株価上昇が止まらない“モメンタム株”とは
私は30年以上にわたり、モメンタム株を追いかけ推奨してきました。その結果、利益を上げています。
そもそも、モメンタム株とは何でしょうか。
それは利益成長と価格変動の両方で市場をリードする企業のことです。
その原動力となるのは、ほとんどの場合、イノベーションです。
今日の世界では、人間、テクノロジー、資本市場が総合的な問題解決マシンとして機能し、私たちの生活をより簡単に、より長く、より健康に、より安全に、より豊かにしてくれます。
ですが技術進歩の速さが何を意味するかについて、私たちは過小評価しがちです。
2000年にダイヤルアップ接続さえしていたのはごく一部の人だったのが、2018年には世界人口の50%がインターネットにアクセスするという節目を超え、現在、世界人口の60%の人々にとってインターネットは生活必需品となりました。
グーグルの検索数だけでも、この20年間で2,000倍に増えています。
この成長はエンドユーザーによる接続速度の向上が一因でもあり、この10年間で約20倍に伸びています。
ピュー研究所によると、現在米国人の85%がスマートフォンを所有しています。これは世論調査機関が2011年に同質問を始めたときに比べて143%増です。
携帯電話の契約数は今や世界の人口を上回っています(2021年の世界のモバイル普及率は134%)。
そして5Gネットワークとテクノロジーの進化は、スマートフォンの普及をさらに加速させるでしょう。
エリクソンはモバイル5Gの契約数が2026年までに約15倍の35億件になると予測しています。
これにより、コネクテッドデバイスが爆発的に増加し、シスコの予測では、2022年までに世界中のコネクテッドウェアラブルデバイスの総数は11億台以上 になると考えられています。
その結果、これらのデバイスを駆動するためのバッテリーストレージの需要が劇的に増加することになり、マッキンゼーによると、2030年にはバッテリー需要が17倍になるようです。
また、ノートPCやデスクトップPCの多くに搭載されている1ギガバイトのダイナミック・ランダム・アクセス・メモリは、今後3年間で少なくとも1,000億個以上が世界中に出荷される見込みです。
世界の電子商取引の売上高は、2015年の1.5兆ドルから、2020年には4.29兆ドルへと186%も急増しました。
スタティスタは、世界の電子商取引の売上高が2023年までに7兆ドルに達すると予測しています。
電気自動車(EV)はどうでしょう。こちらの世界在庫は、過去5年間で7倍に増加しました。
現在、世界の自動車保有台数に占めるEVの割合は約2.8%となっています。
最も重要な再生可能エネルギーである太陽光発電はというと、2010年から2019年にかけて20倍に増加しました。
これにより、近い将来、よりクリーンなエネルギーと健康的な環境の両方が得られるようになりそうです。 そして産業用ロボットの市場は、マッキンゼーによると2013年以降、年率19%で複利成長しています。
出荷台数は2010年から4倍に増加し、そして2021年には再び2桁の成長が見込まれています。 3Dプリントの導入も進んでいます。実際、2016年から2020年にかけて市場規模は2倍になりました。
またヒトゲノムの配列決定にかかるコストは急落しています。
2001年に個人のゲノム配列を決定するのにかかった費用は1億ドルだったものが、その20年後には1,000ドルを切っています。そして、今後は100ドル以下になり、人間の健康と個別化医療に変革をもたらすでしょう。
今日のテクノロジーのトレンドのほとんどは指数関数的に増加しています。
しかし多くの人はその意味を理解していません。 あるものが10倍になれば1,000倍になり、30倍になれば1,000,000,000倍になります。
そう、10億倍なのです。 もちろんお金がそのような割合で複利計算されるわけではありませんし、そんなことは不可能です。 しかしテクノロジーはどんどん増えていく処理能力の上に成り立っています。
この30年間で処理効率は桁違いに向上しました。1990年以降では10万倍にもなっているのです。
このような傾向は、より豊かな社会、より豊かな世界へと、ほとんど必然的につながっています。
投資家としてはこの流れに乗りたいものです。
クラウドコンピューティング、ロボット、センサー、ネットワーク、5G、人工知能、量子コンピューティング、遺伝子工学、3Dプリンティングなど、さまざまな業界で膨大なイノベーションが起きています。
これらのトレンドをうまく利用している企業は、売上、業績、市場シェア、そしてもちろん株価も上昇しています。
だからこそモメンタム株は、トレーダーや投資家に最も高い潜在的利益を提供する市場分野であり、今後もそうあり続けるでしょう。
良い投資を。
アレックス