トレンド投資

どうやってテクニカル分析を学んだか?

所要時間: 4分.

この記事のポイント

  1. テクニカル分析との出会い

  2. テクニカル分析のレジェンド達から学んだこと

  3. 利益を最大化して、リスクを最小化するトレンドラインの使い方


動画で記事を読む


トレーダーが注文を実行するたびに、私に向かって文字と数字を叫んでいました。

彼らは画面に表示されている一見ランダムな株価の動きをどのように理解して、注文の指示を出していたのでしょうか?

かつて私はトレーディング・デスクの新人アシスタントでした。私の仕事は、トレーダーに代わって売買を実行すること、市場を監視すること、そして、株価のトレンドに変化があれば彼らに注意を促すことでした。

最初の2つの仕事は特に問題はありません。しかし、画面に表示される株価変動から株式の売買に影響のあるようなトレンドの変化を、どのように読み取ればいいのかについては苦労しました。

私はたくさんの勉強と努力を重ねて、重要なトレンドの変化を読み取れるようになりました…と言いたいところですが、残念ながらそうではありません。1年経っても、その仕事を始めた日と同じくらい、何もわからなかったのです。

そんなある日、一人のトレーダーが私のデスクに来て、最新のデータを表示しているのを見かけました。彼がキーボードの「3」を押すと、株価チャートが出てきました。そして彼は、日足、1時間足、5分足チャートを素早く切り替えて見ていたのです。

私は驚いて思わず彼に質問を投げかけました。「それは何のためにやっているのですか?それで売買するかどうかがわかるのですか?」

彼はチャートから目を離すことなく「テクニカル分析を学んでから出直すんだな」と答えました。

テクニカル分析って?私は彼が何を言っているのかわかりませんでした。当時、グーグルはなかったので、インターネット検索もできません。私は、その週末を図書館でテクニカル分析、つまり株価チャート(もしくはその他の金融商品のチャート)の分析に費やしました。

地元の大学でテクニカル分析の講義を履修し、テクニカル分析の虜になりました。

テクニカル分析では、画面に表示されたランダムに動く株価から、株価変動パターントレンド・ライン目標株価などを読み取ることができます。

テクニカル分析を学んで得た最も重要なことは、株価チャートは人間の感情、つまり欲望と恐怖を可視化したものだということです。そして、それらの感情はあるパターンで繰り返されるので、株価の動きをある程度予測可能であるということです。

私は自分のスキルを磨くことに夢中になりました。幸運にも、世界でも伝説的な数人のテクニカル・アナリシストからも学ぶことができました。それはまるで野球好きがベーブ・ルースや、テッド・ウィリアムスやケン・ジェフリー・ジュニアと毎週会話することができたようなものです。

最初にテクニカル分析を学んだ時には、私は遂に富へと導いてくれる水晶玉を見つけたように思いました。しかし、伝説的なアナリスト達が教えてくれて、私が何時間もかけてわかったことは、テクニカル分析は絶対に確実なものではないということでした。

しかし、テクニカル分析は、株価の動きの中にパターンを見出し、トレーダーに最大の報酬と最小のリスクになると思われるトレード・ポイントを見つけ出す助けになります。

例えば、アリババ・グループ・ホールディング (NYSE: BABA)のチャートは以下の通りです。

3月下旬から株価が上昇していることが読み取れます。あなたは6月に適切なエントリー・ポイントを探し始めたとしましょう。

3月の安値と5月下旬の安値を結んだ直線(トレンドライン)付近にまで下げてきた時に購入するのが最善だとわかります。株価がこのトレンドラインで反転した時には、「トレンドラインでサポートされた」と言います。

(サポートと呼ぶ理由は、投資家やトレーダーがその付近で購入することで株価の下落を「サポート」するためです。)

6月下旬に高値を更新した後の240ドルで購入していた場合でも、結果的には利益になったかもしれません。しかし、トレンドライン付近で購入できていれば、もっと良い結果を出せました。

株価は11月までトレンドラインを下回っていないので、210ドルくらいで買ってその間何ヶ月も株価が上昇するのを待っていられます。

さらに重要なことは、リスクを抑えられることです。

それはこういう理由からです。

株価がトレンドラインなどでサポートできなかった時には、それは株式投資家の心理が変化したことを表します

これまでは株価がトレンドラインまで下がってきた時には買い手が出てきていたのですが、理由は何であれ、トレンドを下回ったということは買い手が現れなかったということです(あるいは、買い手よりも売り手の方が多くなったということです)。

会社の収益が落ちたのか、CEOが逮捕されたのか、新しい競争相手が出てきたのかはわかりません。正直、理由を気にする必要はありません。投資家の心理が変化したことは確かですから、すぐにそこから抜け出すことだけを考える必要があります。

例えば、10月にアリババに興味を持ったとしましょう。310ドルで買って250ドルに下落したら、かなりの損失になってしまいます。

でも、株価がトレンドラインに戻るのを待ってから購入しようと思っていれば、270ドル辺りで購入できたはずです。その後、株価はトレンドラインを下回ったので、3月からの上昇トレンドが終わったことがわかります。それは売りのシグナルですから、その時点で売ればわずかな損失ですみます。

これは非常に単純な例です。テクニカル分析の使い方はこれ以外にもたくさんあります。

チャートとテクニカル分析を使うことで、利益を上げる確率も得られる金額も上がり、損失の確率と失う金額を小さくできる可能性があります。

テクニカル分析についてもっと学びたければ、ジョン・マーフィーの「マーケットのテクニカル分析」(パンローリング社出版)がお勧めです。

22年前に、私は「テクニカル分析を学べ」と言われました、私はいまだにテクニカル分析を毎日勉強しています。テクニカル分析なしてトレードすることは想像できません。

あなたの投資がうまくいくことを願って

マーク


いかがでしたか?
少しでもこのアメリカの強い株が「いいな」と思ったら1株からでもいいので買ってみてください。(アメリカの株は日本と違って1株から買うことができます。)

ちなみに…このブログで紹介している株はもちろんいいのですが、それよりもたくさんの配当を出す企業ばかりを集めて、毎月レポートしてくれて…「買い」「売り」の具体的なアクションをあなたへお届けする、「Oxford インカム・レター」はこちらからお試しすることができます。

Oxford インカム・レターをお試しする

これは、10年間平均で12%の複利成長…6年で資産2倍を狙う「配当投資」戦略です。私たちOxford クラブが軸にしている「資産形成ピラミッド」の第一段目に当たる保守的な投資のポートフォリオです。

もし、「これから資産形成をやってみようとは思っているけど、何から始めたらいいかわからない…」と思ったら、お試ししてみてください。30日間返金保証付きなので安心してお試し購読できます。

Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

関連する記事

Back to top button