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投資情報 | 大きなチャンスの時こそ必要な3つの守り


市場の好材料と過熱感


先週木曜日のメルマガで「市場が少し過熱気味に見えるので、ポートフォリオをより保守的にすべき」とお伝えしました。

ただし、これは株式市場が過去最高値を更新していることとは関係ありません。
むしろ良い兆しだといえるでしょう。


  • 米国経済は年率3%のペースで成長中
  • インフレ率は依然やや高めだが、3年前のピークから大きく低下
  • FRBは9月の会合で利下げを実施する見込み
  • 第2四半期の企業利益は予想を上回る結果
  • トランプ大統領の関税による貿易戦争懸念は杞憂に終わっている
  • そして「One Big Beautiful Bill」により2017年の減税は恒久化

※「One Big Beautiful Bill」:2025年7月4日にドナルド・トランプ氏が署名して成立した、米国の税制および歳出を包括的に改正する法案


これらはすべて株式市場にとってプラス要因であり、それによって株価が上昇しているのでしょう。

それでも私が「過熱している」と感じるのは、投資家心理が極めて強気に傾き、バリュエーションが歴史的な高水準にあり、さらにリスクの高い取引が急増しているからです。


売却ではなく保守的な調整を


では、株をすべて売って現金に逃げるべきでしょうか?

答えは「ノー」です。

それはマーケットタイミングであり、うまくいきません。

▼うまくいかない理由

  • そもそも短期的な下落や調整を読み違える可能性があります
  • 株が高すぎるように見えても、さらに割高になることがあります
  • 企業利益が急伸すれば、株価は上がりつつバリュエーションが下がることもあります

一番のリスクは「売却したあとに市場がさらに上がり、自分だけ取り残されること」です。

その後に買い直しても、今度は下落直前に飛びついてしまうかもしれません。

ですので、「現金に逃げる」必要はありません。その代わりに、ポートフォリオをより保守的にする方法があります。


ポートフォリオを守りつつリスクを抑える方法


資産配分を見直す
株式と債券の比率を調整しましょう。たとえば「60:40」は中リスク、「80:20」は攻め、「20:80」は守り。債券比率を増やすほど、値動きは安定します。

割安な資産クラスにシフトする

▼現在の株を比較していくと、

  • グロース株よりもバリュー株
  • 大型株よりも小型株
  • 米国株よりも海外株

が割安となっている状況です。

こうした資産を増やすと保守的になれるうえ、将来のリターン改善も期待できます。

トレーリングストップを引き締める
通常は25%下落で売却を推奨していますが、今のような過熱局面では15%程度まで引き締めてもよいでしょう。利益を守りつつ、下落時の損失も限定できます。


【まとめ】予測不能な相場に備える姿勢


こうした調整をしておけば、市場が上昇を続けても恩恵を受けられますし、もし反転した場合でもポートフォリオを守れます。

これは「賢い資金管理」にほかなりません。

なぜなら、誰にも市場の次の動きは予測できないからです。予想を外しただけでなく、ポートフォリオが深刻な打撃を受ける人も多いのです。

大事なのは「市場が上がるときにできるだけ儲け、下がるときにはできるだけ損を抑えること」。

ですが忘れてはいけません。ブル相場のあとには必ずベア相場が来ます。夜が明ければ必ず日が沈むのと同じように。

ただし夜の訪れは予測できても、次のベア相場がいつ始まるかは誰にも分かりません。

だからこそ、事前に備えておくことが大切なのです。

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Alexander Green(アレクサンダー・グリーン)

Oxford Club チーフ・インベストメント・ストラテジスト。金融・投資関係の4冊のベストセラーの著者で、40年のキャリアがある。米国で金融・投資のニュースレターであるOxfordキャピタル・レターを20年以上執筆しており、ハルバート・ファイナンシャル・ダイジェスト社はこのニュースレターをここ10年以上もの間、最もパフォーマンスの高い投資ニュースレター・ベストテンに選出している。 アレックスの記事一覧 ≫

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