
市場は予測できるのか?
ジャック・ボーグル。
バンガード・グループの伝説的創業者である同氏は、彼がまだ駆け出しだった頃に出会ったメンターの言葉について伝えてきました。
その言葉とは、
「誰も何もわかっていない」。
これは、まさにウォール街の一流専門家について言っていたことでした。
先日、バロンズ誌でラウンドテーブルについての記事を読みました。
これは、ウォール街でも屈指の賢人たちが集まり、その年の相場見通しや注目銘柄を語り合う年次討論です。
この業界に長く身を置いていると、「いくら優れた投資家であっても判断を誤ることがある」と理解しています。賢人であっても、その言葉は絶対ではないのです。
それでも、2025年について彼らの予想がここまで外れていたことには、驚かずにはいられませんでした。
昨年のラウンドテーブルでは、11人の専門家のうち、わずか2人が「2025年に株式市場が上昇する」と予測。しかしS&P500種株価指数は、年末にかけて16.4%上昇したのです。
さらに、その年で最も好調だった資産である金や銀に言及した人は、1人もいませんでした。
市場は常に「合理的」ではない
私はキャリアの中で、市場が予想に反する振る舞いを見せる場面を、何度も目にしてきました。
2025年9月以降、連邦準備制度理事会(FRB)は3会合で合計0.75%ポイントの利下げ決定しました。
通常なら、他の金利もそれに追随すると考えるでしょう。
ところが、10年国債利回りは最初の利下げ後に約4.3%から4.0%へ低下したものの、その後2回の利下げでは、再び約4.2%近くまで上昇したのです。
市場は何百万人もの参加者によって構成されていますが、彼らが常に合理的に行動するわけではありません。
ポーカーをしたことがある人や交渉を経験した人なら、
「いったいこの人は何を考えているんだ?」
と感じた経験があるはずです。
人間の行動は、しばしば予測不能で、非合理的なものなのです。
市場が非合理的に動いた代表的な例:
- 政権と株式市場の関係
共和党政権は企業に有利だと言われるが、実際には
民主党政権下の方が株式市場は好調なことが多い - マクロ環境と貴金属価格
経済は堅調でインフレも落ち着いているにもかかわらず、
金や銀は急騰 - ドットコム・バブル
1990年代後半から2000年代初頭にかけて、
実体の乏しい企業が多いと分かっていながら、
ドットコム株は狂気的な高値を付けた
だからこそ、「あるべき姿」に固執するのではなく、「現実」を直視することが投資で最も重要となってくるのです。
【まとめ】トレンドに乗ることが、長期投資の王道
私は「現実」に基づいて投資するために、株価チャートを基にしたテクニカル分析を大切にしています。
もちろん、株価チャートは水晶玉でなく、未来を言い当てることはできません。
それでも、市場における「恐怖と欲望」を可視化してくれます。
ちなみに私は、米公認マーケット・テクニシャン(CMT)の資格を持っていますが、トレンドを理解するのに専門家である必要はありません。
例えば、このチャートがどちらの方向に動いているか。
7歳の子どもに聞いても、正しい答えが返ってくるでしょう。

テクニカル分析はいくらでも複雑にできますが、私はいかにシンプルに見ることをできるかを重視しています。
「Keep It Simple, Stupid(KISS)」
これは、私が大切にしている信条です。
トレンドを見極め、そのトレンドが終わりに近づいているかもしれない警告サインに注意を払います。
特定の銘柄、セクター、市場に対して前向きな見方をしているときに、
「うーん」と感じるサインが出たとしても、即座に売却すべきだという意味ではありません。
ただし、それは一段深く状況を掘り下げ、
見通しを変えるための明確な基準を設定するきっかけになります。
市場でお金を稼ぐ方法は、極めてシンプルです。
トレンドに乗ること。
私は、下落に備えてプットオプションを買うべきか、
あるいは他の防御策を取るべきかという質問を、頻繁にもらいます。
夜ぐっすり眠るために「株の保険」をかけたい人を、
私は止めるつもりはありません。
しかし、長期的に富を築く方法は、トレンドに乗り続けることです。
30年以上にわたる私のキャリアの中で、
チャートほどそれを助けてくれるツールやデータは、他にありませんでした。
株価チャートを無視すれば、市場の動きを理解することは困難です。
それは結果的に、あなたの投資成果に影響を与えることになるのです。
— マーク
P.S.
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