサイクルを見つけ出すこと。 彼の専門領域は石油・ガスといった伝統的な産業から、AI、5Gといった最先端テクノロジーなど多岐にわたる。 マシューの記事一覧 ≫

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