下落時に投資家が実際に取る行動 投資家に過去200年の株式市場のパフォーマンスのグラフを見せ、最高の買い場はどこだったかと尋ねてみると、誰もが「下落局面」を挙げるでしょう。(そして下落率が大きければ大きいほどチャンスだと判断するでしょう。)
では下落時に投資家が実際に取る行動はどうでしょうか。
多くの投資家は固まってしまって何もしません。最悪の場合はパニックに陥り、売却してしまいます。
ウォール街は、商品が安値で売りに出されたときに客が買わない唯一の市場と言えます。
ある人は「株価がさらに下落するまで待つ」と説明しますが、心理学者はこのことを「先延ばし」ではなく「合理化」という言葉を使って説明します。
こういった投資家は、市場は下落し二度と戻らないのではないかという口に出せない恐怖を隠すため、「現実的な」理由に変えているのです。
実際に株価が下落すれば、彼らは満足そうに傍観し続けます。
そして株価が上昇すると、それはベアマーケットラリー(弱気相場での一時的上昇)だ、あるいはデッドキャット・バウンス(株価の急落が続いている局面で、一時的に小幅ながら反発すること)だと断言する評論家やその他の「専門家」に同意するのです。
その後相場が高騰すれば乗り遅れたことを後悔しつつも、ようやく市場へ再参入します。
そしてまた同じことの繰り返すのです。
感情で行動してはいけない 投資で最も難しいのは、資金を管理することではなく、自分の感情をコントロールすることです。
恐怖や興奮、希望や欲を感じない鉄のような人間になれと言っているのではありません。しかしこれらの感情で行動するのは賢明ではないのです。
ではどうすればそれを避けることができるのでしょうか?
まずは知識を身に着けることです。経済や金融市場がどのように機能しているか、そしてそれらが時々どうしても期待を裏切ってしまうことを理解していれば、たまに訪れる荒波を比較的平静に乗り切ることができるでしょう。
一方、株式市場を価格が不規則に上下する30兆ドルのカジノと見なすのであれば、退職金が急に減ってしまうとパニックになるのは当然です。
「効率的市場仮説 」の支持者たちは、投資家はあらゆる公開情報がすでに株価に反映されていると理解していて、株価は常に将来の業績の最良推定値を反映していると主張します。
ですが私はこの仮説に反対です。なぜなら特に感情的になりやすい時期には、人間は必ずしも合理的な行動をとらないからです。そしていずれにせよ、これがすべてではありません。
株式市場は日によって、あるいは週によって、カジノのように変動します。個別銘柄、セクター全体、さらには市場全体が、感情や見通しのわずかな変化で、上下に激しく動くことがよくあります。
なぜでしょうか?
そもそも波動はマージンで起こるからです。どの日でも実際に株を売却しているのは、企業の株主でもごく一部に過ぎません。(しかしそのような株主が日々の価格を決めているのですが。)
だからTV番組に出演する専門家が、朝は相場が上がり2時間後には下がる理由を説明するのを聞くと笑ってしまいます。
(まるでその日の買い手と売り手の代表的なサンプルをわざわざ調査して、統計的に妥当な回答を得たかのように。)
まずは深呼吸を 株価は日によって全く予想がつきません。(だからデイトレードはギャンブルであり、知的投機ではないのです。)株主の論理は長期に渡ってこそ、浮かび上がってくるのです。
まとまった期間があれば、株価は業績に追随します。
歴史を振り返ってみても、四半期、年度を重ねるごとに株価が伴わず業績を伸ばした企業は一つもありません。
同様に一貫して業績が低い企業が猛烈な強気相場であっても株価が上昇し続けた例は一つもないでしょう。
【まとめ】株価が下がった時、、パニックに陥らないために このことを理解すれば、業績が良いにもかかわらず株価が下がっている企業をどうすれば良いかが分かるはずです。(事業の見通しが悪化しているために株価が下がっている企業もどうすれば良いのかお分かりですね。)
株式市場が急落したときにパニックに陥ってしまう人は、そもそも市場に参入すべきではありません。
▼それはどのような人達でしょうか。
例えば家の頭金や子供の学費など、短期的な目標を達成するために株式投資をしている人たち あるいは恐怖心や不安感が強すぎて、時折起こる不況に屈服して売却せずに乗り切ることができない人たち です。 (株式のように低コストで流動性も高く、同様に高いリターンを得られるものが他に見つかれば良いのですが。)
それ以外の人たち、つまり長期的な目標を達成するために投資し、下落局面で購入したり少なくとも配当を再投資できる人たちは、深呼吸をして予定通りの投資を続ける べきでしょう。
それは過去200年の間、成功した投資家があらゆる不況の中で行ってきた方法なのです。
良い投資を。
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