トレンド投資

11月が投資家にとって好機である理由

サンクスギビング(11月25日)

ブラックフライデー(11月26日)

サイバーマンデー(11月29日)

他にも・・・

シングルデー(11月11日)

冷蔵庫掃除デー(11月15日)
(編集部注:米国白物家電メーカーWhirlpool Home Appliancesが1999年、ホリデーシーズンに先駆けて冷蔵庫を掃除するよう人々に呼びかけて始まった日。)

フィボナッチデー(11月23日)
(編集部注フィボナッチ数列というカウントパターンを発明した中世の数学者レオナルド・フィボナッチを祝う日。)

サンクスギビングをはじめ、11月はアメリカ人にとって楽しみな月の一つですが、投資家としても11月が好きな理由があります。

投資家にとって最も重要なことは、11月は利益を獲得する準備をすべき月だと言うことです。

利益を損なわせるような悲観的で、否定的な人の意見には耳を貸さずにおきましょう。

 

76%の成功率


私は、過去20年間、市場の動向をまとめてきました。
個々の企業のみならず、もっと広範な株価指数の歴史的な背景や確率、原理、行動経済学、投資家心理に基づいてデータを蓄積し、翌月に起こることを正確に見通すために用いています。

1996年から2020年にかけて、ダウ工業株30種平均(ダウ指数)が11月に下落したのは6回のみです。

ダウ工業株30年平均

上記のチャートから、9年前の2012年以降、11月のダウ工業株30種平均(ダウ指数)パフォーマンスは下がっていないことがわかります。

11月は歴史的に見ても市場が反発を続ける月の一つなのです。

その理由は二つあります。

 

1. 強気市場への期待

ここ数か月説明してきたように、9月はマクロ経済の動向についてのニュースに注目が集まり、投資家は迫り来る第3四半期の業績を懸念するので市場は停滞しがちになります。

10月は数々の株価暴落が記憶に残っていますが、実際には市場は非常に堅調な月になることが多いです。多くの人が口にするような暗い見通しに決して惑わされないで下さい。実際には、決算は予想より良い結果となり、9月に抱いていた第3四半期の業績に対する不安は一掃されます。

そして、今回もまさしくこの通りになりました。

ダウ工業株30種平均(ダウ指数)は先月5%以上上昇しました!

月間のパフォーマンスとしては3月以来の最高の結果です。

さて、11月は10月の勢いが続いていて、とても良い月です。見通しは良好で、一年で最も重要なショッピングシーズンが近づいてきているので、投資家たちは、ホリデーシーズンの喜びで満ち溢れています。

消費者がクレジットカードを使うので、強気市場が見えてきます。

2. 次のシーズンへの期待
先月、10月は株式にとって素晴らしい3ヶ月の幕開けになることを強調しました。

ホリデーショッピングのシーズンであることが原動力になります。

過去25年に渡って、ダウ工業株30種平均(ダウ指数)は11月一か月で、平均2.65%上昇しています。歴史的に見ても11月よりこの指数のパフォーマンスが良いのは4月だけです。

過去25年にわたるダウ工業株30種平均の月別パフォーマンスの平均値

市場には最も慎重になるべき時があります。

しかし、ひと度、第3四半期の決算発表シーズンが始まって、明らかにホリデーショッピングのシーズンに関心が移ると、楽観的な気分になり、それを振り払うことが難しくなります。

この理由の一部には、年の終わりがかなり近いということがあります。

今年も残りあと1か月半です。企業や経済がその年に期待されていた成長を下回っている場合、投資家は両肩をすくめて、「まあいいでしょう。来年があるから。」と言い始めます。

それはまさに「次のシーズンに頑張ろう」という発想です。
投資家は、第4四半期の支出と素晴らしい新年の展望に照準を合わせます。

そうすれば少なくても1月までは強気相場は保たれる結果になることが多いでしょう。

ハイリターンを願って。

マシュー

Matthew Carr(マシュー・カー)

Oxford クラブ・ジャパンのチーフ・インベストメント・ストラテジスト。金融業界で20年のキャリアを持つ。 企業の中ではある一定のサイクルで株価が上下する銘柄があると言われており、マシューの専門はそのサイクルを見つけ出すこと。 彼の専門領域は石油・ガスといった伝統的な産業から、AI、5Gといった最先端テクノロジーなど多岐にわたる。 マシューの記事一覧 ≫

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