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米国配当株投資 | この高配当株は本当に安全なのか?

今日はあなたに「投資した方がいい配当株」を見つけるためのちょっとしたコツをお伝えします。

それについて、キンダー・モルガン (NYSE: KMI) という企業を例に出してご紹介していきましょう。

同社は、総延長7万9,000マイル(約12万7,000キロメートル)のパイプラインと139のターミナルを保有する、米国屈指の天然ガスパイプライン・輸送会社です。

米国で生産される天然ガスの約40%が、同社のパイプラインを経由して輸送されています。

パイプライン事業の素晴らしい点は、パイプラインが敷設されれば、事業自体がそれほど資本集約的ではないことです。

つまり、これらの企業は多額のキャッシュフローを生み出す傾向があり、それは多くの場合、配当という形で株主に還元されます。

同社の四半期配当は1株当たり0.2925ドル、年間配当利回りは4.4%と堅調です。

では、株主が今後もこの高配当を期待できるかどうか、見ていきましょう。


好調だった過去のキャッシュフロー


数年前、キンダー・モルガンのフリーキャッシュフローは非常に好調で、2023年には44億ドルという最高値に達しました。

同年、同社は25億ドルの配当を支払い、配当性向は57%。

これは健全な数字です。

たとえ1、2年厳しい状況に陥ったとしても、企業が配当を継続できると確信するには、配当性向が75%を下回っていることが重要です。


懸念される現在の状況


しかし2024年、フリー・キャッシュフローは32億ドルに減少し、今年はさらに27億ドルに減少すると予測されています。

フリー・キャッシュフローが減少するたびに、懸念が生じます。

さらに、2024年に支払った配当は26億ドルで、配当性向は80%に達しました。

これは私の基準である75%を上回っています。

今年もほぼ同額の配当を支払うと予想されており、配当性向は95%と、高すぎる水準となるでしょう。


配当株投資で本当に見るべきポイントとは?


配当の持続可能性を見極める:

  • 2016年の減配
    配当を0.51ドルから0.125ドルへ減額
    今後10年以内に再び減配すれば配当の安全性評価にマイナス影響
  • 配当利回りだけに注目しない
    短期的な配当狙いなら有効だが、長期投資ではリスクも伴う
  • 長期投資の基本姿勢
    5年、10年と配当を出し続け複利効果を活用
    「配当を継続できるか」「増配できる企業体力があるか」が重要

このように、「この企業は配当を出し続けることができるか?」

また、「今後増配を続けることができる企業体力があるか?」といった点にも注意することが大切なのです。


【まとめ】自分の投資規律に従う


決してどちらが良い、悪いということではありません。

あなたの投資目的やゴールによって投資方法を変えるのが大切ということです。

もし、あなたが長期的に複利の効果を使って資産を増やしていきたいなら

今日ご紹介したキンダー・モーガンへ投資するのは少し注意した方がいいかもしれませんね。

P.S.

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Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

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