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なぜ米国株インデックスは魅力的?鍵は市場の成長性

所要時間: 6分.

この記事で紹介する重要指標とファンド

  1. 米国株:3つの重要指標

    ・S&P500
    ・ナスダック総合指数
    ・ニューヨークダウ30種

  2. 日本株:2つの重要指数

    ・日経225・日経平均株価指数
    ・TOPIX

  3. 日本人に人気な世界市場に投資できるインデックスファンド

    ・MSCIコクサイ連動
    ・オールカントリーACWI連動
    ・バンガードVT


株式投資の中でもシンプルで、導入しやすい投資方法の一つである「インデックス投資」についてお話しましょう。インデックス投資とは、インデックスファンドに投資することを指します。インデックスファンドとは、株式指数に連動するETFや投資信託のことです。

その例として「S&P500連動のETF」などがあります。このインデックスであれば、その名前の通り「S&P500」に連動するように設計された金融商品郡です。このインデックスには様々なものがあり、その中身は多岐にわたります。もちろん、このS&P500に代表されるように、米国株式市場に上場されるインデックスも多々あります。



米国株:3つの重要指標は?


では、そのインデックスに組み込まれる米国株の指標には、どのようなものがあるのでしょうか?代表的なものは、以下の3つでしょう。

  • S&P500
  • ナスダック総合指数
  • ニューヨークダウ30種

それぞれ解説すると、1つ目の「S&P500」は、米国の時価総額上位500銘柄を時価総額順に加重させた指数です。時価総額加重平均といいます。時価総額が大きいものから並べているので、大型株指数とも言えるでしょう。銘柄数を2000、3000と増やしたラッセル2000、ラッセル3000という指数もありますが、こちらは小型株指数に近いものです。

2つ目の「ナスダック総合指数」は、ナスダック上場株を指数化したものです。ナスダックは、比較的小さい、NYSE(ニューヨーク証券取引所)の基準に満たない企業を積極的に上場させてきた歴史があります。日本株市場でいう「ジャスダック」のイメージでしょう。

このような理由から、伝統的に小型株や新興企業株に強いという側面があります。中でもハイテク企業に強いです。AppleやAmazon、Googleといった企業群もナスダック上場銘柄で、ここまで成長してきました。

ただし、このナスダック総合指数は、2000年のITバブルでは大きな痛手を受け、ITバブルの時の高値を抜くのに15年を要しました。ですが、ITバブル崩壊後のパフォーマンスではS&P500を凌駕しています。Nasdaq100というNasdaqの時価総額上位100銘柄を集めた指数に連動するETFがQQQという名前で有名です。こちらも高いパフォーマンスを示しており、投資家から広く支持を得ています。

 最後に、3つ目の「ニューヨークダウ30種」です。ニューヨークダウ30種は、S&Pグローバル傘下に入ったダウジョーンズ社の指数です。銘柄数は全く違いますが、日本株市場でいう「日経225・日経平均株価」とイメージが近く、その米国版と考えるとイメージしやすいかもしれません。

ですので、関係者数名により、時代に即した銘柄を30銘柄選定しています。 そのようなこともあり、指数を創出した時から残っていた銘柄は、近年ではGEのみでした。ですが、そのGEも近年の業績不振を受けて除外されています。わずか30銘柄にも関わらずS&P500にリターンは遜色なく、比較的似たチャートの動きをします。



日本株:2つの重要指標は?


もちろん、日本株市場の指数を組み込んだインデックスもあります。そのとき組み込まれる代表的なものが、以下の2つでしょう。

  • 日経225・日経平均株価指数
  • TOPIX

これらの指数は、日々のニュースや新聞で目にする機会が多いので、おなじみのものでしょう。中には、「日本株=日経平均株価」と捉える投資家もいるくらいです。ただし、それだけ有名なこれらの指標も1989年のバブル期における最高値を未だに更新していません。米国株のように成長を続けているとは言いにくいでしょう。

ただ、実際のところ、日本に限らず、右肩上がりの成長をしてきた株式指数は多くありません。例えば、中国株も2008年ごろの高値水準を超えていません。経済成長著しいアセアン諸国もそうです。注目される国としては、中国、インド、インドネシア、フィリピン、マレーシアなどがありますが、いずれも米国株指数に比べると物足りない印象を受けます。反対に言えば、それだけ米国株が良い状態だということでしょう。



世界市場に投資できるインデックスファンド


そして、このインデックス投資ですが、国別ではなく国際分散投資に基づいて投資をするという考えもあります。その中で、日本人に人気のものとして以下のようなものがあります。

  • MSCIコクサイ連動
  • オールカントリーACWI連動
  • バンガードVT

1つ目の「MSCIコクサイ連動」は、日本人向けに作られたものです。日本を除く先進国への投資をするものです。ただし、現状米国への投資割合が6割前後あります。昨今、EU圏の市況や日本株の市況は必ずしもよくありません。この数年は先進国においては、ほとんど唯一米国のみが実体経済の動向が良く、比率を近年さらに高めることになりました。そういった意味でも米国株の強さが伺えます。

2つ目の「オールカントリー」は、先進国のみならず、中国をはじめとする新興国も含んだ全世界に投資するものです。国際分散投資は、特定の地域に偏らず全世界への投資を指向するものです。そのようなこともあり、このオールカントリーのETFはその発想に共感する投資家に広く支持されています。代表的なETFとしては、ACWIや、3つ目のVTがあります。

そして、これらのインデックスの魅力は、1本のETFで同時に世界株が購入できるという部分でしょう。例えば、VTですと8000株が投資対象です。米国一本のS&P500が500銘柄、VTIでも4000銘柄です。それらを考慮すると、その分散性が際立ちます。



米国一本の指標が悪いとは限らない…


ただし、その一方で、バフェット氏のように「米国株のみ」に集中しているケースを、著名投資家には多く見られます。それは、分散する分だけリスクを低減させることはできますが、どちらかを選べば、どちらかが凹むという、トレードオフの関係を考えると、利益が減ったり、投資効率を下げたりする可能性があるからでしょう。

その分かりやすい例としては、日本市場があります。日本の株式市場は、世界でも有数の株式市場であり、時価総額も500兆円を超えます。しかし、投資家からすると、この30年ほどリターンはあまり良い状況とは言えません。EUも成長性に大きな課題があります。

つまり、こうした非効率な投資対象も含むので、米国1本の株式指数よりも劣ってしまいます。だから、少なくとも、1990年以後どの時期を比較してもS&P500よりもACWIがリターンにおいて勝ったことはなく、今後を含めた長期の目線でもこの傾向が今後も続くと考えてよいでしょう。

とはいえ、国際分散投資はリターンに課題はありますが、世界経済の成長性に投資できるというメリットがあります。リターンは米国1本のものよりも低いかもしれませんが、リスクが低減される良さがあります。堅実な運用を目指す人にとっては、これも一つの選択でしょう。



なぜ、米国株のインデックス投資は魅力的なのか?


 インデックス投資の1つの魅力は、その網羅性です。バフェット氏もすすめるS&P500などの指数は一般的には何百、ものによっては何千という銘柄数から組成されます。ちなみに、世界で最も運用総額の大きいETFはS&P500連動でステートストリートのスパイダーというブランドから出ているSPYです。こちらは、運用総額が30兆円を超えますので、その金額の大きさが分かります。

どのインデックスファンドでも共通するのは、その網羅性、分散性です。例えば1社の業績が良くなく、倒産したとしても、これだけ分散されていれば他社でカバーできます。株式投資で最も恐れられるのが、投資対象の価値がゼロになることです。しかし、ETFや投資信託のように、分散が前提になっている金融商品は、基本的にゼロになることは、少ないと考えて良いでしょう。

いわば、市場そのものを丸ごと買う商品がインデックス投資と考えても良いかもしれません。米国一本にするか、世界の市場にするかの選択はあるものの、市場の成長性から見ると、米国株のインデックス投資は外せない選択の一つと考えられるかもしれません。


いかがでしたか?
少しでもこのアメリカの強い株が「いいな」と思ったら1株からでもいいので買ってみてください。(アメリカの株は日本と違って1株から買うことができます。)

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