【注意】 投資家が陥る3つの心理効果とは?
あなたはこれまで、「頭が知識で満たされるような」講義を受けたことはありますか?
私はあります。
それは、テクニカル分析の専門家であり…
私の指導者の1人であるハンク・プルーデン博士の大学院相当の講義を受講したときのことです。
「テクニカル分析」という用語に馴染みのない方のために説明すると、これは市場や個別資産をチャートを使って分析することを指し、主に超短期的な投資で用います。
この講義の受講者は、トレンドラインや強気・弱気のパターン、サイクル分析といった、分析の手法について学ぶことになるだろうと考えていましたが…
実際には市場の心理を深く分析し、投資家やトレーダーがとる行動について、
その動機を理解しようという内容でした。
現在では行動経済学に基づいた分析は珍しくありませんが、当時としては画期的なもの。
そして行動経済学を投資に活用する上で、最も重要なことの一つは、投資家の行動が何度も繰り返されるということです。
もちろん、必ずそうなる保証はありませんし、状況によって少しずつ異なりますが、投資家の行動はある程度予測可能だと言えるのです。
そして、
この講義で学んだ心理効果の中には、当時から30年経過した今でも使えるようなものがあります。
それを3つご紹介しましょう。
1.確証バイアス
確証バイアスは、自分の信念を裏付けるようなもの…
つまり「そうなるべきだ」という先入観を持っている事柄についての情報に触れる際に発生します。
多くの情報の中には自分の先入観に合わない内容のものもあるでしょう。
しかし、確証バイアスに陥ると、そのような情報を無意識のうちに避け、自分の先入観に合うものだけを集めてしまいます。
その結果、「やはり自分の考えは正しかったんだ」と、さらに先入観が強まり、
その事柄について正確な判断ができなくなってしまうのです。
株式市場ではどうでしょうか?
ある企業の株を買おうとしているとしましょう。
その銘柄について「これはいい銘柄だから株価が上がるに違いない」という先入観を持っていた場合…
企業の今後についてよくない兆候が見られていたとしても、無意識のうちにそれを遠ざけ、
そのまま投資をし、大きな損をしてしまうかもしれません。
2.過信
私も含め、ほとんどの人間は自分は平均以上のドライバーだと信じています。
同じように株式市場が好調の時、投資家はしばしば自分を天才と勘違いし、
程よいタイミングで株を売却し充分なリターンを得られると信じ込みます。
もちろん…実際にはそう上手くはいきません。
3.群衆効果
外食をするときのことを考えてみてください。
空席が目立つレストランがあるにも関わらず、
混んでいる所を敢えて選び、順番を待ったことがあるのではないでしょうか?
私たちは投資においてこれを何度も見てきました。
例えば、人々がドットコム株、暗号通貨、大麻株、ミーム株に殺到したときのことです。
なぜ彼らはそれらに殺到したのでしょうか?
それは他の人がそうしているからです。
もし、「人気」の投資先に出会ったときは
この群衆効果を思い出し、一旦立ち止まってみるべきでしょう。
これらのような、投資家やトレーダーの行動原理を理解することは、
主に短期的な投資で役立ちます。
短期的な株価の上下を予測し、立ち回ることが必要ですからね。
しかし、私たちOxford クラブが主におすすめしているような長期的な投資でも役立てることができます。
例えば、長期的に持っているつもりで投資した銘柄の株価がどんどん下落しているとしましょう。
そんな時、先ほどご紹介した3つの心理効果を考えてみると…
1.確証バイアス「これはいい銘柄なんだから、株価は戻るに違いない」
2.過信「確かに株価は下落しているが、自分なら適切なタイミングで手放し、損失を最低限にできる」
3.群衆効果「みんなが売っているということは自分も売るべきなのではないか?」
といったことが頭に浮かぶかもしれません。
そんなときは、1つずつ「それは本当なのか?」と疑いながら情報を集めてみてください。
もちろん、時にはそれらが正しいときもあるでしょう。
しかし、それらは目の前の市場分析の結果ではありません。
あくまで昔から変わらない人間の心理効果によるものであることを忘れないでください。
~編集部コメント~
心理効果に惑わされずに投資をするためには
冷静な情報分析が必要ですね。
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