為替リスクは本当に怖い?理解を深めて恐怖を克服する

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この記事のポイント
- 社会が成熟するに従い、経済成長は鈍化
- 成長の見込める経済に投資する
- 為替リスクは、過度に何かに対応しなくて良い
前回、なぜ海外への投資は日本よりも魅力的なのか?についてお話ししました。気がつけば、米国株を中心とする海外投資が日本国内の投資家にも知れ渡るようになり10年近くが経過しました。
日本における海外投資を振り返ると、2000年代の海外投資というと、米国株よりも中国株に人気があったでしょう。この頃の中国株は、まさに「何を買っても上がる」に近い状態でした。だから、リーマン・ショック前に、上手く利益確定できた投資家にとっては最高のときだったかもしれません。
しかし、2000年代から2010年代に突入すると、中国株の状況は一変しました。それまでの勢いがなくなり、ほとんどボックス圏で推移しています。しかも、世界の覇権国争いとも言える米中貿易摩擦は長期化の様相を呈しています。
そして、2030年以降は中国も高齢化社会を迎えます。つまり、これは中国経済が、高度成長期から成熟、低成長期への移行することを指すでしょう。
ただし、これは中国に限らず、米国も同様のことが言えます。米国の世界に占めるGDP比率は、他の先進国ほどではないにしても、低下が見込まれています。
実際にJPモルガンやバンガードといったところのレポートも今後の成長率を4.5%と見積もっています。
米国経済の成長は?
そのような中、2010年代の株価は、大型株指数であるS&P500でも年率10%を超える成長を示してきました。ですが、この成長率を永続的と見るアナリストはほとんどいません。だから、実際に成長の速度は鈍化すると考えるのが自然でしょう。
20世紀の終わりごろに起きた、ITバブルはやや早すぎたものの、まるで2010年代のITハイテク企業の躍進を予言したものであるかのようです。ある意味では、情報通信革命は、紛れもない産業革命だったわけですが、それも限りがあるということです。
では、このように比較的悲観的な話が続くと、海外投資をする必要はないのではないか?と思うかもしれません。しかし、日本経済は、この成長の鈍化が見られる米国よりも劣勢に立たされています。
もちろん、他の世界経済の成長よりも劣勢に立たされています。これは、日本に限らず、EURO圏などの先進国全体に言えることでしょう。
私たちに求められる投資は…
それを考えると、これまでに得た資金を、日本国内に投資するだけでなく、成長の見込める経済に投資し、資産を増やしていくことを狙うのも方法の一つでしょう。
ただし、その過程で必要になるのが「為替リスク」です。やはり、日本で作った資産を海外に投資するには、このリスクが伴います。
ですが、この為替リスクは、本当にリスクなのでしょうか?もしくは、どれくらいのリスクを想定して海外投資をしていくべきなのでしょうか?
ここからは、為替リスクには、いったいどのようなリスクがあるのか具体的に見ていきます。
ドルの為替リスクは?
では、具体的にドルの為替リスクを見てみましょう。以下のグラフをご覧ください。

ドル円相場は、直近20年以上の期間において、ある程度決まった値幅内で推移する「ボックス相場」になっています。実は、これには「日米の貿易」が関係していると言われています。
やはり、この為替の動向は、貿易面に直接影響を及ぼします。これが背景となり、どちらかに行き過ぎた場合は、古典的な為替理論である購買力平価説に沿った値幅内に収まる動向があります。よって、今後もこの値幅内を大きく外れることはないと予測されます。
つまり、ドルに関する為替リスクは、当然意識する必要はあるが「過度に恐れる必要はない」と考えられるでしょう。また、その理由として、過去20年のドルの値動きはボックス圏内を推移しているということが挙げられます。
だから、為替リスクというと大きな話に聞こえるかもしれませんが、このような知識を持ち合わせていれば、過度に何かに対応しなければならないということは少ないでしょう。
いかがでしたか?
少しでもこのアメリカの強い株が「いいな」と思ったら1株からでもいいので買ってみてください。(アメリカの株は日本と違って1株から買うことができます。)
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