金融リテラシー

為替リスクはどれくらい?リスクを考えすぎて、動かないことが実はリスク?

所要時間: 3分.

この記事のポイント

  1. 2国間の物価は、同じものを購入する場合ほぼ近似する

  2. 為替の変動は、極端に振れることがあれば調整される

  3. 時代は、「海外投資が当たり前」に


債券の利回りは、為替の変動よりも小さいのが一般的です。ここでは、債券を例に、成熟国家の為替リスクを見ていきたいと思います。まず、そもそもの話として、債券利回りは小さいことから、為替リスクにより利益が消される可能性もあります。

ですが、投資の中でも、外国債の魅力が増している実情があります。それはやはり「他に投資先がない」というのが大きな理由でしょう。つまり、それだけ投資先を選択するのが難しい時代に突入しているという見方もできるかもしれません。

そして、そのような中、一つリスクとして抑えなければならないのが「為替リスク」です。ただし、この為替リスクも、性質を理解していれば、過度に意識する必要はないでしょう。例えば、その理由として挙げられるのが古典的な理論の「購買力平価説」です。



なぜ、2国間の為替は極端な動きをしないのか?


購買力平価とは、スウェーデンの経済学者カッセル氏によって主張された論調です。端的に言うと、2国間の物価は、同じものを購入する場合ほぼ近似するという理論です。ただし、先進国と開発途上国など極端な環境の違う2国では当てはまらないことが多いです。

つまり、これを根拠に考えると、日米関係のような成熟した先進国同士での物価は大きな差はないということです。関税の考えを抜けば、日本で200万円の価値のクルマが、米国で600万円の価値になるというのは考えにくいでしょう。まさに、これがこの話です。

また、この為替の変動というのは多分に政治的な部分があり、極端に振れることがあれば、調整がなされます。その1つの証拠に、近年は消費者物価購買力平価と市場実勢相場が大きくレンジから外れることはありません。

ドル円購買力平価推移

やはり、2国間の貿易問題に直結するので、円安、円高に振れた状態で長期に放置できません。そう考えると、一時的に振れることはあっても、いずれ適度な範囲に戻るのが自然な流れだということです。いささか楽観的かもしれませんが、実態から考えると妥当性のあるところです。

もちろん、だからと言って為替リスクが存在しないわけではありません。ですが、過度に「為替リスクは怖いから海外投資はやめたほうが良い」という話ではないでしょう。

そういった意味では、海外投資は投資としてのリスクはもちろんありますが、為替でのリスクを意識しすぎて手を出さないほうがリスクと捉えることもできるかもしれません。



GPIFも海外投資比率を高める動きが…


ちなみに公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は「海外投資」のポートフォリオ比率を高める方針を出しました。これまで比率が決められていた外国債券部分を、国内債券扱いで購入できるように運用計画を変えるというものでした。

こうすることで、外国債券の投資枠を拡大し、ポートフォリオの比率を高めることができます。このような方針を発表しました。この方針決定により、これまでの上限を上回った海外投資ができるようになります。おそらく、この背景にあるのは、短中期債が実質的にマイナス金利に陥っていることが挙げられるでしょう。

彼らの動きからも、私たちは海外投資が当たり前の時代に突入していることが分かります。ですので、私たちは、まず「米国株」などを入り口にして、海外投資を始めるのが良い選択肢なのでしょう。


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