資産と現金、どちらの増大が良い?:好み・目的、現状で判断する

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この記事のポイント
- 投資の好み・目的、現状で「資産価値の増大」と「キャッシュフロー(現金)の増大のどちらを目指すかが変わる
- 手元資金の大小で、リスクをどれだけ取りリターンを狙うかが変わってくる
資産が多くあるならば、資産を減らさずキャッシュ・フロー増大を目指し、
資産が多くないうちは、資産価値増大を目指すと良い - 安定的に資産価値もキャッシュ・フローも増大させるインデックスと違い、成長株を探すのは少し難易度が高い
投資の2つの方向性として考えられる「資産価値の増大」と「キャッシュフロー(現金)の増大」はどちらが良いのでしょうか?今回は、これについて詳しく考えてみましょう。まず、単刀直入に申し上げると、これはあなたの好みや投資の目的次第です。
または、あなたの状況でしょうか。年齢やライフイベントの動向など、そういった部分が関連するかと思います。年齢でいえば、比較的若年層であれば、成長株投資などの資産増大を狙うかもしれません。
一方、退職を目前に控えた年齢であれば、これまで蓄積した資産をもとに、配当などのインカムゲインを狙うかもしれません。または、債券投資という選択肢もあるでしょう。すでに資産を十分に築いた資産家は、成長株などの値動きの激しいもので利益を上げようとしなくても良いでしょう。
手元資金の違いで、これだけ変わる…
例えば、手元資金が500万円の投資家の資産運用を考えてみましょう。ある程度リスクを取って、年利で20%の利益を上げることができれば、利益を100万円得ることができます。一方、手元資金が5000万円あれば、2%の米国債利回りで、年間100万円の利益を得ることもできるでしょう。
債券は株式に比べると、値動きが極めて小さいです。もし資金が5億であれば、2%の利回りでも1000万円の利益を得ることができます。50億ならば1億円です。
このように、資金が大きくなればなるほど、増大よりも「守り」を優先しても、これだけの利益を狙うことができるようになります。だから、利回りが低くても、手堅いものを選択することで、資産を減らすことなくキャッシュフロー(現金)を、それなりに得ることができるでしょう。
一方、資産がそれほど多くないうちは、キャッシュフロー(現金)の増大よりも、キャッシュフロー(現金)を生み出す資産を増大することを目指すべきでしょう。その場合は、守りではなく攻めの「動きのある銘柄」を選択するのが良いでしょう。そして、資産がある程度に増大した時点で、債券や金なども含めた分散投資をするのが良いでしょう。
米国株インデックス投資は、どちら向き?
では、このような考えのもとで、米国株インデックス投資は、どのような役割を果たすのでしょうか?実は、米国株インデックス投資は、両方取れる投資です。つまり資産増大もでき、キャッシュフロー(現金)の増大も期待できるということです。
もちろん、これは成長株とは違い、指標なので何十倍、何百倍になるということはないでしょう。しかし、時間を味方につけて、じっくりと資産とキャッシュフロー(現金)を増やすのに適しています。こちらのチャートをご覧ください。

これは、1993年、S&P500連動のETFであるSPYの取引値と分配金推移です。取引値はおよそ50ドルから300ドルまで成長しています。大きな資産成長してきたことが一目でわかります。これに対して、分配金は以下のとおりです。
- 1993年3月:0.213ドル
- 2003年3月:0.354ドル
- 2013年3月:0.694ドル
- 2019年3月:1.233ドル
仮定の話ではありますが、もし1993年の44ドルの時に買っていれば、現在毎年5ドル近くの年間配当が得られていることになります。これは単純利回りで言うと、キャッシュフローで10%を超える利回りです。これは非常に大きな利益でしょう。
成長株とインデックスのどちらを選ぶ?
これに対し、個別株の中から成長株を探すのは、このインデックス投資と違い簡単ではありません。プロのアナリストでも、しばしば「値付け間違い」をするくらいです。そのようなこともあり、実態よりも安く売りたたかれたり、あるいは期待値が大きすぎて将来利益の何倍も先食いしたり、信じられない株価になることがあります。
そういった意味では、じっくりと時間をかけて、資産価値とキャッシュフローの増大が見込める米国株式指数にコツコツと投資をしていくほうが、成長株を探すよりも利益を期待できるでしょう。プロでも間違える可能性のある成長株を選ぶよりも、インデックスを選ぶほうが容易だと考えられるのですから。
いかがでしたか?
少しでもこのアメリカの強い株が「いいな」と思ったら1株からでもいいので買ってみてください。(アメリカの株は日本と違って1株から買うことができます。)
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