米国配当株投資

2021年はITバブルの再来か?:配当投資家が歩むべき道はコッチ!

所要時間: 4分.

この記事のポイント

  1. 現在の熱狂的な株高はバブルかもしれない…

  2. 今年は振るわない配当銘柄も心配する必要がない理由

  3. 今年から来年にかけて市場をリードする分野とは?


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「2000年にはパーティは終わってしまう。おっと、もう時間がない。

だから今夜1999年みたいにパーティするんだ。」

-プリンス

(注釈:プリンスの曲「1999」の一節。ここでは、マークさんがこれから話す内容のイントロとして引用しています。)

(注釈:本記事のタイトルにもなっているITバブル(英語ではドットコム・バブル)は、1990年前期から2000年初期にかけて起こったインターネット関連株のバブルのことです。このバブルは2000年初期に弾けました。)

私は、最近同僚に、現在の市場は1999年代のようだと話しました。

当時はテクノロジー関連株を買ってさえいれば間違いない、という感じでした。毎日、目に見えて上昇していましたし、誰もがテクノロジー関連市場の話をしていました。

医者や弁護士は自分の仕事よりも株に興味を持ち、中にはデイ・トレーダーになるために仕事を辞めた人さえいました。

先週、株で大儲けしているので医学部に進学しないことを決めた息子を持つ人と話をしました。その株ほとんどはテスラ (Nasdaq: TSLA)です。

投資アプリ「ロビンフッド」が若い世代の投資家の間で大人気です。ゲームアプリのような仕様で、2020年の上半期だけで300万人もの新規顧客を獲得しました。「ロビンフッド」の6月の取引数は、他のどのブローカーよりも多くなりました。

(注釈:投資アプリ「ロビンフッド」は誰でも簡単に口座開設でき、米国株だけでなく日本株や中国株、仮想通貨も売買できて手数料無料。しかも単元未満の株も取引できるということで米国の若者で大人気のアプリです。このアプリで投資をする若者は「ロビンフッダー」と呼ばれています。)

そして、当然ですが、テスラアマゾン (Nasdaq: AMZN), フェイスブック (Nasdaq: FB) などの株の取引枚数が激増しています。

テスラの時価総額は、フォード(NYSE: F)ゼネラル・モーターズ(NYSE: GM)ホンダ (NYSE: HMC)トヨタ (NYSE: TM)日産 (OTC: NSANY) にメルセデスベンツを足したものより高くなっています。

(注記:時価総額は株価に発行済株式数を掛けたもので、企業価値を評価する指標です。自動車メーカ各社の株価がパンデミックで低迷する中、テスラの株価は年初から5倍以上も上昇しました。)

あなたが私のことをご存じでしたら、私が「収入と財産を増やすには配当の力を活用すべき」と強く信じていることを知っているでしょう。

文字通り、配当について書いた本『「年100回配当」投資術』(原著「Get Rich with Dividends」)は国際的ベストセラーになっています。

(注記:「年100回配当」投資術はAmazonでご購入いただけます。)

しかし、今年、私が注目している配当成長銘柄は市場平均を下回る成績となっています。9月2日の時点で、「配当貴族」は1.2%下がりました。その一方でS&P500指数は 9.7%上昇しました。

(「配当貴族」はS&P500指数銘柄の中で25年以上にわたって増配してきた銘柄で構成されています。)

配当成長銘柄はこれまで年平均2%も市場平均を上回っていましたが、以前にこれらの株が振るわなかったのは1999年でした。

その理由は明らかです。1999年にインターネット・バブルがほぼ頂点に達しました。一日に数十ポイント上昇するアリバやグローバル・クロッシングの株が手に入るのに、 誰がエクソン・モービル(NYSE: XOM)の株を欲しがるでしょうか。

(注記:アリバ(Ariba)は企業の調達・購買などのシステムを提供する会社。現在は、SAP Ariba社となって業務改革に向けたクラウドベースの調達・購買とサプライチェーン・ソリューションを提供しています。)

(注記:グローバル・クロッシング社は4大陸27ヵ国にまたがる光ファイバー通信網を構築し急成長を遂げた会社。2002年に連邦破産法による保護を申請し倒産しました。)

もしあなたが配当投資家なら、あなたはきっと長期的な視点で見ているでしょう。その場合、心配はありません。長い目で見れば配当成長銘柄は市場平均を上回る成績を上げ続けると思います。

もしあなたがアクティブな投資家なら、利益を得られるチャンスを逃してはいけません。ハイテク株は絶好調で、第3四半期の業績によっては更なる上昇が期待できます。おそらく、最も大きく動くのはバイオテクノロジー分野です。

この分野の株は他の分野の株よりも大きく動きがちです。先月末、エイミューン・セラピューティクス(Nasdaq: AIMT) はたった1日で171%に急上昇しました。テスラフェイスブックでさえ、たった1日でそれほど上昇することはありませんでした。

(注釈:エイミューン・セラピューティクスは、臨床段階のバイオ医薬品メーカーで、ピーナッツ及びその他の食物アレルギーの治療薬の開発に注力している企業です。)

明確な理由があるものとそうでないものがありますが、ヘルスケア関連の株は第4四半期に大きく上昇する傾向があります。このため、最近、バイオテクノロジー分野が注目されています。

新型コロナウィルスのワクチンや治療法開発に取り組んでいる企業は、社会を助けるだけでなく、自社と投資家に多くのお金をもたらす可能性があります。

しかし、バイオテクノロジー分野では、新型コロナウイルス関連以外の重要な研究開発が進められています。心臓病、アルツハイマー病、嚢胞性線維症、稀な遺伝子疾患などの臨床試験が実施されており、今後数ヶ月以内に結果が出る予定です。

臨床試験の結果が良ければバイオテクノロジーの株は急上昇します。

私は、バイオテクノロジー分野の株が第4四半期の上昇をリードするのではないかと期待しています。

ですから、アクティブな投資家は、今年の残りの期間(おそらくそれ以上)、バイオテクノロジー分野の銘柄を検討すべきです。そして、彼らの研究成果に目を向け、有利な投資環境をうまく利用すべきです。

2021年が2000年と比べてどうなるかはまだわかりません。今のところ、市場は1999年に似ています。

良い投資を
マーク


いかがでしたか?
少しでもこのアメリカの強い株が「いいな」と思ったら1株からでもいいので買ってみてください。(アメリカの株は日本と違って1株から買うことができます。)

ちなみに…このブログで紹介している株はもちろんいいのですが、それよりもたくさんの配当を出す企業ばかりを集めて、毎月レポートしてくれて…「買い」「売り」の具体的なアクションをあなたへお届けする、「Oxford インカム・レター」はこちらからお試しすることができます。

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Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

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