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米国配当株投資 | 10年前の選択の「間違い」


大きな成功の裏にあった「見えない機会損失」


私の友人が、近いうちにまとまったお金を手にすることになりそうです。
彼は、買収されたスタートアップの初期からの社員であり、投資家でもありました。

スタートアップに関わったことのある人なら、誰もが夢見るような結果でしょう。
私は彼の成功を心から嬉しく思っています。

この10年間、彼は信じられないほど一生懸命働き、家族と離れて出張に出る時間も非常に多かったからです。

しかし実は、彼はもっと良い結果を得ることもできたのです。

彼が会社に入った当初、報酬の一部として会社の持分を与えられました。
さらに、より大きな持分を保有するために、自分自身のお金も投資しました。

彼が投じた金額は25万ドル。
その投資は、結果としてほぼ2倍になる見込みです。

一見すると、大成功に見えます。

ですが、もしこの25万ドルを単純にS&P500種株価指数に投資していたら、
今ごろその資産は72万3,750ドルになっていたのです。


分散投資と配当が生む、長期のリターン


彼は、純資産のかなりの割合を1社の新しく投機的な企業に投じました。
一方でS&P500種株価指数に投資していれば、米国を代表する何百もの優良企業に分散投資していたことになります。

10年前にエヌビディアを買うべきだと判断できなかったとしても、
S&P500種株価指数を保有していれば、同社が米国で最も注目される企業・株式の一つへと成長する過程に、自然と投資できていたはずです。

さらに、マイクロソフト (Nasdaq: MSFT) 、アップル (Nasdaq: AAPL) 、イーライリリー・アンド・カンパニー (NYSE: LLY) 、コストコ・ホールセール (Nasdaq: COST) ような多くの大勝ち銘柄も同時に保有していたことになります。

そして、もう一つ重要な点があります。それは、彼が配当の複利効果を逃してしまったことです。

配当の複利が生む「見えない差」:

  • 過去10年間、市場全体のトータルリターンの23%は配当収入によるもの。
    これは、1957年以降のS&P500の月次平均トータルリターンにおいて配当が占めてきた24%という長期データとも一致します。
  • 彼は1社に25万ドルを集中投資したことで、本来であれば広範な指数から得られたはずの配当リターン約23%分を失いました。
  • 広範な株式指数を保有していれば、配当を再投資することで複利効果が自動的に積み上がる構造に乗ることができたはずなのです。

【まとめ】シンプルな投資が、最も強い理由


私は投資家が「正しい銘柄を選ぼう」とするあまり、
同じような過ちを犯すのを何度も見てきました

確かに、トップパフォーマンスの個別株を保有することは利益になります。
私自身も、個別株を持つ楽しさは認めています。

しかし、多くの人にとって最善の選択は、
分散されたインデックスファンドやETFを保有することです。

市場は長期的には上昇します。
そして、幅広い指数を保有していれば、その成長の恩恵を自然に受け取ることができます。

一方で、投資対象を狭くしすぎると、
大きなチャンスを逃してしまう可能性が高くなります。

そして、配当を軽視しないでください
配当は長期的なリターンを大きく押し上げてくれますし、
弱気相場が訪れたときには、精神的な支えにもなります。

もし私の友人が、10年前にその資金を投じる前に私に相談してくれていたら、
今ごろ彼はさらに25万ドルほど多くの資産を持ち、
資金を回収できるかどうかで悩むストレスも、ずっと少なかったはずです。

投資は、決して複雑である必要はありません。

幅広い指数を保有し、配当を受け取る。
それだけで、長期的には力強いリターンと、低いストレスを両立できるのです。

マーク

 

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Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

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