米国株入門

米国株Q&A:どちらの社長の株を買う?

読者の皆さんからいただきましたご質問に「Q&A」形式でお答えするこのコーナー。米国株のことに少しでも興味をもっていただいたほうが資産形成の成果が出やすいので、さっそく回答させていただきたいと思います。

今回いただいたご質問はこちらです。米国株と日本株の違いに関するご質問です。もちろん、あなたもすでにお分かりの違いはあるでしょう。ただ、これは見落とせない重要な話が含まれています。

【ご質問】
こんな質問をして良いのか分かりませんが…そもそも、米国株と日本株は、何が違うのでしょうか?…というのも国が違うなどは、もちろん分かるのですが、なぜ、志村さんが初心者に米国株をオススメするのかが、まだピンとこないものでして。

「米国株と日本株の違い」とは、これは分かっているようで、分かっていない部分かもしれません。もちろん、国が違う、売買する銘柄が違うなど、分かりやすい違いはあります。ただ、ここで案外、見落とせないのが「国が違う」という部分です。

実は、この国が違うというのは、字面通り、国が違うという話だけでなく「文化が違うので、社長のタイプが違う」という大きな違いがあります。

そこで、その違いがよく分かる3つ質問を、これからあなたにします。その質問を通して「あなたなら、米国と日本、どちらの国の社長の株を買うか?」を、ぜひ、考えてみてください。

もちろん、どちらが正しいというのは、もちろんありません。ですが、「社長=経営者」という視点で見ると、米国株と日本株の違いがよく見えてきます。

 

3つの質問


では、1つ目の質問です。

【問.1】もし、あなたが投資をするならどちらの経営者のほうが良いでしょうか?

◯実績ある経営のプロとして登用された人
◯社内の出世争いの結果、内部昇格して社長になった人

 

2つ目の質問です。

【問.2】その経営者に話を聞いたとき、どちらの動きをする人に投資しようと思うでしょうか?

◯経営者として、投資家の質問に的確に一人で回答できる人
◯質問のたびに担当者に話を振る人

 

最後の質問です。

【問.3】あなたは、どちらのタイプの経営者に投資したいでしょうか?

◯投資家の目線を理解しており、投資家との利害が一致している人
◯投資家とのコミュニケーションへの重要性より社内事情を優先する人

 

あなたが選択した答えは?


恐らく、あなたは、このような選択をしたのではないでしょうか?

【問.1】実績ある経営のプロとして登用された人
【問.2】経営者として、投資家の質問に的確に一人で回答できる人
【問.3】投資家の目線を理解しており、投資家との利害が一致している人

では、もう一つだけ質問を加えましょう。

【問.4】もちろん、全員がそうだ!という話ではないですが、この3つの条件を満たしている経営者が多いのは、どちらでしょうか?

◯米国
◯日本

 

カンの良いあなたであれば、もう、お気づきでしょう。そうです「米国」です。つまり、このように投資家の目線から経営者を見ると、米国株と日本株に大きな違いがあることに気が付いたのではないでしょうか?

ちなみに、私が体験した具体例を挙げると、バッグで有名なコーチの社長が来日するというので、日本の本社(六本木)で会ったことがあります。

このとき、社長は「商品の値段」「商品のこだわりの部分」「消費者が何を求めているかを知るための戦略」などの細やかな部分はもちろんのこと「投資市場での自社への評価」「評価に対して不足しているもの・解決すべきもの」など、よどみなく自らの口で回答していました。まさに、「経営のプロ」の仕事の一端をかいまみました。

 

日米の社長(経営者)の違いは株価に影響…


この出来事を、あなたの投資家の目線で見ると、この社長にどのような印象を受けるでしょうか…?比べると、その姿は対照的です。

米国の経営者は、投資家である私たちが「こちらが何を聞きたいか、どの程度まで会社の中身を理解しているのか、何を答えるべきなのか」を瞬時に判断し、投資家と同じ景色を見ている傾向があります。一言で言えば、株主と経営者の利害が一致しているのが、特徴と言えるでしょう。

反対に、日本の経営者と接したとき、資産運用のプロの視点から見ると、甘えがあったり、認識が不足していたりする点が多いかな、と感じます。もちろん、あるべき経営者の姿として、どちらが良い、悪いというつもりは毛頭ありません。

そもそも、給与体系も違いますし、株主からの突き上げもない、という主張があるのかもしれません。ただ、私たち投資家の目線で見ると、米国株と日本株には、このような違いがあることはぜひ知識としてもっていると良いでしょう。

「理論的に株価を上げることが出来るのはどのような社長なのか」「今の世界情勢を踏まえ、日本社会がどちらに進んでいくのか」「競争が激化する中で、勝ち残る企業のあるべき姿は」このような視点でそして、このような視点で株式市場を見ると、より投資の奥深さを感じ、楽しい投資ができるではないでしょうか。

ー志村 暢彦


いかがでしたか?
少しでもこのアメリカの強い株が「いいな」と思ったら1株からでもいいので買ってみてください。(アメリカの株は日本と違って1株から買うことができます。)

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志村 暢彦

Oxford Club Japan チーフ・ストラテジスト 助言統括者。金融業界歴24年。業界経験としてはファンドマネージャーとしての期間が最も長い。2019年Oxford Clubチーフ・ストラテジストに就任。日ごろより、金融力は国力そのものであると考えおり、金融業界の心臓部や裏側で働き、政官財を含め、日本の金融の実態を見てきた経験をもとに、日本の金融リテラシー向上と、個人の理想的な資産形成の実現について、情報の収集と発信をしている。 著者の記事一覧 ≫

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