
市場を予測するのではなく、優れた個別株を選ぶ
私は、最高の投資家がいかにして市場に打ち勝つかについて何度もお伝えしてきました。
それは、市場に参入するか撤退するかを予測することではありません。
市場で勝つためには、市場全体よりも高い収益をもたらす個別株を保有することがポイントになります。
投資家向けのセミナーで「史上最高の株選びの達人は誰か?」と尋ねると、さまざまな良い答えが返ってきます(ウォーレン・バフェットから始めます)。
しかし、「史上最も優れたマーケット・タイミングの達人は誰か」と尋ねると、低いざわめきが聞こえ、その後は誰も答えを言うことはありません。
これは、バンガード創設者ジャック・ボーグルの有名な言葉を裏付けています。
この業界で50年近く働いてきましたが、私は市場のタイミングを計って成功し、一貫している人を知りません。それを達成した人を知っている人さえ知りません。
市場を上回るパフォーマンスが目標なら、まずは電卓を取り出してください。
なぜなら、ビジネスを分析するということは、製品、プロセス、管理の質を評価するということに一部関係しているからです。
そして、それは主に数字に関するものだからです。
売上高の増加、市場シェアの拡大、2桁または3桁の収益成長、高い自己資本利益率を経験した企業の株価は上昇します。
企業の成長には限りがあり、市場リーダーも交代する
しかし、人が青年期、熟達と成功の期間(成熟期)、そしてゆっくりとした、あるいは突然の衰退(老年期)を経験するのと同じように、企業にも全盛期の期間が限られています。
このことは、2018年6月にダウ工業株30種指数の最後の構成銘柄であるゼネラル・エレクトリック(NYSE: GE)が1世紀以上を経て指数から除外されたときにも確認されました。
信じられないかもしれませんが、いつの日か、 Apple(Nasdaq: AAPL)、Amazon(Nasdaq: AMZN)、Netflix(Nasdaq: NFLX)、Googleの親会社であるAlphabet (Nasdaq: GOOGL)などの市場リーダーに代わる企業が現れることでしょう。
しかし、近い将来にそうなるかと言われると、確実ではありません。
自分でビジネスを経営したことがある方は、企業が収益性の高いニッチ市場を見つけ、それを最大限に活用した後、何かが変わって見通しが完全に変わることがよくあることをご存知でしょう。
その「何か」とは、破壊的な新技術、強力な新規競合企業の台頭、あるいは単に消費者の嗜好の変化である可能性があります。
しかし、企業が一度市場シェアを失い始めると、それがどんな理由であれ、それを取り戻すのは困難(不可能ではないにしても)になることが多いのです。
だからこそ、永遠にしがみつく価値のある企業はほとんどないと考えています。
(ほんの数例を挙げると、モンゴメリー・ワード、サーキット・シティ、ボーダーズ、ラジオシャック、シアソン・リーマン、コダック、シアーズなどの株を買って保有している人に聞いてみてください。)
個別株で市場を上回るための厳格な基準と規律
個別株で市場を上回るためにすべての投資家に必要なのは、何を買うべきかについての厳格な基準と、いつ売るべきかについての厳格な規律の 2 つです。
私がこの業界で40年近く働いてきた中で身につけた、3つの投資方法を見てみましょう。
▼株を選択するための最良の方法
- モメンタム投資
- バリュー投資
- インサイダー投資
モメンタム株とは、売上と利益の成長、製品の革新、価格変動において市場をリードする企業です。
これらの株は、強気市場ではより速く上昇し、弱気市場や調整市場ではより大きく下落する傾向があります。
バリュー株とは、株価売上高倍率、株価収益率、株価純資産倍率に基づいて、ほとんどの企業よりも割安な企業のことです。
また、平均よりも高い配当金を支払うこともよくあります。
これらの株は強気相場ではそれほど上昇しないかもしれませんが、弱気相場ではより持ちこたえます。
これは、カメがウサギに勝つ理由を示す良い例です。
インサイダー(企業の内部関係者)株とは、役員、取締役、実質的所有者が自社の株式を自分の資金で現在の市場価格で大量に購入している株のことです。
これらの個人は、自社の事業見通しに関するあらゆる種類の重要な非公開情報にアクセスできます。
これらの株が好況時も不況時も優れたパフォーマンスを発揮する傾向があるのは当然のことでしょう。
これらはまったく異なる指標を必要とする3つの異なるアプローチです。
【まとめ】投資の成功には「撤退のタイミング」も重要
しかし、いずれも時間の経過とともに効果を発揮し、市場を予測しようとするものではありません。
もちろん、誰でも株を買うことはできます。
投資を成功させるには、いつ手を引くべきかを知ることも重要なのです。
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