金融リテラシー

高金利の国は、投資先に向いている?インフレを考慮すると・・・

所要時間: 4分.

この記事のポイント:

  1. 金利は経済成長の目安

  2. 高インフレの通貨だと、高金利の国・通貨でもリスクが

  3. 金利が高い新興国は、不安定さがあり、リスクが高い。

    リスク面や安定性を考慮すると、米国はバランスが良い投資先

前回は「為替リスクは本当に怖い?」ということで、ドルの為替リスクについて見ていきました。為替リスクというと、大きな話に聞こえるでしょう。しかし、ドルの動向を見る限り、ボックス圏内を推移していることから、過度に意識することはないことが分かりました。

ここからも、海外投資は、リスクがあると言っても、このような基礎知識があれば、想定できるリスクであることがご理解いただけたでしょう。

そこで、今回はここから一歩進んで「金利の高い国は、投資先に向いているのか?」という視点で、海外投資を見ていきましょう。為替リスクの話の中で、今日本の経済成長は鈍化しているとお話ししました。

だからこそ、私たちは日本でつくった資産を、日本よりも経済成長している国に投資し、資産を増やしていくことが必要だとお伝えしました。



新興国の金利は魅力的


では、その経済成長を見るには、何を基準に判断するのが良いのでしょうか?その一つとして挙げられるのが「金利」です。金利が高い場合、経済が成長中か、間もなくピークを迎え景気が後退する可能性があります。

例えば、経済が成長中であれば、人々の収入が増え、消費が増えたり、設備投資が増えたりするので、経済が成長します。しかし、それがピークを越えると、やがて景気は後退します。そして、低金利になり、再び景気が回復すると、また同じ循環を繰り返します。

この概念をもとに考えると、金利は経済成長の目安とも考えられるでしょう。そこで、海外の金利を見てみましょう。以下のグラフをご覧ください。

金利の推移(紫=トルコ・赤=ロシア・水色=中国・茶色=日本)

このグラフを見る限り、日本以外の国は、比較的高い金利を維持しています。ということは、金利が日本よりも高いので、投資先として適しているのでしょうか?実は、ここが海外投資の中で簡単に判断してはいけない部分でもあります。



しかし、新興国は…


FXなどは、スワップ金利がつきます。基本的には高金利というのはその国の通貨の減価分を補うものであり、高金利の国は往々にして高インフレだということを知っておきたいものです。

こういった高インフレの通貨は、インフレが続く限りにおいて、通貨の価値が減価し続けます。そのため、長期投資で高金利通貨というのは適さないでしょう。以下のグラフをご覧ください。

トルコリラの暴落に伴い、資産を減らした日本人投資家が多くいました。これは、トルコリラの高金利につられ、通貨そのものの減価を織り込まなかった結果です。高金利の国、通貨というのはこういうリスクがあるということを知っておいたほうが良いでしょう。



リスクと安定性を考えると…


ボラティリティを下げるために投資する債券が、思いもかけず株以上にボラタイルである、そういう側面を新興国通貨は持つということです。続いて、先進国の金利状況を見てみましょう。

金利の推移(青=米国  ※上段・茶色=日本 ※中段・赤=スイス ※下段)

最近まで利上げをしていた米国、日本、スイスと続きます。実は、日本以外の先進国も金利は下がっています。米国とカナダが辛うじて2%近くの金利を付けている状況です。特に、ユーロ圏は日本以上に金利が低くなっています。

ここではスイスを例に挙げていますが、フランスやドイツもすでに低金利です。つまり、このように日本だけ見ていると気が付きにくいかもしれませんが、日本は相対的には高金利とも考えられます。

このように先進諸国の中央銀行は、押しなべて金融緩和に舵を切っています。いわば、低成長を金融緩和で改善しようと試み、持続可能な経済成長を企図していのでしょう。

なお、米国も同様に高金利ではありません。ですが、金利が高い新興国は、不安定さがあり「リスクが高い」と考えられるでしょう。よって、リスク面や安定性を考慮すると、海外投資において「米国」はバランスが良い投資先なのではないでしょうか。また、これは株式だけ出なく、債券でも同様のことが言えるのではないでしょうか。


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