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ウォルト・ディズニーが犯した過ち

 
ウォルト・ディズニー (NYSE: DIS) を始めブラックロック (NYSE: BLK) 、そしてアンハイザー・ブッシュ (NYSE: BUD)は、論争を引き起こすような政治問題に企業がかかわった結果、数千人の顧客、そして何十億ドルもの時価総額を失うことになりました。

顧客や投資家が企業に見切りをつける理由はシンプルです。

企業が本来の使命であるべき「優れた製品とサービスの提供」に集中することを放棄したからです。

すべての企業は、株主の利益を最大化するために存在しています。

もちろん、利害が関係者しているのは株主だけではありません。顧客、従業員、サプライヤー、地域社会も含まれます。

最高の企業とは、すべての関係者を幸福にするための努力を惜しみません。競合先は別として、すべての人々が利益を享受できるよう日々努力をしています。

しかし、社会的不公正の是正に貢献しようとし過ぎてしまう企業は、自分たちがいかに道徳的に優れた企業であるかをアピールするために時間とエネルギーを使っています。

それによりもたらされる価値は実質ゼロです。そして、同じことを個人が行う場合には特に害はありません。

ただ、企業はそうはいきません。繰り返しますが、企業は全利害関係者の幸福のために存在しているからです。企業活動とは、特定の政治的見解を持つ人々だけを満足させるために行われるものではありません。

 

大手ビール会社の事例

まずビール業界大手のアンハイザー・ブッシュを例にとってみましょう。

バドライトのメーカーであるアンハイザー・ブッシュは、トランスジェンダー活動家のディラン・マルバニーを広告に起用したことで、論争を巻き起こしました。

政治的な話とは距離を置き、ただ冷えたビールを飲みたかっただけの何百万人もの顧客達が、不買運動にこぞって参加しました。

この影響により、2023年4 – 6月期の売上高は前年同期比3億9,500万ドル減少し、同社の時価総額は250億ドル以上目減りしました。

誤解しないでいただきたいのですが、これはトランスジェンダーを支持する、支持しないという問題とは何の関係もありません。

それにしても、なぜ同社は物議を醸すような問題に首を突っ込み、株主や従業員の利益を損なうようなことをしたのでしょうか?従業員の多くは職を失いさえしました。

 
ディズニーの事例

ウォルト・ディズニーも、昨年似たような過ちを犯しました。

同社が掲げる使命は、「比類ないストーリーテリングの力で、世界中の人々にエンターテイメントを提供し、語りかけ、感動を共有すること」です。

ではなぜ、幼稚園から小学校3年生までの公立校の授業でセクシュアリティや性自認について教えることを禁止する、フロリダ州の「教育における親の権利法」を、公に批判することを選んだのでしょうか?

(5歳から8歳までの子供たちの話です。)

ウォルト・ディズニーがこの法案への反対を表明した時、同社に対する世論の支持率は2021年の77%から2022年には33%にまで落ち込みました。

世論の支持率だけではありません。株価も2年前の半分以下まで値下がりしました。

株価が下落したのは、テーマパークの入場者数が伸び悩んだからです。ストリーミングサービス「Disney+」の会員数も減少しました。

過去1年間でS&P500上昇しているのに対し、ウォルト・ディズニーの株価は15%も下落しています。

同社の時価総額は、2015年に1780億ドルを記録し、世界で31番目に価値の高い企業でしたが、現在は1540億ドルで、69位に後退しています。投資家が怒るのも無理はありません。

 
世界最大の運用会社の事例

そしてブラックロックです。

今年初め、私は読者に同社のアクティブ運用ファンドをすべて売却するようお伝えしました。

なぜでしょうか?

それは、この世界最大の資産運用会社が、投資家への事前通知なしに、環境・社会・ガバナンス(ESG)基準を用いて顧客の資金を配分していたからです。

同社は、炭素排出量が少なく、多様性スコアの高い企業を重視すると決定したのです。

立派な目標だと思われるかもしれません。もしそうであれば、そのようなファンドへの投資を止める権利は、私にはありません。

しかし、いくつかの研究が、このようなアプローチにより株主へのリターンが低下することを示しています。株主の多くが、環境にやさしい会社というアピールをするよりも、確実なリターンを上げることを望んでいることは自明です。

ブラックロックの株価は前述の2社のように暴落こそしていませんが、同社のファンドからは数十億ドルが流出しました。

株価も市場のパフォーマンスを大きく下回っています。

購読いただいている皆さん、特に進歩的なマインドをお持ちの方の中には、トランスジェンダー論や、小学生にセクシュアリティについて教えること、そして環境や社会に配慮するESG投資が、そもそも議論を巻き起こすべきではないと言う人もいるでしょう。

それはまた別の論点です。

これらのトピックが物議を醸すものであるのは事実ですが、利害関係者への利益が損なわれます。

売上や利益が減少した企業は、従業員を解雇したり、重要な投資を見送る等、厳しい選択を迫られることになります。

さらに、何百万人もの個人投資家を含む株主は、株価の下落を受け入れなければなりません。

誤った方向性のために支払う代償としてはあまりにも大きすぎます。稚拙な判断だと言うこともできるでしょう。

これらの事例が示すように、必要以上にジェンダー問題や環境問題などに首を突っ込む企業は、投資対象としては避けるべきという考えを持っておいた方が良いでしょう。
 

 

P.S.
投資対象としておすすめなのはこんな企業です。
 
→動画を見る

 

P.P.S

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Alexander Green(アレクサンダー・グリーン)

Oxford Club チーフ・インベストメント・ストラテジスト。金融・投資関係の4冊のベストセラーの著者で、40年のキャリアがある。米国で金融・投資のニュースレターであるOxfordキャピタル・レターを20年以上執筆しており、ハルバート・ファイナンシャル・ダイジェスト社はこのニュースレターをここ10年以上もの間、最もパフォーマンスの高い投資ニュースレター・ベストテンに選出している。 アレックスの記事一覧 ≫

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