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健康になるための2つ目の方法

先週、私は「健康なくして真の豊かさはない」と述べました。
我々の活力と生活の質は、健康的な食事、定期的な運動、十分な睡眠、そして人とのつながりという4つの不可欠な柱にかかっているのです。
今日は2つ目の条件について見てみましょう。
体重を減らし、脂肪を筋肉に変え、骨を強くし、免疫力を高め、心臓病、癌、脳卒中を予防し、ストレスを和らげ、気分を良くし、睡眠を助け、脳力を高め、若さを保ち、寿命を大幅に延ばす薬をご存じですか。知りませんよね。そんな薬はないのですから(もし存在したとしたら、きっと耳にしたことがあるはずです。)
朗報です。毎日30分程度の運動で、同じだけの効果、またはそれ以上の効果を得ることができるのです。
運動が体に良いというのは誰もが承知のことです。
しかし最近、科学者たちは運動がこれまで考えられていたよりもはるかに有益であることを発見しました。
また座りっぱなしのライフスタイルがいかに不健康であるかも解明されています。
しかし米国疾病対策予防センターが最近、全米50州で45万人以上の成人の調査データを収集したところ、80%近くの米国人が毎週推奨される量の運動を行っておらず、何年にもわたって健康問題を抱えることになり、国家医療危機を煽っていることがわかりました。
これは実に残念なことです。
運動は筋肉の減少、体重増加、動脈硬化、関節の硬化、さらには緑内障の進行を遅らせたり、元に戻したりすることができます。
定期的な運動は、一般的な認知症の生涯リスクをほぼ半減させます(アルツハイマー病になる確率も60%近く下がります。)
また頭も良くなります。理性、注意力、長期記憶、問題解決などの面で、運動している人は家でダラダラしている人より優れているという研究結果もあります。
世界有数のがん研究者であるデビッド・B・アグス博士は、『A Short Guide to a Long Life(仮邦題:長寿のための短いガイド)』の中で次のように記しています。
我々の脳には1,000億個の神経細胞があり、それらは適度な運動を好むのだ。現在では、高齢者でも激しい運動をしたり、競技スポーツをしたり、週に数回歩くだけで、大脳白質が縮小するのを防ぐことが研究で明らかになっている。
体を動かすことは、不安や鬱の解消にも効果的です。
私の同僚で、心理学者でありライフコーチでもあるジョエル・ウェイド博士は、「落ち込んでいるクライアントがいたら、まず外に出て体を動かすようにアドバイスします」と教えてくれました。
進化論的に言えば、人間は運動するように創られています。
人類学者によると、セレンゲティの平原にいた我々の祖先は、1日に12マイルも歩いて、多くの場所を自分の土地としていたそうです。
なぜこれほどまでに遠くへ、そして速く移動できたのでしょうか。
それは新しい食料を探すため、捕食者を避けるため、敵から逃れるためであり、現代の我々にとっては特に心配する必要のない問題です。
しかし我々の脳は、そして体は今もなお運動を欲しているのです。
糖尿病、高血圧、心臓発作、白内障、関節炎、黄斑変性症など、あらゆる病気は運動によって70%も改善されると言われています。
時間がなくても、体力がなくても、大丈夫です。1日30分以上の運動が理想的ですが、死亡率減少の大部分は最初の20分の活動によるものであるという研究結果が出ています。
逆に言えば、運動量を増やせば生涯にわたって羨望の的となる体力が手に入るかもしれません。
どんな運動も効果的ですが、ここでは米国保健福祉省が発表した全米の運動ガイドラインをご紹介します。
  • 早歩きや水泳など、中程度の有酸素運動を毎週150分(2時間半)行う。
  • ランニングなど、より活発な有酸素運動を週75分行う。
  • 骨と筋肉を健康に保つために、週に2回以上のウェイトトレーニングを行う。
40代から始まる筋肉量の減少はサルコペニアと呼ばれ、理想とする人生の自立性を奪ってしまうのです。ところがウェイトトレーニングはサルコペニアに対抗し、老化現象を変えることができます。
しかし健康効果に最も密接に関係しているのは、筋力トレーニングではなく有酸素運動です。
豪華な器具や高価なジムの会員証は必要ありません。ただ履きなれた靴があれば良いのです。
ウォーキングやランニングはもちろん、腕立て伏せや懸垂、スクワット、プランクなどの筋力トレーニングは、自分の体の質量を使っていつでもどこでも行うことができ、フリーウェイトやトレーニングマシンと同じように細胞への影響を与えることができます。
つまり体を動かすことは、死亡リスクを減らすための最も簡単で安価な方法の一つなのです。
運動は最も強力なアンチエイジング法です。
前回ご紹介した植物性食品を中心とした食事と適度な運動を組み合わせることで、見た目も気分も、そしてもちろん寿命も劇的に向上するのです。
アレックス

Alexander Green(アレクサンダー・グリーン)

Oxford Club チーフ・インベストメント・ストラテジスト。金融・投資関係の4冊のベストセラーの著者で、40年のキャリアがある。米国で金融・投資のニュースレターであるOxfordキャピタル・レターを20年以上執筆しており、ハルバート・ファイナンシャル・ダイジェスト社はこのニュースレターをここ10年以上もの間、最もパフォーマンスの高い投資ニュースレター・ベストテンに選出している。 アレックスの記事一覧 ≫

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