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米国配当株投資 | 荒れ相場で利益を狙う“少し変わった投資法”


市場のボラティリティを知る


市場が暴落したとき、あるいは最近見られたような単なる下落時には、ボラティリティに大きな注目が集まります。

市場のボラティリティとは、時間の経過に伴う取引価格の変動のことです。

そして、これを測る最も一般的な方法は、S&P500種株価指数のオプション価格を測定するVIX(CBOEボラティリティ指数)。

ボラティリティは、ポートフォリオをヘッジしたり、利益を得るために取引したりするために使用できるツールでもあるのです。


VIX指数


ボラティリティ指標

VIX指数は市場のボラティリティの程度を示す指標です。

この指標が低い場合、多くのトレーダーや投資家はヘッジとしてVIX指数やその他のボラティリティ関連商品のコールオプションを購入します。

こうすることで、ボラティリティが急上昇した場合(通常は株価が下落する)、コールオプションを保有している人は株式ポートフォリオの損失を相殺したり、短期取引で利益を得たりすることができます。

センチメント指標

VIX指数は投資家のセンチメントを示す指標とも言えるでしょう。

高ければ投資家が不安を感じ、低ければ安心感を抱いているということです。

先月市場が下落した際、VIX指数はパンデミック開始以来の高水準に急上昇しました。

賢明な投資家であれば、これをパニックの兆候と捉え、市場の下落は止まる可能性が高いと捉えたかもしれません。

実際、その通りになりました。

VIX指数がピークに達し、市場が底を打った4月8日以降、市場は13%上昇しています。

企業の収益報告や、反応的なCEOのツイート、アナリストによる上方修正や下方修正を気にしたくないトレーダーは、指数のボラティリティを取引するだけで済みます。

重要なのはボラティリティが上昇するか下落するかだけになります

取引プロセスが簡素化され、トレーダーは1つの指標だけを追えば済むのです。


ボラティリティを味方につける


▼ボラティリティをトレードする方法

    1. VIXのオプション取引
    2. VIXをベースとした様々なETFを利用する。レバレッジをかけたETFは5倍など特定の比率で変動。インデックスと逆方向に変動するインバースVIX ETFもある。
    3. 株式やその他の指数のオプションを取引

3つ目の取引では、ボラティリティが高い場合、オプション価格が上昇するため、オプションの売却を検討する必要があるかもしれません。

プットオプションまたはコールオプションを売却することで、大幅なプレミアムを獲得できる可能性があるからです。

反対に、ボラティリティが低い場合は、オプション価格が低下する可能性が出てきます。それを利用し、プットまたはコールの購入を検討すると良いでしょう。


【まとめ】投資家の感情を読む投資


現在、ボラティリティは過去平均をわずかに上回っていますが、過去の高値からは大幅に低下しています。

市場は過去1か月間堅調に推移していますが、短期的にはボラティリティの上昇に備えたポジションを取るのが賢明です。

経済指標、関税やその他の政策に関する不確実性の高まりなど、多くのリスクが存在します。

そのため近い将来、ボラティリティは再び上昇すると予想しています。

ボラティリティ取引で私が興味深いと思うのは、市場がどちらの方向に進むかを予測するのではなく、投資家がどのように行動するかを予測しようとしている点です。

そして歴史的に見ても、投資家の感情はある程度予測可能でした。

恐怖は通常、底値付近で最大となり、市場が最高値にあるときに信頼も最高になります。

こうした広く共有されている感情に賭けることで、ポートフォリオをヘッジしたり、株式を1株も買わずに大きな利益を得たりすることができます。

必要なのはボラティリティをトレードすることだけです。

 

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Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

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