
スコットランドの旅とロンドンで見た現実
数年前、Oxfordクラブはイングランドとスコットランドで「プライベート・ウェルス・ツアー」を開催しました。
私たちのグループは、美しいスコットランド高地の景色、意外にも晴れ渡った空、そして地元のシングルモルトウイスキーを楽しみました。
しかしロンドンでは、『デイリー・テレグラフ』紙で、イギリス労働党の多くの人々がいかに民間企業に対して執拗に敵意を抱いているかという記事を目にしました。
そこは、貪欲さや利己主義、搾取、さらには「市場の失敗」の象徴とまで言われているのです。
高まる反市場的な声とその危機感
残念なことに、多くの市民がこれを信じています。
家賃統制、「無償」の大学教育、増税、規制の強化、そしてより積極的な再分配を求めています。
このような声があまりにも強まったため、フィリップ・ハモンド財務相はこれを「市場経済そのものの否定につながりかねない重大な危機」だと表現し、経済界のリーダーたちに自由市場経済の正当性を訴えるよう求めました。
偉大なビジネスリーダーたちの言葉
恐らく、彼は『フォーブス』誌の創刊100周年記念号を読んで少し安心したことでしょう。
▼「史上最も偉大なビジネス思考家100人」として記念号に短いエッセイを記載した人物
- ルパート・マードック
- オプラ・ウィンフリー
- ポール・マッカートニー
- アジアの億万長者リ・カシン(李嘉誠)
彼らは皆、ビジネスの成功は貪欲さや利己心ではなく、人々が夢を叶える手助けをすることによって実現するということを強調していました。
世界的ロックバンドU2のボーカル、ボノは、「企業の世界に眠る創造性を見ようとしないのは、視野が狭いと言わざるを得ません。」と述べた上で、さらにこう付け加えました。
「一番自己中心的だったのはアーティストでした。私もそうです。でも、一番思いやりがあったのはウォーレン・バフェットのようなビジネスの世界の人達です。だから、商業と文化を切り離した考えは持っていません。」
ビル・ゲイツは、企業は多くのアイデアに投資しており、「その多くは失敗するが、成功する少しのアイデアが世界を変えます。」と述べています。
ソフトバンク創業者 孫正義は、「産業革命が人々の生活を一変させたように、現在の情報革命は、人類全体の知性を飛躍的に高める「新たな知的インフラ」を生み出し、人類に想像もできないような恩恵をもたらすでしょう。」と語っています。
ジョン・ポール・デジョリア(億万長者・起業家)は、「優秀な人材を引き留めることは常に課題であり、最も優れた経営者は自分がされたいように従業員を扱い、報います。」と語りました。
TSMC(台湾積体電路製造)創業者 モリス・チャンは、「ビジネスの成功は顧客との信頼関係を築くこと、そして高いコストを払ってでも約束を守る意思によるものであり、それはつまり誠実さと責任感」だと述べました。
Acumen創業者 ジャクリン・ノヴォグラッツは、「成功する起業家は評判を気にしない。彼らは中身や誠実さを大切にしている」と言います。
ウォーレン・バフェット(バークシャー・ハサウェイ会長)はこうアドバイスしています。
「顧客を満足させるだけでなく、感動させてください。そうすれば、彼らは他の人に話し、また戻ってきます。幸せな顧客を持つ人は、かなり良い未来を手にする可能性が高いのです。」
そして、アマゾン創業者 ジェフ・ベゾスはこう補足します。
「インターネットによって商品やサービスの”中身”がすぐに見抜かれる時代が到来した。今では、消費者は自分の「好き嫌い」をソーシャルメディアで素早く、そして広く共有できる。だからこそ、優れた製品やサービスが急速に広まり、質の悪いものは成功しにくくなっている。」
【まとめ】自由市場の価値を守るために
彼らは、自由な経済活動の価値を信じ、体現してきた人たちです。
彼らは、ビジネスが革新を推進し、雇用を生み出し、何十億ドルもの税収をもたらし、生活の質を向上させ、私たちの生活水準を引き上げることを理解しています。
株式市場は、誰もがチャンスを手にできる場所です。
企業の成長に参加したり、夢のあるアイデアに力を貸したりできる。
だからこそ、私たちはこの仕組みの価値を忘れてはいけません。
見ようとせず、理解もせずに、それを壊そうとする声に、押し流されてはいけないのです。
P.S.
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