トレンド投資

投資家にとって4月はどんな月なのか?

私は約20年間、市場動向を分析し続け、データとして蓄積しています。
その膨大なデータに基づいて、アナリストとして投資情報を発信してきました。

その中で私はあることに気づきました。

それは、投資家の多くは「季節のように決まった時期に到来するトレンド」が株式市場に存在することを知らないということです。

もちろん投資の世界に「絶対」と言えるものはありません。
しかし、「起きる可能性が高い」と言えるものは存在しています。

そして私は、「市場にどのような可能性があるのか」を理解することは
投資で成功するために必要なことの1つだと思っています。

なぜなら、このような起きる可能性が高いこと、つまりトレンドを知っていれば、

  • 自分たちの投資がそれに沿っているのか?
  • それとも逆行しているのか?

を知ることができるからです。

それができると、例えば、

「株価が下がった→焦って売ってしまう→その後、株価が持ち直してしまう→リターンを得られなかった…」

こんなことも防げるかもしれません。

このようにトレンドを知ることができれば、
長期的な視点で投資をすることができます。

なので、私はこのトレンドに基づく予測を最も重視しているのです。

そして、このようなトレンドは毎月のように存在しています。

今日はその中でも、私が1年の中で最も好きな「4月」について、お話しします。

もちろん、投資の世界に絶対はありませんから、
このトレンドがあてはまらない年もあります。

しかし、このようなトレンドを知ることは投資家として、
ステップアップすることに繋がるでしょう。

 

4月はなぜ投資をしやすい月なのか?


4月は良い月です。
気候は暖かくなり、花々は芽吹き、本格的な春がやってきます。
とても過ごしやすい月です。

それだけではありません。

4月は株式投資もしやすい月なのです。

下のグラフを見てください。
過去25年にわたり、4月のダウ工業株30種平均(ダウ指数)は、平均2.84%上昇しています。
この上昇率に近いのは、他の月では11月のみです。

ダウ指数の月別平均上昇率

しかし、4月の良さはこれだけではありません。

なんと、何年にも渡ってほぼ確実に株価が上昇しているのです。
ここまで、株価が上昇する可能性が高い月は、他にありません。

 

株式市場で最もリターンを期待できるトレンド


アメリカ国内や国際社会で何が起きていたとしても、
米国株の株価は4月に上昇してきました。

事実、1993年以来、ダウ指数が下落して終わったのは、6回のみです。

つまり、上昇したのは全体の79.3%。
驚異的な数値です。

そして、ダウ指数が最も下落して終わった年でも、その下落の割合は4.38%で、それは2002年。
20年も前のことです。

この79%の成功率と言えるようなデータだけでも4月の魅力は感じていただけると思います。
しかし、まだあります。

下の表の通り、2005年から2021年まで、ダウ指数の優良株が4月を下落で終えている月はありませんでした。

つまり、16年連続で上昇していたということです。

ダウ指数の4月上昇率(1993〜2021年)

この20年間は、金融危機、自然災害、戦争、そして世界的な新型コロナウイルス感染症の大流行など、世界が変わるようなことが数多く起こりました。
しかし、4月の株式市場のほとんどは、その中でも上昇してきたのです。

このように、株式でリターンを得ることに関して言えば、
4月は1年の中で最もその確率が高いのです。

最後にダウ指数が減少で終わったのは、2005年。
ジョージ・W・ブッシュ大統領の時でした。
ウィル・スミスは、アカデミー賞を受賞していませんし、
そして、フェイスブックの利用者数は、600万人未満、現在の4分の1以下でした。

遠い昔のようにも思えます。

もちろん、投資において確実なものは一つもありません。

実際、今年は様々な要因が重なり、株価は下落してしまっています。

しかし、このような傾向・トレンドを知っていれば、
これから先も投資をしていく上で、とても役立つことでしょう。

そして、「経済的独立」へまた一歩近づくことができると思います。

 

ハイリターンを願って。

マシュー

~編集部コメント~

「株価の上昇」という面では、4月はその可能性が最も高い月です。

しかし、株式投資で利益を得る方法は「株価の上昇」によるものだけではありません。

株価を逐一チェックする必要はなく…
一度買ったらほったらかしでいい…

そんな投資戦略にぴったりな銘柄はこちらです。

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Matthew Carr(マシュー・カー)

Oxford クラブ・ジャパンのチーフ・インベストメント・ストラテジスト。金融業界で20年のキャリアを持つ。 企業の中ではある一定のサイクルで株価が上下する銘柄があると言われており、マシューの専門はそのサイクルを見つけ出すこと。 彼の専門領域は石油・ガスといった伝統的な産業から、AI、5Gといった最先端テクノロジーなど多岐にわたる。 マシューの記事一覧 ≫

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