米国株入門

米国株と日本株の取引ルールの違いとは?

所要時間: 8分.

米国株取引の特徴

  1. 取引時間

    基本取引時間】
    ・午前9時30分~午後4時まで(昼休憩なし)
    ※日本時間⇒午後11時半~翌日午前6時まで

    【サマータイム(8ヶ月)取引時間】
    ・3月(第2日曜日)~11月(第1日曜日)まで
    ※日本時間⇒午前10時半~翌日午前5時まで

  2. 銘柄コードには、ティッカー・シンボルと呼ばれるアルファベットの羅列が使われる

    日本株4桁の数字表記

  3. ストップ高、ストップ安がない

    ※サーキットブレーカー制度あり
    ・ある銘柄の株価が5分間で10%以上急落したら取引が5分間停止
    ・NYダウ平均株価が10%、20%、30%の暴落が起きた場合、全銘柄の取引が30、60分、120分停止される

  4. 1株から買える

    資金にムダなく買える

  5. 株主重視の経営

    米国企業トップ目標:EPS(一株あたりの利益)の最大化

  6. 米国上場企業はSEC(アメリカ証券取引委員会)やFRB(連邦準備制度理事会)から強い監視が行われている。

     


米国株を売買するのは初めてです…日本株と何が違うのでしょうか?こういった方はきっと多いでしょう。一部の個人投資家の中では、米国株をポートフォリオの一つに組み込むのは一般的かもしれませんが、個人投資家の全体を見れば、まだまだ浸透していないのが米国株です。そこで、今回は、米国株と日本株の違いの中でも、取引時間の違いなど「ルール」の違いを見ていきましょう。

 

米国株取引時間


まず、米国株と日本株で大きく異なるのが「取引時間」です。時差の関係もありますが、その他にも違いがあります。以下をご覧ください。

【基本取引時間】
・午前9時30分~午後4時まで(昼休憩なし)
※日本時間⇒午後11時半~翌日午前6時まで

【サマータイム(8ヶ月)取引時間】
・3月(第2日曜日)~11月(第1日曜日)まで
※日本時間⇒午前10時半~翌日午前5時まで

このように、時差の関係もあり、日本の株式市場とは取引できる時間帯が違います。また、日本の株式市場には、昼休みがありますが、米国の株式市場には昼休みがないのが違います。そして、日本との大きな違いは、サマータイムが導入されていることでしょう。この期間は取引時間帯が変わります。

 

日本株と米国株の「6つの違い」


取引時間以外にも、この2つの株式には違いがあります。代表的なルールや背景を含めると、このような6つの違いがあります。

  1. 銘柄コードが日本株のように4桁の数字表記ではなく、ティッカー・シンボルと呼ばれるアルファベットの羅列が使われる
  2. ストップ高、ストップ安がない(※サーキットブレーカー制度あり)
  3. 1株から買える(資金にムダなく買える)
  4. 株主重視の経営(米国企業トップ目標:EPS(一株あたりの利益)の最大化)
  5. 米国上場企業はSEC(アメリカ証券取引委員会)やFRB(連邦準備制度理事会)から強い監視が行われている。
  6. SEC(アメリカ証券取引委員会)に登録されている米国証券会社は、日本の財務局に届け出をしている証券会社同様、厳しく監視されているので信頼性は高い。

(※米国証券会社で取引したい方は、ご自身でお調べください)

1つ目の違いは銘柄の表記豊富です。例えば、日本株では「トヨタ(7203)」などと表記されますが、米国株では「マクドナルド(MCD)」とアルファベットの羅列が使われます。そして、2つ目の違いは日本株と違い「ストップ高、ストップ安がない」ということです。その代わり「サーキットブレーカー制度」というものがあります。これについては後ほどご紹介します。

3つ目の違いは、日本株は100株、1000株など、ある程度まとまった株数でしか売買できないのに対し、米国株では「1株から買える」という違いがあります。これにより、例えば資金の2%分だけ買いたいと思ったときに、細かく買うことができます。もし、これが日本株の場合は、まとまった株数で発注しなければならないので、株価が2,000円で、10,000円資金があるとしても、2,000円×100株=200,000円の資金が必要にな資金不足で買うことができません。しかし、米国株であれば、1株あたりから買うことができるので、こういったときムダなく資金を使うことができます。これは、日本株で同じような場面に直面したあなたにとっては良い情報かもしれません。

ここまでは、米国株市場のルールに関する違いです。残り3つは、ルールにも関わりますが、どちらかと言うと、米国株式市場の背景といえる違いかもしれません。では、4つ目以降の違いをみていきましょう。

4つ目の違いは、日本企業と比較して、株主重視の経営を米国企業はしているという点です。日本企業も株主重視の経営の概念が入ってきていますが、米国企業と比べると隔たりがあります。米国企業のトップ目標は、企業全体の業績もではありますが「EPS(一株あたりの利益)の最大化」です。これは結果として株価に影響する一つの要因と考えられるので、日本株との違いと考えられるでしょう。

また、5つ目の違いは、米国上場企業はSEC(アメリカ証券取引委員会)やFRB(連邦準備制度理事会)から強い監視が行われていることがあります。言い換えると、会計操作などをしていると、どれだけ大手企業でも倒産の危機に陥る可能性があるということです。大事件となったエンロンの不正会計処理から、この監視はよりいっそう厳しくなりました。こういった背景があるのも日本株との違いでしょう。

最後の6つ目の違いは、SEC(アメリカ証券取引委員会)に登録されている米国証券会社は、日本の財務局に届け出をしている証券会社同様、厳しく監視されているので信頼性は高いことです。こちらは日本株との違いというより、日本の財務局か、SEC(アメリカ証券取引委員会)という管轄先の違いです。(※米国証券会社で取引したい方は、ご自身でお調べください)

以上が、日本株と米国株の6つの違いです。根本的なルールの違いから背景に近いルールなど、このような違いがあります。では、次に2つ目の違いにあった「サーキットブレーカー制度」をご紹介します。

 

サーキットブレーカー制度とは?


サーキットブレーカー制度とは、単刀直入に言うと、以下のような制度です。

・ある銘柄の株価が5分間で10%以上急落したら取引が5分間停止
・NYダウ平均株価が10%、20%、30%の暴落が起きた場合、全銘柄の取引が30、60分、120分停止される

日本株と違い、ストップ高、ストップ安がありません。その代わりに、このようなルールがあります。ある種、これはそれだけダイナミックに株式市場が動くと考えられるでしょう。これも背景となり、日本株市場と米国株式市場は、全体の動きが違うと考えられる一つの要因かもしれません。

では、最後に米国株に関する「5つのリスク」も合わせて確認しましょう。

 

米国株の5つのリスク


米国株には、このような5つのリスクがあります。

  1. 信用リスク:倒産リスク
  2. 流動性リスク:出来高が少なく売買が成立しないリスク
  3. 為替変動リスク;株取引で得た利益を為替(ドル⇒円)変動で損するリスク
  4. 価格変動リスク:価格が意に反して下がる可能性のリスク
  5. マーケット暴落リスク:世界中の株式市場が暴落するリスク

(※為替変動リスク以外は日本株取引にも同じリスクがあります)

このように5つのリスクと表現すると大きな話に聞こえるかもしれませんが「為替変動リスク」以外は、日本株の取引でも同じリスクがあります。ですので、株式投資をしようと思ったら、自然に発生するリスクと考えて良いでしょう。

1つ目の「信用リスク」は、売買する銘柄が倒産するリスクです。米国株の代表的な事件であるエンロンが不正会計処理によって倒産しましたが、絶対はないということです。これは日本企業でも同様ですので、このリスクはどうしても切り離すことはできないということでしょう。

2つ目の「流動性リスク」は、可能性は低いのですが、市場での取引が少ないと、売買が成立しない可能性があるということです。「板がスカスカ」などと言われることがありますが、新興銘柄などまだ人気がない銘柄は、それだけ売買する人が少ないので注文が少なくなります。そうなると、株価は、その株式を買いたい人と売りたい人の受給バランスによって決まるので、そのバランス自体が存在しないことになります。結果、それは流動性がなくなり、株価が膠着し、買いたくても買えない、売りたくても売れないという状況に陥ります。なかなか想像しにくい状況ですが、こういったことも起こるリスクがあります。

3つ目の「為替変動リスク」は、例えば米国株で得た利益(ドル)を円にするとき為替変動で目減りするリスクです。これは制度上の問題なので、致し方ないリスクでしょう。中でも、これは米国株を取引する私たちにとっては避けられないリスクの一つです。

4つ目の「価格変動リスク」は、投資先の株価がもっと成長すると思ったら成長しなかった…などのリスクです。これは、比較的よく耳にする一つかもしれません。もっと成長することを期待して買ったが、株価が成長するどころか下がってしまったということや、期待ほど伸びなかったということです。このリスクも、どうしても避けられない一つでしょう。

そして、最後の5つ目の「マーケット暴落リスク」は、世界中の株式市場が暴落するリスクです。過去に何度も暴落が起きていることが示すように、株式市場で暴落が起きないとは言い切れません。暴落が起きるリスクはあります。だから、その暴落を上手く狙って逆張り戦略と呼ばれる投資戦略があるくらいです。そういった意味では、暴落がいつ起きても良いように資金管理を調整したり、ポートフォリオを組んだりすることが重要でしょう。ですので、これも一つのリスクとして受け入れ、できることを対応していくのが必須でしょう。

このように米国株には5つのリスクがあります。とはいえ、為替変動リスク以外は、日本株でも同様のことです。つまり、言い換えれば株式投資するには避けられないリスクとも考えられるでしょう。だからこそ、これらのリスクとどう向き合うか、どのようにこれらのリスクをコントロールしていくかが重要と考えられるでしょう。


いかがでしたか?
少しでもこのアメリカの強い株が「いいな」と思ったら1株からでもいいので買ってみてください。(アメリカの株は日本と違って1株から買うことができます。)

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