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短期投資で勝つ“知的な”方法
以前ラスベガスのフォーシーズンズで開催されたイベントの基調講演で、私はテーマである「知的な“投機”の極意」について話しました。
(このカンフェレンスの開催地としては、愚かな投機の世界的中心地であるラスベガス以上に最適な場所はなかったでしょう)。
私が参加者に伝えたのは、知的な投機とは、適切なものを、適切な時期に、適切な理由で買うこと、そしていつ売るかを明確に考えておく、ということでした。
どういうことなのか、それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. まず、適切なものとは何か?
投機するのに最適なものは何だと思いますか?この質問に対する明確な答えは、歴史から読み解くことができます。それは株式です。株式ほど投資パフォーマンスの高いものはありません。それが素晴らしい銘柄となると尚更です。
そして長期的に見ると、小型株は大型株よりもはるかに優れています。
イボットソン・アソシエイツによると、1926年以降、大企業の株式は年平均9.9%のリターンを記録しています。悪くはありません。
しかし小企業の株のリターンは年平均12.1%。つまり小企業のほうが年率22.2%もリターンが大きいのです。そしてこれはあくまでも平均値です。例外的な小型株は、はるかに優れたパフォーマンスを示します。では投機目的で購入するのに最も適しているのは何でしょうか?
それは小型株です。
2. 適切な時期とはいつか?
いつ買うのが良いでしょうか?理想的には弱気相場の時です。価格が下落することで、将来のリターンが高くなる可能性が高まるからです。
とはいえ、良い投資をするのに悪い時期というのはありません。市場の天井で小型株に投資し、そこから身動きが取れなくなった人でも、年平均12.2%のリターンを得ることができるのですから。
急成長している小型株を購入した人は、非常に良い結果が期待できるでしょう。
3. 適切な理由とは何か?
どのような理由で購入するのが正しいのでしょうか?経済の見通しが良いとか、市場が好調であるとか、政治家が素晴らしい仕事をしているといった理由ではありません。
これらの企業の将来性が本当に優れているから購入するのです。
私は小型株の投機が大きな利益を生む可能性があることを示す、いくつかの指標を探し出しました。
そのうちの4つをご紹介しましょう。
- 本当に革新的な製品やサービスを提供している(最先端の技術、画期的な医療機器、新しいブロックバスター医薬品などを思い浮かべよう)
- 売上高が前年比30%以上の伸びを示している
- 特許、商標、著作権、登録ブランド名などで利益率を守ることができている(そうでないと、競合他社が参入してきて、市場シェアを下げてしまう)
- 四半期ごとの予想を常に上回っている。放物線を描くように上昇する銘柄は、四半期ごとにポジティブなサプライズを起こす
このような企業を見つけるのは難しいのでしょうか?
率直に言って必ずしも簡単ではありません。そのような銘柄を探すために、私は年に何百時間もかけてリサーチをしています(あなたにはもっと良い時間の使い方があるかもしれません)。
しかしカンフェレンスの参加者に、私の基準に合ういくつかの銘柄を提案しました。その中には、アクセレレート・ダイアグノスティクス(Nasdaq: AXDX), インサイト(Nasdaq: INCY)、プルーフポイント (Nasdaq: PFPT)など、Oxford キャピタル・レターのテンバガー・ポートフォリオを構成する企業も含まれています。
4. いつ売るか?
売却するのはいつでしょうか?このポートフォリオでは、通常の25%のトレーリングストップは使用していません。
これらの銘柄は規模が小さく、S&P500種株価指数の平均的な企業の5倍以上の売上高を達成しているにもかかわらず利益が出ていないことが多く、ボラティリティが高いため、すぐには市場から撤退させたくないのです。
とは言っても、明確な売りの規律がないまま投資をしてしまうと、自己流で行うことになります(それは市場に勝つための実証済みの方法とは言えません)。
この方法ではコンセンサスの売上予想二四半期連続で下回った場合に売り推奨を出します(業績予想ではなく売上予想です)。また稀に、一四半期だけであっても、大幅に下回っており成長速度が遅い場合は売りになるケースもあります。
いずれにせよここで出口戦略を決定するものは、売上高が伸びているか否かであり、株価の動きではありません。
Oxford テンバガー・ポートフォリオは、知的な投機の好例です(初年度である2017年には27.6%のリターンを記録しました)。
知的な投機をお望みですか?もしそうならば、適切なものを、適切な時期に、適切な理由で買って、そしていつ売るかが明確にしておきましょう。
良い投資を。
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