
投資判断をするとき、多くの人が真っ先に見るのは「利益」です。
決算発表で利益が予想を上回れば株価は上がり、下回れば下がる。
これは投資の世界ではよくある光景です。
実は、利益だけを頼りに投資判断を下すのは危険であるということについてご説明したいと思います。
利益だけを信じるのは危険な理由
私がセルサイドアナリスト*として働き始めた頃、
*証券会社や調査会社に所属し、株式や債券などの金融商品の調査や分析を行い、その結果を顧客に提供する専門家
その中で気づいたのは、減価償却費や発行済株式数といった、
つまり、経営者は利益を比較的簡単に操作できるということです。
私たちの家計に例えてみましょう。
住宅ローンの利息や通勤費などによって、課税所得は調整できます。しかし、それが生活のゆとりを正しく表しているわけではありません
例えば、家族に貸していた1,
企業にとっても、
ペーサーETFsの34年間の調査も、
同社は、企業の時価総額や負債で調整した独自の指標
企業の真価はキャッシュにあり
半導体メーカーのブロードコム (Nasdaq: AVGO) は、その典型例です。
ブロードコムの利益と投資リターンの事例:
- 2016年
ブロードコムは17億ドルの赤字を計上
一見すると「危ない会社」と思われかねない状況 - 2019年・2024年
それぞれ78%減益、58%減益と利益は大幅に減少
それだけを見れば投資を避けたくなる水準 - 投資成果
もし1万ドルを投資していたら、33万9,986ドルに増加
つまり、利益の乱高下に惑わされず企業の本質を見極めた投資家だけが、大きなリターンを得ることができたわけです。
もちろん、利益は、投資判断において欠かせない要素です。
とはいえ、それだけに頼るのは危険であ理、場合によっては赤字企業の方が投資妙味を秘めていることすらあるのです。
【まとめ】充実したツールボックスを持つ
多くの投資家が「利益が低いから」と見向きもしない銘柄の中に、
だからこそ、投資家は利益以外にも複数の指標をツールボックスに
そうすることで投資判断の精度は高まり、
P.S.
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