米国配当株投資

「戦争=株式市場悪化」は本当か?

昨年2022年に起こった大きな出来事の一つに
ロシアーウクライナ戦争があります。

毎日ニュースでも、戦況についての情報が流れ
胸が痛くなるような映像もあったのではないでしょうか。

そして、この戦争は小麦を中心とした
物資の供給に影響を与え
世界的な物価高の一因となりました。

また、2022年は株式市場全体が低迷する年でしたが、
ロシアーウクライナ戦争の影響も
あったと考えています。

2023年に入っても、今のところ
落ち着きを見せる様子はありません。

この不透明な状況によって
私たち投資家にとっても不安な状況は続くでしょう。

このようなとき、
過去の歴史は私たちがとるべき行動に
ヒントを与えてくれます。

 

●1941年12月7日に日本がアメリカを攻撃した真珠湾攻撃が発生。

3か月後、市場は11%下落しましたが、
1942年12月までに市場は4%以上上昇しました。

●2003年に米国がイラクを侵略する、イラク戦争が発生。
1年後、市場は27%上昇していました。

●2014 年にロシアがクリミアを併合したとき、
株価は翌年に15%上昇しました。

戦争が発生すると
経済や株式市場へ大きな影響が出ると思われがちです。

ただ、歴史を振り返ると、
株式市場は戦争発生時に下落した後
上昇していたのです。

また、戦争が発生しても
株価にそれほど大きな影響が出ていない
年もありました。

大事なことは、
「戦争の発生=株式市場のパフォーマンスが悪くなる」
と考え、投資を控えるのではなく…

歴史の変遷を考慮しながらも、
実際、パフォーマンスはどうなっているのか?を
冷静に考えることです。

もし、それでも
「市場が大きく下落しているのが不安」
そう考えているなら、

「直近でどのくらいお金が必要になるのか?」を
考えてみてください。

 

例えば、万が一株価が大きく下がったことで
お金が無くなり、生活できない…

そのような状態であれば、
今すぐ持っている株を売ってしまった方が
いいかもしれません。

また、1年後に家を購入しようと考えているなら
そのための資金をとっておく必要があるでしょう。

私自身も、直近で娘が大学へ通うことになるので、
その資金を準備するため
少し投資資金を減らしたことがありました。

このように、すぐに必要になる大切なお金を
株式市場のリスクにさらすことは避けた方がいいでしょう。

一方、長期的に投資を続けることが前提の資金であれば、
仮にロシアーウクライナ戦争のようなことが起こっても、
心配する必要はありません。

一時的に株式市場が下落することがあっても、
長期的に見ると、
株価が上昇していく可能性が高いからです。

逆に株式市場が下落している時は、
割安で株を購入することができる
チャンスになるかもしれません。

特に高い配当金を出す株へ投資をすれば、
割安のうちに購入しておくことで
将来的により大きなリターンを得られる可能性があります。

ニュースで戦争の情報や映像が流れると、
不安になってしまうかもしれません。

そんな時は今日お話ししたことを思い出し、
一度冷静になることを心がけてみてください。

P.S.

~編集部~

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Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

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