米国配当株投資

AIバブルにご用心

最近、私が執筆するOxford インカム・レターでAI関連銘柄を推奨しました。

AI や AI 関連銘柄への投資は、まだほんの初期段階だと感じています。

AI にはとても多くの投資チャンスがあるでしょう。

ただ、AI 関連銘柄への投資は、非常に注意深くなる必要があると考えています。

安易にAI関連企業に投資をするのは危険でしょう。

過去にも一度お話ししたことがありますが、インターネット時代のお話しましょう。

私が初めてインターネットにログオンしたのは 1996 年だったと思います。

多くの人たちと繋がることができ、ネットの掲示板で株やボクシングについて話すのをとても楽しんでいた記憶があります。

一方で、現代と比べるとコンピュータで出来ることは限られ、インターネットの速度は非常に遅いものでした(そして…時折悲鳴のような音を立てていたことは、あなたが当時からインターネットに触れていればご存知でしょう)。

そこからインターネットは急速に進化し、非常に短い時間のうちに、企業がオンラインで商品やサービスを販売するようになりました。

私のオフィスには高速の回線があったので、リアルタイムの見積もりや株価チャートにアクセスすることができました。それは驚くべきことでした。

今では、金融機関からの紙の明細書を受け取る代わりに指紋でログインできるようになり…

調べ物をしようと思えば、知りたいことがあなたの手元の画面上にすぐ出てきます。

(それに数秒かかるだけでも「遅い」と文句を言ってしまいますが…)

このようなことを1996年当時、私たちはまだ長距離の電話代を払っていたような時代に想像できたでしょうか?

このようにインターネットのような革新的な技術の成長は私たちの想像を遥かに上回るものです。それは、AIも同じでしょう。

この技術の未来がどうなるかはわかりませんが、おそらく私たちが想像しているよりもずっと大きなものになるはずです。

ではAI分野は投資の対象として考えるとどうでしょうか?

 

今後も発展が見込まれる分野ですから魅力的であることは間違いありません。

AI関連企業の中には、過去にインターネット関連で大きく成長したアマゾン(Nasdaq: AMZN)や

イーベイ(Nasdaq: EBAY)のような企業が出てくることでしょう。

しかし、インターネット黎明期にはITバブルが起きたことを忘れてはいけません。

当時はインターネット関連企業というだけで株価は高騰。

そして…多くの企業が経営に失敗し、その株式は紙切れ同然になりました。

それらの企業は成功する可能性が低いビジネスをしていたにも関わらず、ただ「バブル」に乗って株価を押し上げ、そしてビジネスに失敗したのです。

さて、現在に視点を戻しましょう。

現在、世界には約70,000のAI企業があり、そのうち約4分の1の企業がアメリカに拠点を置いており、さらに毎日のように新しい企業が設立されています。

その中には健全なビジネスをしている企業もあれば、正直、成功が見えないビジネスを過剰にアピールし、投資家の気を引いている企業もあるでしょう。

AIが注目するべき分野であることは確かです。

もし、あなたがAI企業に投資をするのであれば、

その企業がどんなビジネスをしているのかをよく見てください。

もちろん、それだけで投資が上手くいくわけではありません。

しかし、常に企業のビジネスをよく見る習慣を付ければ、市場全体を冷静に見ることができるようになります。

そして、その視点の上で選んだ銘柄であれば、あなたの資産形成に大きく貢献してくれるかもしれません。
 

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Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

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