米国配当株投資 | インフレに備えて 今からできること

トランプ関税
トランプ政権がメキシコ、カナダ、中国に
関税を課したことについて、話題が尽きません。
『ウォール・ストリート・ジャーナル』は、
トランプ大統領の関税政策を「歴史上最も愚かな貿易戦争」と評しました。
しかし、メキシコやカナダには25%の関税が、
そして中国には10%の関税が課されていることを考えると、
この表現は控えめかもしれません。
先日、トランプ大統領は、
メキシコとカナダへの関税を1か月延期することを発表しました。
これは、両国がそれぞれ自国の国境を越えた
フェンタニル*の密輸を抑制する取り組みをすることに合意したためです。
*覚せい剤
さらに、米国はメキシコへの銃器の密輸を抑制する方針も示しました。
メキシコとカナダが成功し、関税が無くなることを願うばかりですが、
トランプ大統領が追加の譲歩を引き出すために目標を変更し、
最終的には関税を課す可能性も十分にあり得ます。
関税の影響
インフレにより米国人の生活がすでに圧迫されている中で、
これらの関税が実施されれば、
人々の毎日のコストはさらに上昇することになるでしょう。
関税を支払うのは各国ではなく輸入業者であり、
最終的にはそのコストが消費者に転嫁されます。
米国に輸入される食料品のほぼ半分はカナダとメキシコからで、
アボカドのほぼ全てがメキシコから輸入されています。
メキシコは米国にとって最大の外国からの農産物供給源であり、
カナダからは他国からよりも多くの肉や穀物が輸入されています。
そのため、関税が実施されると、
スーパーの価格は上昇することが予想されます。
車の価格は平均で3,000ドル上昇し、
ガソリンの価格も同様に上昇します。
カナダ産の石油には10%の関税が課される予定です。
カナダ産の石油は米国が輸入する石油の50%以上を占めているため、
依然として大きな影響が出るでしょう。
すでに非常に高い住宅価格もさらに上昇することが予想されます。
全米住宅建設業者協会は、カナダとメキシコからはそれぞれ
木材と石膏(乾式壁用の鉱物)の70%以上が
輸入されていると指摘しています。
Oxford インカム・レターでの予測
私執筆するOxford インカム・レターの1月号では、
2025年のインフレが高まるとの予想をお伝えしました。
インフレ率は少なくとも4%に達し、
10年物米国債の利回りは5.6%に達すると予測しています。
これにより生活費はさらに高くなり、
株式市場にも圧力がかかるでしょう。
しかし、すぐにその影響が現れるわけではなく、
私は「年の後半」にその影響が出ると予想しています。
【まとめ】今できることは?
▼価格上昇に備えて、できることがいくつかあります。
- 配当成長株を保有する
- 現金を少し保有しておく
- 商品を保有する
1. 配当成長株を保有する
私が配当成長株を推奨する理由は、
まさにこのような状況に備えるためです。
配当成長株は、インフレ時に購買力を維持、
または増加させる数少ない投資先の一つです。
例えば、昨年500ドルの配当を受け取っていた場合、
その配当が年率10%で成長していると、
今年は550ドルを受け取ることができます。
したがって、インフレが5%以上上昇しても、
昨年よりも多くの購買力を持つことができます。
さらに、配当成長株は市場全体よりも保守的で
安全性が高い傾向があり、
弱気市場では優れたパフォーマンスを発揮します。
市場が下落したタイミングで購入すれば、強力な利回りを得ることができます。
2. 現金を少し保有しておく
現金を一部保有しておくことで、
準備が整ったときにさらに配当成長株を購入するために役立てることができます。
3. 商品を保有する
原材料や資源、またはそれらに基づいた株式やETFを保有することも、
高騰する価格に対する防御手段となります。
特に、食品や金属関連の株やETFは、
価格が上昇する前に魅力的な投資先となるでしょう。
インフレに備えて、今のうちから準備しておくといいでしょう。
良い投資を。
マーク
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