純資産を増やす賢い方法
昨年、シャーロッツビルにあるバージニア大学で行われた、ジャズコンサートに参加しました。
このコンサートは素晴らしいものでしたが、メンバーを紹介していた教授の発言は、褒められたものではありませんでした。
この大学は、南部の白人男性を教育するために、奴隷所有者であったトーマス・ジェファーソンによって設立されました。
当時そこは先住民族であるポウハタン族が住んでいた土地でした。そこに奴隷の労働によって建てられた大学なのです。
コンサートの場で教授は、「たとえ、ポウハタン族の人たちが教育を受けられなかった人たちだとしても、過去、現在、未来にわたって彼らに敬意を払うべきだ」と主張しました。
私はこの言葉をより理解するためにこの大学のホームページを見てみると、「”いわゆる”米国では500年以上も前から、先住民をその土地や文化、そしてお互いから引き離そうとする動きがあった…」と書かれています。
私が思うに、これらは今日起こっている差別問題を認識するための鍵となるでしょう。
残念ながら、これまで米国がかつてないほど人種差別、性差別、同性愛問題を解決してきたという話は、ほとんど広まっていません。
これは新しい「ウォークネス(社会的不公正に対して高い意識を持つこと)」という考えによるものです。
これは、個人の業績は運や特権の結果であり、成功できないのは差別や抑圧によるものだというものです。
成功できないのは社会や環境によるものだという「被害者意識」を持つことを是とするものであり、それを信じた人たちは希望を失い無力になってしまいます。
もし自分の性格、スキル、選択が人生における結果を決めるのであれば、進むべき道は明らかですよね。
しかし、一方で自分の成功が他人の行動や社会の変化に左右されるのであれば、今の自分の人生をより良くするためには何をすれば良いのでしょうか?
私はこの37年間、経済的自立を達成した米国人とそうでない米国人がいることについて、執筆活動や講演活動を続けてきました。
私が断言できることは、経済的自立は、歴史的に差別や抑圧を受けてきた集団に属しているかどうかではなく、個人の習慣や行動に大きく関係しているということです。
もう少し具体的に説明すると、大きな指標となる純資産を増やすためには、まず年収を最大化する必要があります。
年収は一般的に9つの要素で決まります。
1. 学歴
2. 選んだ職業
3. 職業経験年数
4. 勤務時間
5. 労働意欲
6. 社会性
7. 能力・熟練度
8. 同僚と協力し、励まし、指導する能力
9. 組織での上昇志向
データが示す結果は明らかです。
より多くの収入を得たいのであれば、市場価値のあるスキルを身につけ、そしてどこかの組織にとって自分がなくてはならない存在になる必要があるのです。
中には、学校で学びなおしたり、キャリアを変えたり、新しい市場性のあるスキルを身につけたりするには遅すぎると言う人もいるかもしれません。
しかし、純資産を増やすための賢い方法は他にもあります。
1. 賃貸ではなく、自分の家を持つことによって、資本を形成する。
2. 身の丈にあった生活をし、定期的に貯蓄をする(出費が収入を上回ってはいけない)。
3. その貯蓄が占める割合の大半を優良株の分散型ポートフォリオに投資する。
4. IRAや401(k)のような税制優遇のある制度に資金を投入する。
5. 投資費用を最小限にするために 手数料をおさえる。
6. できるだけ長く複利運用する。
7. 結婚生活を維持する(常に可能とは限らないが、離婚すると、弱気市場よりもずっと早くポートフォリオが半分になってしまう)。
これらのことをやっていても目標を達成できそうにない場合、他に3つの選択肢があります。
それは「もっと稼ぐ」「もっと貯める」「もっと高い投資収益を上げる」です。
もちろん、これらの基本的なことは出発点に過ぎません。
しかし、これらの投資アドバイスはすべて実績ある成功の原則に基づいています。
そしてこの原則は、特定の人だけでなく、すべての人に当てはまります。
残念ながらほとんどの人は、たとえ高学歴であっても、これらの原則の多くを知りませんし、理解していません。また、それらに基づいて行動する自信もありません。
そこでOxfordクラブでは、近年のような厳しい状況でもあなたの心強い味方になるよう、情報や戦略をお伝えしているのです。
結論を言うと、個人として社会を変える力はありません。
しかし、経済的な運命を切り拓く力はあります。
そして投資の成功とは、正しい予測に従うことではなく、正しい原則に従うことなのです。
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