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米国配当株投資 | 市場のタイミングを見極めることは困難か?

ある読者から、「市場がいつ底を打つのか教えてほしい。そのタイミングで投資したい」との問い合わせがありました。

しかし、市場の正確なタイミングを見極めるのは、ほとんど不可能です。しかも、実際に市場が底を打つと、多くの投資家が恐怖心から動けなくなってしまうものです。売り圧力が高まり、まだ下がるのではという心理が働くためです。

一方で、現在のように市場が最高値を更新していると、「今は高すぎるのでは?」と投資をためらう気持ちも理解できます。しかし、「安く買って、高く売る」という原則にとらわれすぎる必要はありません。

実は「高く買って、もっと高く売る」ことで、十分に成功する可能性があります。


最高値の日に投資した方が、リターンが高かったというデータ


意外に思われるかもしれませんが、過去のデータでは「市場が過去最高値を更新した日」に投資したほうが、平均的に高いリターンを得ていることが示されています。

出所:FactSet、Research Systems、Standard&Poor’s、A Wealth of Common Senseのデータを基にOxford クラブ作成

市場最高値更新日に投資した場合の注目データ:

  • 最高値の日に投資した場合のリターン
    3〜5年の期間で平均して約2%高いリターンを得ていた
  • 最高値と強気相場の関係
    過去最高値は強気相場の中で発生しやすく、その後も株価が上昇し続ける傾向がある
  • 強気相場の持続性
    強気相場は短期で終わるとは限らず、予想以上に長く続くケースも多い

「市場が高いから投資は控えるべきだ」という考えは、必ずしも正しくありません。


感情を排除し、規律ある投資を


感情に左右された判断は、パフォーマンスを著しく低下させます。事実、過去30年の市場平均リターンが年11%だったのに対し、平均的な投資家の実績はたった年2.5%にとどまっています。

これは感情による負のループによるものと言えるでしょう。

市場が高すぎると怖くて買えず、下がるのを待つ。
でも、いざ下がったらまた不安で買えず、「もっと上がるまで待とう」と様子を見続けてしまうのです。

こうした失敗を避けるためには、投資のタイミングを感情ではなくルールで決めることが大切です。


【まとめ】タイミングよりも「続けること」が成功への近道


市場が上がっていても、下がっていても、あるいは横ばいでも、定期的に投資を続けることが最も効果的な戦略です。特に配当株のような長期投資では、毎月や毎四半期といった一定のリズムで投資を続けることが、ブレない資産形成につながります。

市場のタイミングを完璧に当てようとするよりも、ルールに基づいた継続的な投資行動こそが、長期的な成功への鍵なのです。

 

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Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

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