米国配当株投資

4.6%利回りの永久増配株:パンデミックは23年の歴史に終止符を打つのか?

所要時間: 3分.

この記事のポイント

  1. 毎月配当を出し、23年間、増配してきた大人気REIT

  2. パンデミックによる影響は甚大か?

  3. 果たしてAランクREITを死守できるか…


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リアリティ・インカム (NYSE: O) は、毎月配当を支払い、毎年増配しているので、配当投資家や不動産投資信託(REIT)投資家の間で人気です。

実際、リアリティ・インカムはこれまでの92四半期連続で配当を上げています。計算が苦手な方のために言いましょう。それはなんと23年にもなります。これはかなりの記録です。

最近の配当は1株あたり0.234ドルで、4.6%の利回りになります。しかし、パンデミックで人々がかつてほど外出しなくなっても、同社は株主に多額の配当を支払えるのでしょうか?

リアリティ・インカムは6,500件以上の不動産を所有しており、そこには米国の49の州とイギリスに計600のテナントが含まれています。それらのほとんどがディスカウントストアのような低価格の小売業者なので、経済が停滞していても持ち堪えられるはずです。

トップのテナントにはウォルグリーン、セブン・イレブン、やダラー・ゼネラル (NYSE: DG)があります。

(注釈:ウォルグリーンは米国を代表する薬局チェーンの一つ。ダラー・ゼネラルは商品の価格帯を1ドルから10ドル以下に設定しているディスカウント小売チェーン。)

トップ20のテナントの中で唯一の問題点は、リーガル・シネマズとAMCエンターテイメント(NYSE: AMC)です。2社からの収益は全体の3%弱を占めています。

(注釈:リーガル・シネマズは米国で2番目に大きい映画運営事業者。AMCエンターテイメントは全世界に900以上の映画館を持つ映画運営事業者。両社ともにパンデミックによる映画館閉鎖の影響が大きく出ています。)

リアリティ・インカムは家賃の93.8%を9月に回収しました。それが前年同月と比べてどうなのかは明らかにされていません。

しかし、ウォール街のアナリストはパンデミックにも関わらず、REITのキャッシュフロー指標であるFFOが11億6千万ドルになると予想しています。

(注釈:FFO(Funds From Operations)はREITが賃料収入からどれだけのキャッシュフローを得ているかを示す数値で、REITの収益力を示す指標です。当期純利益に不動産売却損益と減価償却費を考慮したものです。) 実際、リアリティ・インカムのFFOは何年にも渡って着実に上昇しています。

今年、同社は9億4800万ドルの配当を支払うと予測されています。11億6千万ドルのFFOは、この配当を支払うに十分な額です。同社のFFOが2018年のレベルにならない限り、予測通りの配当を支払うことができます。

ご存知の通り、2020年は通常の年ではありません。リアリティ・インカムのテナントが家賃を支払えなくなれば、FFOは下がる可能性があります。

しかし、リアリティ・インカムは大丈夫でしょう。23年間に渡って四半期ごとに増配してきましたし、毎年FFOも成長していますから。

万一、FFOが落ちたとしても、これまでの配当実績から考えると、経営陣が配当削減を回避するために必要な手段を取ると思われます。

私が119のREITをランク付けして、配当の安全性の面から最高ランクをつけたのは19のREITだけです。 リアリティ・インカムはそのうちの一つです。

配当安全性レーティング: A

あなたの投資がうまくいくことを願って 

マーク


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少しでもこのアメリカの強い株が「いいな」と思ったら1株からでもいいので買ってみてください。(アメリカの株は日本と違って1株から買うことができます。)

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Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

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