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歴史と経済の弱体化

私は米国Oxford Clubのメンバーと共に、ミラノ、ヴェローナ、コモ湖、ヴェニス、そしてイタリアの田園地帯にある美しい葡萄園を訪れるツアーに参加しました。

その道中、我々はその国の過去と現在について多くのことを学びました。

私はガイドにこのように伝えました。

「ローマ文明の驚くべき歴史、ラテン語が西洋の基礎言語になった経緯、ルネサンス期の素晴らしい作家、画家、彫刻家、詩人、作曲家、そして壮大で美しい文化について、あなたから様々なことを学びました。ありがとう」

すると彼女は微笑み、私にお礼を言いました。

私は続けて、彼女に質問をしました。

「一つお聞きしたいのですが。このような文化がイタリアという国を表しているのではなく、ローマ帝国が他の民族を征服し奴隷にしたことや、ムッソリーニ率いるファシズムの発祥地であること、そして第二次世界大戦でヒトラーの同盟国であったことがイタリアを表すものだと主張するイタリア人はいるのでしょうか?」

彼女は信じられないとばかりに首をかしげました。

そして…

「もちろん、そんなイタリア人はいません。そのような歴史があったのは理解していますが、なぜそれらのことがイタリアという国を表していると主張する人がいると思われるのですか?」

と言いました。

「いい答えですね」と私は言って、「では、米国で起きていることをお話ししましょう」と続けました。

 

私は、米国の「WOKE*」思想学者やジャーナリストが24時間体制で、自国の姿をいかに歪めて伝えているかを説明しました。

*社会正義に目覚めた状態を指す。従来は人種や格差などの問題に注意を払う意味合いだったが、近年は「急進的な価値観の押しつけ」といった否定的な文脈で使われることが多い。

彼らの否定的な主張は、米国が恥ずべきことです。そしてこれが「致命的な欠陥がある国」だと、全米だけでなく全世界の人々に信じ込ませているのです。

建国の父でさえも攻撃の対象になっており、ワシントン、ジェファーソン、リンカーンの銅像は撤去されました。

多くの場所で、これらの人物がもはや英雄的人物ではなく、時代遅れの考えを持つ白人至上主義者に過ぎないと見なされているのです。

もちろん、150~200年前には、男性も女性も今日では考えられないような信念を持っていたことは事実です。

黒人の奴隷化、アメリカ先住民の扱い、女性の服従などが米国史の中で恥ずべきことであるのは疑いようがありません。

しかし「征服と支配」は、人類の歴史上いつでもどこでも存在していたのです。

例えば、奴隷制度はどうでしょうか?

シュメール人には奴隷がいましたし、エジプト人にも奴隷がいました。ギリシャ人やローマ人、アラブ人、アフリカ人やアメリカ先住民も同様でした。

「奴隷」という言葉はスラブ人から派生したもので、13世紀から14世紀にかけて彼らが奴隷として連れ去られていたことが由来です。

米国の奴隷制度が特殊であったとは言い難く、歴史家はアフリカから輸送された全奴隷のうち、6%がこの国に来たと推定しています。

その一方で、ニューヨーク・タイムズ紙の「1619プロジェクト*」は、米国独立戦争は独立を勝ち取るためではなく、奴隷制を維持するために始まったと主張しています。

*米国の真の歴史は黒人奴隷が米国に連れてこられた1619年を起点とするという主張

米国建国を専門とする歴史家たちからの批判があるにもかかわらず、ニューヨーク・タイムズ紙は「1619プロジェクト」に関する教材を全米の何千という公立学校に配り、明らかにWOKE思想を教え込もうとしています。

もし、1776年のアメリカ革命に、黒人、アメリカ先住民、女性の権利の平等が含まれていなければ、アメリカ革命は起こり得なかったでしょう。

そうでないと考えるのは、歴史的無知です。

より包括的な社会を構築し、自由と平等という米国の理想を実現し始めるには何十年もかかり、州間の戦争、女性参政権、公民権、同性愛者の権利などが必要だったのです。

では、米国を真にユニークな国にしているものは何でしょうか?

 

米国の建国は革命的でした。それは支配者を別のものに置き換えるという意味ではなく、政治的権威を国民の手に委ねるという意味だったのです。

独立宣言は、固有の権利、政府の真の目的、政治的権威の限界について述べた不朽の名文です。

我々の核となる信念は、歴史上最も長い間自由を支える基盤の憲法と権利章典に刻まれています。

米国の成長と繁栄は並外れたもので、世界の文化と社会を変容させ、支配してきました。

起業家たちには、革新と創造のための自由な権利が与えられていました。利益は決して恥じるものではなく、むしろそれは、取引されるお金よりも起業家たちが価値のあるものを顧客に提供していることの証明と見なされたのです。

その結果、米国の経済は世界最大となり、第2位(中国)と第3位(日本)の合計よりも大きくなりました。

また、世界で最も深く、広く、透明性の高い金融市場を有しています。

しかし、この驚くべき自由市場システム(史上最大の富の創出と反貧困のプログラム)さえも今、新たな脅威、すなわち「WOKE・キャピタリズム*」からの攻撃にさらされているのです。

*経営者が政治的な発言をしたり、社会問題の解決に乗り出したりする風潮。

それは、ビジネスの生産性を低下させ、調和を失い、分裂を助長してしまうかもしれない新しい現象です。

この現象がどのように作用し、なぜ経済を蝕むのか、そして投資利益をどのように減少させるのか…これらのことについては、後日解説することにします。

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Alexander Green(アレクサンダー・グリーン)

Oxford Club チーフ・インベストメント・ストラテジスト。金融・投資関係の4冊のベストセラーの著者で、40年のキャリアがある。米国で金融・投資のニュースレターであるOxfordキャピタル・レターを20年以上執筆しており、ハルバート・ファイナンシャル・ダイジェスト社はこのニュースレターをここ10年以上もの間、最もパフォーマンスの高い投資ニュースレター・ベストテンに選出している。 アレックスの記事一覧 ≫

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