【映画化された】ゲームストップ事件
コロナ禍だった2021年1月のゲームストップ株騒動と呼ばれる株価暴落が起きました。
SNSに集結した無力な個人投資家たちが全米を揺るがす社会現象を巻き起こしたこの事件は
映画「ダム・マネー ウォール街を狙え!」に映画化されました。
ビデオゲーム小売企業であるゲームストップ (NYSE: GME) は、売上の低迷もあり、赤字でした。
同社が倒産に向かっていると考えたヘッジファンドの億万長者たちは、
ゲームストップ株を大量に空売りしました。
(※手元にない株を「借りて売る」こと。株価が今後下がることが予想される時に空売りをし、株価が下落したところで買い戻して利益を得るやり方。予想に反して株価が上昇すると損失となる)
一方、ゲームストップ株が過小評価されていると
長年信じてきたとあるYouTuberがポテンシャルの高さを布教していました。
それは次第に人々の関心を集めるようになり、
アマチュア投資家たちはネット掲示板を通じて結束。
SNSで個人投資家たちが、ゲームストップ株を熱狂的に買い占めました。
それにより、空売りしていたヘッジファンドの億万長者たちは
買い戻しに追い込まれ大きな損失を被り、株価はさらに上昇したのです。
これが、小さな投資家が大きな悪徳金融機関に挑み勝利したと、話題になりました。
しかし、現実は、全く違います。
うぬぼれていたヘッジファンド・マネージャーらは、
まるで天罰を受けたかのように、数十億ドルの損失を被りました。
そして個人投資家らは、さらにゲームストップの株を買い続けたのです。
もちろんその後、株価は暴落。 多くの人は、
映画のタイトル「ダムマネー」の通りお金を無駄にしたでしょう。
個人投資家の「ヘッジファンドにやり返したい」という目的は一部達成されたかもしれませんが、
ヘッジファンド全体で見たらゲームストップ株の急騰により利益を得たファンドの方が多かったことが実態です。
一時的なブームに乗り遅れて損失を被った個人投資家も多く、
「個人投資家VSヘッジファンド」という構図で考えると
個人投資家の勝ちとは言い切れない結果となりました。
私はリアルタイムでこの騒動を見ていました。
この株が最大の損失をもたらしかねないと、皆さんにお伝えもしていました。
2021年1月28日、「ゲームストップの驚異的な上昇と、やがて続く崩壊」というコラムを書きました。
その日、ゲームストップの株価は483ドルの高値をつけました。
現在11/20終値はというと、12ドルです。
今となっては過去の出来事です。ですが、ここに大切な教訓があります。
1つ目は、ストーリーではなく数字に投資するということです。
経験豊富な投資家は、売上高、利益、利益率、業界の健全性、競合の質を見て、企業の短期的・長期的な事業見通しを分析します。
騒動の時SNSで言われていたように、「月に行こう!」や、「永遠に買い続けろ。決して売るな。」といった見出しにまどわされることはありません。
ただの誇大広告に過ぎないからです。
2つ目は、明らかな地雷を避ければ、資産形成のゴールに到達することはできるということです。
すべての投資家と同様、私にもうまくいかなかったことはあります。
それでも、ITバブル、住宅バブル、ミーム株バブル、
大麻関連株バブル、NFTバブル、暗号通貨バブルでは、1ドルも失いませんでした。
むしろ、バブルが起こるたびに投資家たちにアドバイスをしてきました。
耳を傾けてくれた人もいます。苦い経験を経て、ようやく学んだ人もいます。
投資家として、間違いを避けて通ることはできません。
たった一度の間違いもない投資など、不可能です。
ですが、本当につまらないミスですべてが台無しになることもあります。そんなミスを犯す必要は、まったくありません。
P.S.
Oxford キャピタル・レターでは、
その時の出来事や現在の状況に応じてアドバイスしています。
上昇トレンドに乗りつつ、バブル崩壊を回避することも必要でしょう。
この銘柄はAIトレンドでAIが使われれば使われるほど、
株価上昇の可能性を秘めています。
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