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金融リテラシー | なぜ「合理的楽観主義」が大切なのか?


楽観主義は「実践的な義務」である


ワシントン・ポストのコラムニストであり、ピューリッツァー賞受賞者でもあるジョージ・F・ウィル氏が、私の新刊『アメリカン・ドリーム』 を受け取ったあと、短いメモを送ってくれました。

「私は楽観主義は“義務”であり、しかも実践的なものだと信じています。あなたの本は、まさに今ふさわしい一冊です。」

私の人生を通して、楽観主義が実践的であることは明らかでした。

卒業できると信じられない学生、株式投資は危険と考える投資家、結婚生活がうまくいくと確信できない新婚夫婦を想像してみてください。

否定的な考えは「思い込みによる」予言になってしまいます。

だからこそジョージ・ウィル氏は、特に賭け金が大きい場面において、楽観主義は義務だと主張しているのでしょう。

1944年6月6日のノルマンディー上陸作戦では、連合国は作戦が成功すると信じなければなりませんでした。

アポロ11号の宇宙飛行士たちも、月への旅から無事に帰還できると信じる必要がありました。

そして、歴史的意義はやや小さいかもしれませんが…

1997年10月1日に私の第一子が生まれたとき、私は父親としての経験がまったくなかったにもかかわらず、愛情深く、子どもを守る存在になれると信じなければなりませんでした。

これらすべてのケースにおいて、楽観主義は単に実用的だっただけではありませんでした。それは「義務」とも言えるものだったのです。

ところが現在、多くの社会的な論評には前向きな視点が完全に欠けています。

もちろん国や世界の現状に対する見方は、もちろん人それぞれです。

コップが半分満たされていると見る人もいれば、半分空だと見る人もいるでしょう。

さらに冷めきった人は、コップはひび割れており、水は汚れていて、しかも当然のように半分空だと考えています。

それは、良い生き方でもなければ、夢を実現する方法でもありません。


合理的楽観主義という投資と人生の姿勢


心理学者たちは、健康で成功している人の多くが、状況的に正当化できない場合でさえ、楽観的であることを発見しています。

ウォーレン・バフェット氏、ピーター・リンチ氏、サー・ジョン・テンプルトン氏といった歴史的な大投資家たちは、いずれも未来への楽観的な考えを持っています。

だからといって、リスクを抑えたり、変動を減らす具体的な対策を取るべきでないという意味ではありません。

Oxford クラブでは、資産配分、分散投資、リバランス、ポジション・サイジング、トレーリング・ストップを活用しています。

最善を願いつつ、最悪に備えます。

最悪ばかりを考えてそれに備える人は、めったに高いリターンを得られません。

だから私は「合理的楽観主義」を提唱しています。

それは、私たちが常に課題や挫折に直面するという現実を受け入れることから始まります。

同時に民主的制度、イノベーション、資本市場が、最も差し迫った問題を解決する力を持っているという揺るぎない信念によって、その認識は和らげられます。

合理的楽観主義とは、ネガティブな状況から目を背けることでも、暗い可能性を一切考えないことでもありません。

しかし、曇り空を「通り過ぎる雲」にすぎないと捉えることには、大きな価値があります。

楽観主義は、勇気と自信の源です。

目標設定を促し、リスクを取る原動力となり、困難に直面しても粘り強さを保たせてくれます。

前向きな投資家はパニックで売りません。

また、下落相場での機会を見逃すこともありません。

ただし、投資家は楽観と同時に懐疑心も持つべきです。


予測不可能な世界と謙虚な確信


私たちは、将来のインフレ、金利、経済成長、地政学、商品価格、為替変動、企業動向、科学技術革新、企業利益、法制度や税率などについて、無知の海を泳いでいます。

これら市場を動かす要因がどのように展開するかを知っている人はいません。

人工知能や量子コンピュータがあっても、それは不可能です。

世界はあまりにも複雑で、人間の感情や行動も相まって、誰も先を見通すことはできません。

歴史家デイヴィッド・マッカロー氏がよく言っていたように、「予見可能な未来など存在しない」のです。

それでも、確信をもって言える重要なことはいくつかあります。

人々には経済的な欲求と必要があり、企業はそれを満たすために競争します。

富を築こうとする人々は、多くの顧客を満足させる収益性の高いビジネスを始め、運営するリスクを取るよう動機づけられます。

そして、異なる業種の複数の企業に部分的な所有権を持つ、つまり分散された株式ポートフォリオを保有することは、高いリターンを得るための最もリスクの低い方法です。

とはいえ、長期的な成功には時間と忍耐が必要です。

金融市場では、傲慢さや肥大した自我は、ベルリンの壁のように打ち壊されます。

したがって、投資アプローチには、これらを組み合わせる必要があります。

▼投資アプローチに必要なもの

  • 現在を理解する力
  • 未来への楽観
  • 誰も出来事を予測・制御できないという深い懐疑心

どんな戦略や推奨よりも、この認識こそがあなたの成功を左右します。

悲観主義者は、私が直面している多くの問題を軽視していると言うでしょう。

しかし、そうではありません。

私が勧めているのはただ一つです。

最も重要な目標を達成したいのであれば、問題を別の角度で見るべきだということです。

問題を「機会」として捉えてください。


【まとめ】問題は恐れるものではなく、機会である


国家的な困難、個人的な挫折、企業の課題、さらには世界的な危機でさえ、人生の不可避な一部です。

それは昔からそうであり、これからも変わりません。

しかし歴史は、問題が「進歩の不可欠」であることを示しています。

問題解決志向の企業は、危機に反応するだけでなく、次の課題を先回りして探します。

困難が尽きない以上、進歩にも終わりはありません。

そして、問題解決によって成長する企業にとって機会もまた無限に存在します。

要するに、新たな障害が次々に現れることは、投資家が恐れるべきものではありません。

受け入れるべきものです。

問題は、私たちに革新、実験、新たな解決策を促します。

企業にとっても、投資家にとっても未来は機会に満ちています。

大手メディアやソーシャルメディアは、合理的楽観主義を保つことを決して容易にはしてくれません。

80億人を超える世界で、彼らは毎日起こる最悪の出来事を24時間体制で繰り返し伝えています。

だからこそ、合理的楽観主義は「選択」ではなく、「習慣」として捉えるべきなのです。

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Alexander Green(アレクサンダー・グリーン)

Oxford Club チーフ・インベストメント・ストラテジスト。金融・投資関係の4冊のベストセラーの著者で、40年のキャリアがある。米国で金融・投資のニュースレターであるOxfordキャピタル・レターを20年以上執筆しており、ハルバート・ファイナンシャル・ダイジェスト社はこのニュースレターをここ10年以上もの間、最もパフォーマンスの高い投資ニュースレター・ベストテンに選出している。 アレックスの記事一覧 ≫

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