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賢い投資家が知っておくべき10のこと

先日、米国Oxfordクラブ主催のイベントで
「賢い投資家が知っておくべき10のこと」と言うタイトルで講演しました。

ここではその概要をお伝えしたいと思います。
 

No. 1:株式の分散ポートフォリオを上回る資産クラスはない。

株式に資産を割り当てている投資家が少ない、
あるいはまったくいないという事実には驚きです。

これは大きな間違いです。

長期的に見て、株式は現金、債券、コモディティ、金、不動産を大幅に上回っています。

実際、2008年のリーマン・ショックに端を発した金融危機、パンデミック、急激な金利上昇にもかかわらず、市場は2009年3月の安値から720%以上も上昇しているのです。

※将来の投資成果を保証するものではありません

 

No. 2:長期投資リターンの90%は資産配分で決まる。

簡単な例で説明できます。

あなたが株式30%、債券70%という保守的な資産配分であるのに対し、
私は株式70%、債券30%だとしましょう。

あなたのポートフォリオの個別株が市場リターンの2倍になったとしても、

私が一般的なS&P500インデックス・ファンドしか保有していなかった場合でも、

私の株式リターンはあなたのリターンを上回ります。

なぜでしょう?

私はあなたの2倍以上株式に投資していたからです。
 

No. 3:分散はするが、しすぎない。

巨万の富は集中投資によって築かれます。

イーロン・マスク氏やビル・ゲイツ氏が世界で最も裕福になったのは、
テスラ (Nasdaq: TSLA) やマイクロソフト (Nasdaq: MSFT) 以外に
リスクを分散したからではありません。

ダウ工業株30種平均でさえ、構成銘柄はわずか30です。

100以上の銘柄を保有しつつS&P500種株価指数を
上回るパフォーマンスを上げる可能性は、ほぼゼロだと言えます。
 

No. 4:タイミングや経済動向を当てようとしてもうまくはいかない。

2023年と2024年の景気後退が
ほぼ確実だとされていたことを覚えていますか?

これは、連邦準備制度理事会(FRB)の積極的な
金利引き上げによる逆イールドカーブが原因でした。

もちろん、そのような景気後退は起こりませんでした。

歴史的な大事件、例えば1987年の株価大暴落、

サダム・フセインによるクウェート侵攻、

ロングターム・キャピタル・マネジメントの破綻、

90年代後半のインターネットバブルとその崩壊、

2001年のアメリカ同時多発テロ、リーマン・ショック、マイナス金利、パンデミックなど、

これらを誰が予測していたでしょうか?

誰も予測していませんでした。

それにもかかわらず、なぜ市場の動向を予測する専門家の言葉に耳を傾ける必要があるのでしょうか?

誰も未来予知はできないので、タイミングや経済動向を当てようとしてもうまくはいかないのです
 

No. 5:市場に打ち勝つ方法は、投資先の選択にある。

繰り返し現金を投資してすぐに売り、また現金に戻すような投資方法では、

S&P500種株価指数に勝つことはできません。

高いリターンを得たい場合は、平均的なパフォーマンスを
大きく上回る優良株を保有することが鍵です。

「マグニフィセント・セブン」と呼ばれるアップル、メタ、
マイクロソフト、アルファベット、テスラ、エヌビディア、アマゾンがその典型です。

大きなリターンを生む銘柄は常に存在し、
そのいくつかを保有するだけで、全体のリターンは大幅に向上します。
 

No. 6:投資の世界では、支払わない分だけ得をする。

人生のあらゆる局面で当てはまるとされる格言
(You get what you pay for. 安物買いの銭失い)とは真逆ですね。

金融分野では、支払った手数料の多いほど年間リターンが減少します。

研究によると、10年以上の期間でベンチマークを
上回るファンドマネージャーは10人に1人もいません。

これは非常に低い確率です。

目的はあなたが豊かになることであり、
ファイナンシャル・アドバイザーが豊かになることではありません。
 

No. 7:ポートフォリオの税金額を意識する。

これは資産をどの口座で保有するか戦略を立てるところから始まります。

(編集部より:日本ではNISAやiDeCoの制度を使って節税することができます。

投資信託で複利で長期的に資産を増やしたい場合はNISAのつみたて投資枠やiDeCoを、

個別株なら、NISAの成長投資枠を使用することができます。)
 

No. 8:合理的な楽観主義者になる。

約40年前に、ウォーレン・バフェット氏、ピーター・リンチ氏、
ジョン・テンプルトン氏などの世界最高の投資家たちについて学び始めました。

私が驚いたのは、彼らには未来に対する楽観主義があり、
その楽観主義には終わりがないということでした。

私たちはよく、メディアが絶えず取り上げる世の中のネガティブな事柄を耳にします。

しかし、通信の高速化、より安全な交通手段、
命を救う医薬品、その他数え切れない技術革新など、
人類が長年にわたって享受してきた進歩には目を向けがちではありません。

もし本当に、私たちが恐ろしい時代に住む恐ろしい地球にいて、
世界が地獄に落ちようとしていると信じているのなら、
なぜリスクのある株式市場に苦労して稼いだ資産を投じる必要があるのでしょうか?

悲観主義者はどんな機会にも困難を見出しますが、
楽観主義者はあらゆる困難にチャンスを見出します。
 

No. 9:市場に打ち勝つには、単なる思い込みではなく、本物の優位性が必要だ。

世界の金融市場とは、成功すれば無限のリターンをもたらす場所です。

金融市場では、最新のテクノロジーを駆使し、
有能なチームを雇い、数百万ドルの予算を持つ
最も賢い人々が競争しています。

彼らに勝つためには、真のアドバンテージが必要です。

企業のインサイダーは、
自社の事業見通しに関する重要な非公開情報にアクセスできる立場にあります。

そのため、彼らは自社株取引において、
ある意味で不公平な優位性を持っています。

優秀なインサイダーに便乗することは、
市場に勝つため、そしてプロの投資家に勝つための確立された方法です。
 

No. 10:真の富は「感謝の大きさ」で測られる。

あなたが持つ最も価値ある資産は、自宅でも銀行口座でも投資ポートフォリオでもありません。

この地球上であなたに残されている時間です。

健康で、愛する家族がいて、良い友人がいて、
色々なことに興味を持って取り組めているのなら、
自分は恵まれていると考えるべきです。

P.S.

世界で最も重要とも言われるエヌビディアの企業理念も「誰にも解決できない世界の難題に取り組む」です。

このような企業が今後も世界の進歩と繁栄のエンジンとなるでしょう。

そんなエヌビディアが今、最も力を入れている分野はAIではありません。

エヌビディアが開催したとあるイベントで明かしました。
そこにはChatGPTの次なるブームになる“投資チャンス”が潜んでいます。

→エヌビディアのイベントに隠された投資チャンスとは?

P.P.S.

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Alexander Green(アレクサンダー・グリーン)

Oxford Club チーフ・インベストメント・ストラテジスト。金融・投資関係の4冊のベストセラーの著者で、40年のキャリアがある。米国で金融・投資のニュースレターであるOxfordキャピタル・レターを20年以上執筆しており、ハルバート・ファイナンシャル・ダイジェスト社はこのニュースレターをここ10年以上もの間、最もパフォーマンスの高い投資ニュースレター・ベストテンに選出している。 アレックスの記事一覧 ≫

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