金融リテラシー

バフェットの右腕、チャーリー・マンガーの史上最高のサクセスストーリー

所要時間: 4分.

この記事のポイント

  1. IQが高く、合理的で、読書家。そして忍耐強い

  2. チャーリー・マンガーは、バフェットの右腕として、85歳になった現在も投資の手腕を発揮している

  3. 市場が大暴落しているリーマンショックの最中、大勝負に出て、狙い通り大勝ちする


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私は20代前半の頃、年老いて疎くなった父親の意見など気にかける価値がないと思っていた。

父は当時40代後半だった。遥か昔の話である。

そして数十年があっという間に経ち、私の考えは今や大きく変わっている。今では父の物事に対する考え方の方が、私のそれよりも遥かに価値があると確信している。

経験は重要だ。そして、投資となれば特にそうである。

今日は、私が最も好きな投資のサクセスストーリーでそれを証明しよう。

この物語の主人公は、85歳の男だ。

そんじょそこらのチャーリーとは違う

ウォーレン・バフェットのことは、きっとご存知だろう。

投資業界では彼を「オマハの賢人」と呼んでいる。バフェットは、史上最も偉大な株式投資家として、ほとんどどのランキングでもNo.1の座を占めている。

しかし、あなたはバフェットの右腕である、チャーリー・マンガーのことはご存知だろうか?

マンガーは50年以上にわたり、バフェットの企業であるバークシャー・ハサウェイ社(NYSE:BRK-A)で副会長を務め、バフェットに仕えている。

もしチャーリー・マンガーについて聞いたことがないのであれば、この続きを是非読んでいただきたい。なぜなら、投資や人生について彼が言っていることは全て金言になり得るからである。

彼は非常に頭が切れる人物だ。同時に、サバサバしていて何事に対しても辛口。そして非常に愉快な人でもある。

チャーリーは1924年1月1日生まれで、現在96歳になるが未だに非常に鋭い知性の持ち主だ。彼は地球上のほぼ全ての人より賢いだろう。

私は、マンガーが遺伝子レベルで素晴らしい投資家になるよう作られていると思うことがよくある。(実際、数十年に渡りそうだった。)次の特徴がそうさせているのである。

・メンサ*レベルのIQを持っている。
・彼はあらゆる場面で(感情的ではなく)合理的に行動する。
・我々が10年で読む量よりも多くの本を1ヶ月で読んでいる。
・彼はとんでもなく忍耐強い。

*メンサは、人口上位2%の知能指数 (IQ) を有する者の交流を主たる目的とした非営利団体。

これらの特性が合わさって、彼を究極の投資兵器とあらしめている。

マンガーのような偉大な人物を成功に導いた要因を研究することで、投資家としての能力を向上させることができるのだ。

それでは、ここから驚くべき投資のストーリーをお話ししよう。

どん底にある金融株に「オールイン」する

多くの人は、バークシャー社でバフェットとともに歩んできたことからチャーリー・マンガーを知っている。マンガーはデイリー・ジャーナル社(Nasdaq: DJCO)の会長でもあり、この企業は新聞を発行、法律やビジネス関連のウェブサイトを制作している。

新聞事業は地味なものだが、デイリー・ジャーナル社はチャーリー・マンガーが行った史上最大の投資により、予期せぬ見せ場を作ることになった。

リーマンショック時における金融危機は年々遠い記憶になっているが、もしあなたがその危機を経験したのであれば、それがどれほど恐ろしいものだったか、目の裏に焼き付いているだろう。

そしてまさに今、あの時と同等の市場のパニックに直面している。

2009年の初め、多くの投資家は「戦うか逃げるか」の選択を迫られ、逃げることを選択した者がほとんどだった。
パニックに直面する中で、積極的な買いをすることはおろか、株を保有することさえ困難な人で溢れかえった。人々は怯えていたのだ。数年続く恐慌の危機に瀕しているというのが共通認識だった。
楽観的な考えは影を潜め、未来は暗いものに見えた。

しかし、常に合理的な考え方をするマンガーは、この時、将来の展望について異なる見解を持っていた。
2008年9月30日時点で、デイリー・ジャーナル社は2,070万ドルの現金を保有していた。マンガーが長年に渡り積み上げてきた内部留保である。

多くの企業経営者と異なり、マンガーは現金が底をつかないよう経営していた。明確な使途が見つかるまでは使わずに、現金を積み上げていたのである。

2009年3月9日、S&P500は底値666を付けた。
世界中の投資家が絶望し打ちひしがれているその時、当時85歳のチャーリー・マンガーはデイリー・ジャーナル社の現金を手に持ち、「オールイン」したのだ。

金融危機の最中、株式市場の暴落のどん底で、マンガーは2,040万ドルを2つの銀行株に投資した。大部分はウェルズ・ファーゴ(NYSE:WFC)に投資し、残りはバンク・オブ・アメリカ(NYSE:BAC)に投資した。
マンガーはこの資金を2009年の一年を通して投資したのではない。株価が底打ちした直後の2009年3月第一週の間に行ったのだ。

信じられない話ではあるが、これは本当の話である。

そこからどのような展開になったかは、ご存知の通りだ。ゼロになった金融株もあったが、ウェルズ・ファーゴとバンク・オブ・アメリカはそうならなかった。マンガーは、これらの銀行を何年も研究し非常によく理解していたのだ。

2009年3月、マンガーは自分の投資がホームランとなることを分かっていた。

デイリー・ジャーナル社の株式ポートフォリオは、2009年3月の2,040万ドルから、2015年12月31日までに1億3100万ドルに跳ね上がった。

マンガーがデイリー・ジャーナル社に大金をもたらしたため、証券取引委員会もこの小さな新聞社が突然1億3100万ドルの現金を手にした背景を尋ねに訪れた。

デイリー・ジャーナル社の答えは至ってシンプルなものだった。
「現在、デイリー・ジャーナル社の有価証券は、総資産の4割を超えているのは間違いない。

これは、2009年の取締役会の決定が適切で、当社の現金および現金同等物を、大幅に上昇した有価証券にシフトし始めたことによるものだ。

当時の取締役会は、この決定は一般的な企業における考え方とは逆の、疑問の残るものだと考えていた。長期的に株主利益を増大させるため、資本を維持していくリスクの低い方策は、インフレ率が上昇するなかにおいても、ゼロに近い金利で国債に投資することであるという思考が幅をきかせていたからである。

しかし、取締役会は代表権を持たない会長であるチャールズ・マンガーと、副会長であるJ.P.ゲリンが選んだ証券を購入することにした。

そして、これらの投資は大成功だった。」

以上が大筋の要約だ。会社は相当な額の現金を保有しており、経営陣はそのお金を「いつ」「何に」使うかを明確に把握していたのだ。

80代にしては悪くない決断だ。

あなたの投資がうまくいくことを願って。

ジョディ


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