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プーチンが米国の”ある事業”を成長させる

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、これまで多くの失敗を繰り返してきました。彼の最大の失敗は何といっても、2月24日。

ウクライナへの侵攻を命じた日でしょう。

戦争に突入して8か月以上が経ちましたが、結論は出ています。

“プーチンはロシア軍を全滅の危機に晒し、ロシア経済を麻痺させ、ロシア通貨を暴落させた。また、中国とのパートナーシップを弱め、貿易国を遠ざけ、多くの人たちを国外逃亡させている”

彼はウクライナの独立を阻止しようとしましたが、実際はその士気をより高めてしまっています。しかも弱体化させようとしていたNATOは、むしろこれまで以上に強固なものになっています。

ロシア軍は数千台の戦車、大勢の兵士、優秀な将軍を失っていますし、空軍はウクライナの上空を飛ぶことができず、海軍は海岸に接近することも恐れています。

民間のインフラに打ち込んだミサイル連射によって、プーチンをテロリストや戦争犯罪者と呼ぶのは当然のことかもしれません。

その上、彼は核兵器の使用をほのめかしているのです。
 

そしてプーチンは、ロシアと欧州をつなぐパイプライン”ノルドストリーム1”を遮断し、「ガス、原油、石炭、石油製品など、何も供給しない」と宣言していました。

その結果、欧州における天然ガスのコストは危機前の最低値から7倍近くも上昇しています。

ゴールドマン・サックス社は、欧州のエネルギーコストは来年には2兆ドルに達し、フランスの全経済規模にほぼ匹敵すると予測しています。

冬を目前に控えた今、欧州の人々は憤りを覚えているのです。

それはロシアに対してだけではありません。プーチンのような独裁者に依存してしまっていた自分たちに対してです。おそらくウクライナ戦争がどのように終わったとしても、欧州の人々が再びロシアに依存することはないでしょう。

ニューヨークタイムズのコラムニスト、トーマス・フリードマン氏もこの点では私と同意見のようです。彼は最近、次のように記しました。

“エネルギービジネスには、たった一つ(犯してはいけない)重大な罪がある。それは絶対に、絶対に、絶対に、信頼できない供給者になってはならないということだ。そうでないと、誰も二度と信用しなくなる。プーチンは、ドイツと欧州連合の大部分をはじめとする古くからの優良顧客に対して、信頼できない供給者になってしまった。欧州は今、代わりになる天然ガスの供給先を探している”

実際、欧州連合は代わりになる供給先を見つけつつあります。それはこのプーチンの行動を見事に利用した、あまり知られていない企業で、欧州にはない事業です。

というのも欧州には、自前の天然ガスを迅速に生産するエネルギーインフラがないからです。

それは一体何なのでしょうか?
 

答えは、
米国の豊富な天然ガスをベースにしたLNG(液化天然ガス)事業です。

天然ガスはマイナス260度まで冷やすと体積が600分の1になり、船で運びやすくなります(船が輸入ターミナルに到着すると、LNGは再ガス化されてパイプラインで輸送され、熱や電気を供給します)。

この事業を行う会社は、米国から欧州まで1回の輸送で2億ドルを稼ぐことができます。しかも、これから大量に出荷する予定で、すでに数年分の出荷を確定させています。

プーチンに酷い目に遭わされた欧州は、米国企業がエネルギーを供給してくれる限り、購入し続けるでしょう。

たとえウクライナ戦争が明日終わったとしても、欧州は二度とロシアの天然ガスに依存することはありません。そしてそれはプーチン(と、長い間苦しんでいるロシア国民)にとって不幸なことです。

しかし、ここで何が起きているのか、それをどう利用すればいいのかを正確に理解している一握りの投資家にとっては、これが大きなチャンスとなるのです。

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Alexander Green(アレクサンダー・グリーン)

Oxford Club チーフ・インベストメント・ストラテジスト。金融・投資関係の4冊のベストセラーの著者で、40年のキャリアがある。米国で金融・投資のニュースレターであるOxfordキャピタル・レターを20年以上執筆しており、ハルバート・ファイナンシャル・ダイジェスト社はこのニュースレターをここ10年以上もの間、最もパフォーマンスの高い投資ニュースレター・ベストテンに選出している。 アレックスの記事一覧 ≫

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