投資情報:「巨大ハイテク株」時代に終わりがくる?

私たちは最近、AIがどのように世の中を変えるのかについて、多くの意見を目にします。
良い話もあれば、悪い話もありますね。
しかし、その多くは投資家にとって本当に重要なポイントを見逃しています。
AIのマイナス面
AIは、数百万もの仕事を奪う可能性があります。
単純作業を伴うブルーカラー職だけでなく、データ分析、文書作成、カスタマーサービスといったホワイトカラー職も含まれます。
また、プライバシーやセキュリティの問題も大きな課題です。
AIはサイバー防御を強化する一方で、ハッカーや犯罪者にとっても強力な武器となるからです。
さらに「ディープフェイク」により、人々は受け取る情報が正しいのか、信頼できるのかを見極めるのがますます難しくなります。
AIのプラス面
一方でAIは、医療分野では診断の精度を高め、新薬の発見を早め、個人の遺伝子に基づいた治療法を可能にします。
交通分野では、自動運転車やトラック、スマートな交通制御、都市インフラの最適化により、事故の減少やCO2削減に貢献します。
教育では、一人ひとりに合わせた学習を提供し、学習格差を縮める可能性があるのです。
つまり、AIは善でも悪でもなく、「リスク」と「チャンス」の両方を含む技術と言えるでしょう。
投資家にとっての本質とは何か?
見落とされがちで重要な点は、AIがテック企業以外の一般企業の生産性と効率性を劇的に高めるということです。
AIは経済成長を押し上げ、企業の売上と利益を増加させ、株主にとって大きな恩恵となります。
その結果、「マグニフィセント7」をはじめとする巨大テック株が買われ、市場全体を史上最高値に押し上げました。
しかし投資家が理解すべきは、「AIを作っている企業」だけでなく、「AIを活用することで大きく成長する多くの一般企業」があるという点です。
ドットコム時代の教訓
26年前のドットコム・ブームでも、投資家はインターネットの破壊的なインパクトを見抜き、ネット関連株を買い上げました。
しかし、その後ナスダックは2000年3月から2002年10月にかけて価値の4分の3を失い、インターネット株指数は90%以上も下落しました。
結局、eToysやPets.comのような企業は消え、シスコやインテルといった人気株も市場平均を大きく下回ることになったのです。
一方で、当時は「ネットの恩恵を受ける」とは思われていなかった企業、例えばOld Dominion Freight LineやDeckers Outdoors、Visaなどは数万%もの株価上昇を遂げました。
【まとめ】AI時代の投資先
今のAI株は2000年当時ほど割高ではないにせよ、多くは今後アンダーパフォームする可能性があります。
逆に大きな恩恵を受けるのは、AIプラットフォーム開発に巨額を投じている企業ではなく、AIを「利用するだけで恩恵を得る一般企業」です。
▼ AIの恩恵を受ける企業の例
- 銀行
- 製造業
- 小売り
- 病院
- 住宅メーカー
- エネルギー企業
- 電力会社
こうした分野の企業は効率化と利益拡大を享受します。
しかも、彼らは膨大な投資をする必要はなく、必要なサービスを「買う」または「サブスクで利用する」だけで済むのです。
これから最も好成績を収めるのは「マグニフィセント7」ではなく、中小型を含むバリュー株でしょう。
すでに市場ではビッグテックからグローバル・バリュー株への資金移動が始まりつつあります。
結論としてバリュー株のほうが上昇余地が大きく、割安で、リスクも低い。
今の有望な投資対象は、誰もが追いかけている巨大テック株ではなく、「バリュー株」なのです。
P.S.
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