米国配当株投資

この小型株の7.5%利回りは安全か?

所要時間: 3分.

この記事のポイント

  1. 7.5%利回りの小型株とは?

  2. ウォール街アナリストが見向きもしない株

  3. 配当安全性に関する唯一の懸念


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ほとんどの人が小型株や超小型株への投資を検討する時、普通は配当を出しているとは思ってもいません。

しかし、最も小さい部類の会社の中にも配当金を支払う会社もあります。それも、多額の配当を支払う会社があるのです。

スパーク・エナジー(Nasdaq:SPKE)を例にとってみましょう。同社の時価総額は3億3900万ドルですが7.5%という驚異的な利回りを出しています。

同社はヒューストンに拠点を置き、19州に70万の顧客を持つ電気および天然ガス供給会社です。

2017年、2018年とフリー・キャッシュフローが減少しましたが、2019年にフリー・キャッシュフローが55%増となりました。

非常に小さい会社なので、ウォール街アナリストで同社を分析・評価しているのはたった一人です。そしてそのアナリストは、2020年と2021年のフリー・キャッシュフロー予測を発表していません。

2020年の第1〜第3四半期(1月〜9月)に収益は大幅に減りましたが、費用も同様に減少しました。実際、2020年の第1〜第3四半期(1月〜9月)利益は2019年の同時期の利益を上回りました。

フリー・キャッシュフローも9%まで上昇しました。2020年の年間フリー・キャッシュフローは約1億1100万ドルになると予想されています。

「それなら、デジタル・リアルティ・トラスト(NYSE: DLR)はどうだい?」

同社は不動産投資信託(REIT)で、名だたる有名企業に対してデータサーバーを置くためのスペースを貸し出しています。当時、山ほどのキャッシュを生み出しており、配当も良好でした。

安定した配当

スパーク・エナジーは1株あたり0.18ドルの四半期配当金を支払います。これは7.5%の利回りになります。この四半期配当は2015年以降同じです(2017年の株式分割を考慮に入れています)。

2019年に同社は5,330万ドルの配当を支払いました。2020年も同額の支払いが見込まれています。これは、2019年は58.9%、2020年は48%の配当性向になります。

読者の皆さんはご存知の通り、パンデミックが打撃を与えた際、より保守的になるために、私はセーフティーネット・プロ(Oxfordクラブ独自の格付ツール)の配当性向許容値を下げました。不確実性が高まっている時期なので、減配という予想外の出来事に陥りたくないからです。

通常であれば、セーフティーネット・プロが最大許容する配当性向は75%です。しかし、当面の間、この基準値を50%まで下げています。

つまり、新しい基準で評価すると2019年のスパーク・エナジーの配当安全性は良くなかったと判断されますが、フリー・キャッシュフローが1億660万ドル以上になると仮定される2020年はなんとか許容値内に収まるでしょう。

今、これだけがスパークの配当において気がかりなことです。もし通年のフリー・キャッシュフローが予想よりも少なければ、評価を下げるでしょう。そして、もし2021年のフリー・キャッシュフローが増加すると見込まれた場合には、スパーク・エナジーの配当安全性評価が上がる可能性もあります。

しかし、今の時点においては、スパーク・エナジーの興味をそそる7.5%利回りは、かなり安全に見受けられます。

配当安全性レーティング:B

よい投資を!

マーク


いかがでしたか?
少しでもこのアメリカの強い株が「いいな」と思ったら1株からでもいいので買ってみてください。(アメリカの株は日本と違って1株から買うことができます。)

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Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

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