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投資情報 | 暗号資産の下落は続くのか?


失速したUptober、ビットコインは史上最高値から下落


Uptober(株価が上がる10月)は、失速して幕を閉じました。

暗号資産にとって最高の月とされてきた10月が不発に終わるのは
2018年以来のことです。

そしていま、ビットコイン (BTC) は史上最高値の更新どころか──
10万ドルを下回っている状況です。

現在の価格は5月以来の安値圏。

出所:Trading View

 

10月6日に記録した史上最高値12万6,198ドルから、
すでに約26%下落しています。

ここ数週間、暗号資産の勢いを削ぐ出来事がいくつも重なりました。

今、多くの投資家の頭に浮かぶのはただ一つ。

「押し目買いすべきか、それとも避けるべきか?」

 


歴代最悪級の暗号資産ショックを10倍も上回る衝撃


暗号資産の世界では、ロスカットは珍しいことではありません。

しかし今年10月に起きたロスカットは、
過去のどのケースとも比べ物にならない規模でした。

その背景には“ある人物”の動きがあります。

10月10日、暗号資産市場を揺るがした、
急激な暴落(フラッシュクラッシュ)が起きました。

出所:Crypto Trillion

 

この日に清算された総額は、190億ドル(約2.8兆円)以上達し、
過去最大の規模を更新しました。

そのうち約170億ドルは「強気の買い」──

つまり、ビットコインがさらに上昇すると賭けていた投資家でした。

比較すると、その異常さがよくわかります。

    • ・2020年(コロナショック):12億ドル規模
    • ・2022年(FTX崩壊):16億ドル規模

そして今回、FTX崩壊の10倍以上

まさに、これまでに例がないほどの規模でした。

 


ワシントンの機能不全とクジラの大量売却


今回の大規模な急落を招いたのは、ホワイトハウスです。

米中会談を前に、トランプ大統領が強硬な対中発言を連発。

これが市場の不安を一気に拡大させました。

その後、発言は和らぎましたが、
混乱の余波で米国史上最長となる政府閉鎖が発生。

同大統領は、前回の政権時に続き、
2度目の“史上最長”記録を更新した形です。

このワシントンの機能不全が、
暗号資産市場の火を消してしまいました。

    • 期待されていた暗号資産規制は棚上げ
    • ステーブルコイン関連の議論も停止
    • 暗号資産ETFには8億ドルの売りが流入

市場の追い風は完全に止まったと言っていいでしょう。

そのうえ、ビットコインの大口保有者(いわゆる“クジラ”)も売りに動いています。

彼らは6月以降、100万以上をビットコインを売却。

10月だけでも40万BTC(約370億ドル相当)を市場に放出しました。

買い圧力が弱まる中での大口売りは、相場に重くのしかかっています。


【まとめ】暗闇の中の一筋の光


絶望的な状況が続く一方で、希望も残されています。

2018年に「Uptober」が不発だった際は、

11月には36.4%下落しました。

11月は暗号資産にとって「下げやすい月」として知られています。

それでも、多くの予測では、

ビットコインは年末にかけて15万〜20万ドルまで

上昇すると見込まれています。

そこで鍵になるのは、

米国政府が正常に機能を取り戻し、政策の見通しが立つこと。

それまでは弱気派が「もっと下がる」と叫び、

強気派は「9万5,000ドル前後なら買い場」

と静かに動き始めている状態です。

コロナショック後も、FTX崩壊後も──

“絶好の買い場”は大きな混乱の中から生まれました。

そしてビットコインはそこから大きく反発してきました。

今回も同じシナリオが繰り返されるのか。

投資家にとって重要な局面が続きます。

マシュー・カー

〜編集部〜

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Matthew Carr(マシュー・カー)

Oxford クラブ・ジャパンのチーフ・インベストメント・ストラテジスト。金融業界で20年のキャリアを持つ。 企業の中ではある一定のサイクルで株価が上下する銘柄があると言われており、マシューの専門はそのサイクルを見つけ出すこと。 彼の専門領域は石油・ガスといった伝統的な産業から、AI、5Gといった最先端テクノロジーなど多岐にわたる。 マシューの記事一覧 ≫

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