【注意!】弱気相場の今、 こんな間違いをしていませんか?
株式市場には、株価の継続的な上昇局面である強気相場と、その逆の弱気相場があります。
一部の専門家の間では、今のS&P500種株価指数の動きが、
・短期的に上下を繰り返している調整局面なのか
・それとも本格的な弱気相場(前回の高値から20%下落した場合)なのか
議論が繰り広げられていますが、私たちは間違いなく弱気相場の中にいると言えるでしょう。
ハイテク株の比率が高いナスダックと小型株のラッセル2000は20%以上下落。それだけでなく、平均的な米国株も30%以上下落しました。
弱気相場はこれから到来するのではなく、すでにその渦中にいるということです。
そしてまさに今のような厳しい環境で、「どのような投資をしていくのか」ということが非常に重要になります。これこそ長期的な成功を左右することになるでしょう。
特に、弱気相場でこんな5つの大きな間違いをしてしまうことは絶対に避けなければいけません。
1. 感情的に行動してしまう
株価が大きく下落すると、ほとんどの投資家は恐怖や不安、後悔といった感情を持ってしまいます。そして、その“痛み”を止めるために「何かしなければ…」という気持ちになります。
しかし、その「何か」(つまり、売ること)は、一般的に間違った行動です。理性ではなく、感情的に行動してしまっているからです。そんな人に限って「株式市場から離れて様子を見るのは一時的なもの」で、「見通しが良くなったらまた戻ってくる」と、その行動を合理化します。
株式市場は景気に先行して動く傾向があります。つまり株価は、良いニュースが実際に届く前に上昇し始めるのです。株式市場という列車から一度降りてしまった人は、そのまま駅に取り残されてしまう可能性があるでしょう。
当然、自分がその列車に乗っていない限り、株価が反発した時に利益を得ることは期待できません。
2. 株価が下がったからと言って「買い」に走る
株価が下がった時、確実に言えることはたった一つ…「以前より安くなった」ということだけです。
しかし、それは必ずしも「割安」、「有利な投資」、「チャンスが到来した」ということを意味しているわけではありません。株価の動きだけを見ても「割安」かどうかということは判断できないのです。今が「割安」であるかどうかということは、事業の見通しに大きく依存します。
ウォーレン・バフェット氏は、「価格はあなたが支払うもので、価値はあなたが得るものだ」と警告しています。
3. 底値で買おうとする
投資家の中には「弱気相場になったら準備していた資金を投入する」と決めている人がいますが、そんな人に限って「今はまだ…もう少し下がってから…」と自分に言い聞かせ続けます。
しかし、底値で買おうとするのは間違いです。強気相場であっても弱気相場であっても、あるいは調整局面であっても、株価は常に下がる可能性があります。「底」というのは後から振り返って分かるものなのです。
もしあなたが、健全な成長が期待できる企業の株を割安で手に入れたいと思っているなら、「底」がくることを待ってのんびりしている場合ではありません。少なくとも投入しようとしている資金の半分を使って、ポジションを持っておくことをおすすめします。もし、さらに株価が下がっていくなら残りの資金を追加していきましょう。一方でもし、株価が上がっていくなら、あなたは利益を得るための最初の一歩を踏み出したということになるのです。
4. 相場がすぐに戻ることを期待して投資する
これは投資初心者にとって特に問題です。中には、2020年1 -3月期の新型コロナウイルスによる金融パニックの時と同じではないかと考える人もいますが、その時の暴落は、最速で弱気相場になった(わずか33日間)と同時に、最速で強気相場(5週間未満)になったという少し特殊な例です。
実際、バンク・オブ・アメリカが、過去140年の間に米国で起こった19回の弱気相場を調べたところ、それらは平均で289日間続いたことを明らかにしています。つまり、今回の弱気相場が「平均」だとすると、まだ半分しか経過していないということです。
ですから、数日や数週間ではなく、数か月や数年という比較的長い期間を見通して投資戦略を考えていく必要があります。
5. 過去に起こった歴史を教訓にしない
このチャートは、100年以上にわたる株式市場の歴史を示しています。過去、最も良い買い場はどこだったかと言えば、まさに今のような弱気相場の時期でした。
過去を振り返ってみると、失敗した投資家は底値で売却してしまいました。平凡な投資家は何も行動に移しませんでした。そして、成功した投資家は弱気相場を利用して魅力的な価格で株式を購入していたり、配当を再投資していたりしたのです。
さて…
今日、あなたはどんな行動をしますか?
良い投資を。
アレックス
P.S.
私が考えている、今のような弱気相場で持っておくべき「割安株」はこちらで紹介しています。