米国配当株投資

「今どうすれば?」を解き明かす3つの質問

強気相場と弱気相場…

「マーク!今、どうすれば良いか教えてくれ!」

世間的に見れば充分な資産を持つ友人は、私にこう質問しました。

コロナショック以降は、ほぼ上昇続き。

ですから、今のような相場に対する
心の準備ができていなくても無理はありません。

そこで、本日は下落が続く株式市場への備えとなる
「3つの質問」をご紹介しましょう。

この質問に一度お答えください。

すると、弱気相場との付き合い方が整理され、
落ち着いて投資できるようになるでしょう。

 

質問.1:市場に投資したお金はいつ必要ですか?


あなたの投資資金は10年以内に使う予定がありますか?

もしそうでなければ、
昨今の下落をそれほど心配する必要はないでしょう。

株式市場は、過去の推移を見る限り10年間単位では上昇しています。
そのため、長期保有を前提としていれば、大きな問題ではありません。

例えば、金融危機直前の2008年頃に最高値で買った場合…
10年間保有していたら、それは高値掴みとはなりません。

S&P500種株価指数の推移

出所:trading view

ただし、3年間以内に使う予定の資金を投資に回している場合は、話が変わります。

市場は、3年という期間内では様々なことが起きる可能性が高いです。

そのため、短い保有期間を前提とした場合、
短期的なリスクに常にさらされてしまいます。

3年以内に必要な資金を投入しているなら、
株を売却されるのも一案でしょう。

 

質問.2:トレーリングストップは設定していますか?


トレーリングストップとは、
ある銘柄を購入後、直近の最高値より一定%
価格を下回る水準になったら自動的に売却するというもの。

私は25%を1つの目安としています。

例えば、株価100ドルで購入した場合、その25%で当たる25ドルの減少。
つまり、株価が75ドルになると売却をする設定を行うというイメージです。

トレーリングストップの最も良い点は、
株価が下がった感情を取り除けることでしょう。

損切りをすると決めていても、
いざとなると出来ないのが感情です。

そんな感情に振り回されると
誤った投資判断をしてしまうかもしれません。

ですので、感情という変数を排除して、
あなたの資産をコントロールできるようにしましょう。

もちろん、25%はあくまで1つの目安に過ぎません。

市場の状況や銘柄、
あなたのリスク許容度や株の保有期間などを踏まえて
柔軟に変更していただければと思います。

 

質問.3:今の投資にストレスはないですか?


これは少し極論に聞こえるかもしれません。
しかし、重要なことだと考えます。

もし、投資に対してネガティブな感情が抑えられないなら
今すぐ株式投資をストップして、
ストレスなく投資できるものを探すのは一案でしょう。

例えば、ローリスクローリターンの投資に切り替える、などです。

その分、狙えるリターンの幅は小さくなりますが、
ストレスがかからないのは大きなメリットです。

経済的な問題についてのストレスは
軽視すべきものではありません。

時には夫婦生活や家庭を壊したり、
健康上の問題を引き起こしたり、
人生そのものが辛くなったりしてしまいます。

そもそも投資は資産を増やすことが目的です。
人生を豊かにするための1つの手段にすぎません。

ですから、もし感情的に折り合いがつかない場合は
市場から資金を引き上げるのもよいでしょう。

ーーー
質問.1:市場に投資したお金はいつ必要ですか?
質問.2:トレーリングストップは設定していますか?
質問.3:今の投資にストレスはないですか?

これらは当たり前の話に聞こえるかもしれません。
ですが、定期的に振り返る価値のある質問ではないでしょうか。

答えが明白なら、きっと日々の下落に慌てることはなく、
冷静に対応することができるでしょう。

良い投資を。

マーク・リクテンフェルド

 

P.S.
3つの質問に答えた上で
「どの銘柄に投資をすればいいのか?」と思われたら…

Oxford インカム・レターの
“今”仕込んでおきたい3銘柄「今月のTOP3」をご覧ください。

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Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

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